リエージュ~バストーニュ~リエージュ2026 は世界チャンピオンのポガチャルが3連覇

モニュメントと呼ばれる5大クラシックの1つである第112回リエージュ~バストーニュ~リエージュ(UCIワールドツアー)が、2026年4月26日にベルギー南部ワロン地方で開催され、世界チャンピオンのタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ・XRG/スロベニア)が独走で3連覇し、4度目の勝利を収めた。
 

世界チャンピオンのポガチャルが独走で3連覇を成し遂げ、2日前に他界した元チームメイトに勝利を捧げた (photo : ©Sprint Cycling Agency)

 
現存する最古のプロレースで、ラ・ドワイヨンヌ(長老の意味)の愛称を持つリエージュ~バストーニュ~リエージュでこれまでに4回優勝した事があるのはイタリアのモレーノ・アルジェンティン(1985年〜1987年、1991年)とスペインのアレハンドロ・バルベルデ(2006年、2008年、2015年、2017年)で、ポガチャルは彼らと並んで歴代2位の勝利数になった。最多優勝記録はベルギーのエディ・メルクスが持つ5勝(1969年、1971年〜1973年、1975年)だ。

ポガチャルはベルギーのロンド・ファン・フラーンデレン(UCIワールドツアー)で3勝、イタリアのイル・ロンバルディア(UCIワールドツアー)で5勝し、今年3月にはイタリアのミラノ~サンレモ(UCIワールドツアー)でも初優勝を収めていて、これでモニュメント・クラシックでの勝利数は13勝になった。

2位は45秒遅れでフランスのポール・セクサス(デカトロン・CMA・CGM)、3位は1分42秒遅れた追走グループのゴールスプリントで競り勝ったベルギーのベルギーのレムコ・エヴェネプール(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)だった。
 

リエージュ~バストーニュ~リエージュ2026の表彰台。左から2位のセクサス、3連覇したポガチャル、3位のエヴェネプール (photo : ©Sprint Cycling Agency)


エヴェネプールがスタートからアタック

第112回大会はUCIワールドチーム18チームとUCIプロチーム7チームの合計25チームが参加。リエージュのケ・デ・ザルデンヌから172選手がスタートし、今大会で2回優勝しているエヴェネプールの奇襲で幕を開けた。彼はオフィシャルスタートの旗が振り下ろされると同時にアタックした54人の逃げグループに加わったのだ。この逃げには、コロンビアチャンピオンのエガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ)も加わっていた。

大きな逃げグループは、11カ所越えるアルデンヌの最初の丘だったサン・ロッシュ(83.7km)で集団に4分差を付けた。しかし、南端の折り返し地点であるバストーニュを通過し、丘越えが続く後半戦に入るとベルギーチャンピオンのティム・ウェレンス(UAEチーム・エミレーツ・XRG)が集団を引き続け、エヴェネプールは165km地点で捕まり、最後まで抵抗を続けた選手たちもストックーの丘で全員が吸収された。


ルドゥトの闘い

ルドゥトでアタックした世界チャンピオンのポガチャルに付いていけたのは19歳のセクサスだけだった (photo : ©Sprint Cycling Agency)

 
集団は大きいまま、ラ・ドワイヨンヌを象徴する有名なルドゥトの丘に到着し、ブノワ・コスヌフロワ(UAEチーム・エミレーツ・XRG)がポガチャルを先導して1.6kmの坂を上り始めた。その時、初参加のセクサスはポガチャルのすぐ後方にいたが、前半に165kmを逃げたエヴェネプールは集団の後方にいた。頂上まで残り1kmを切って、世界チャンピオンがアタックした時、付いていけたのは19歳のセクサスだけだった。

デンマークのマティアス・スケルモーセ(リドル・トレック)が2人を追ったが、ゴールまで残り34kmの頂上で20秒ほどのタイム差を付けられてしまった。ポガチャルとセクサスの2人は、次のフォルジュの丘で追走グループに1分近いタイム差を付けていた。

ゴールまで残り14.6kmで、この日最後の丘だったロッシュ・オー・フォコンの上りが始まり、ポガチャルの攻撃が始まった。セクサスは抵抗を続けたが、頂上までの残り600mで遂に力尽き、アルカンシエルの背中を追う事ができなくなった。

ポガチャルはそのまま独走でゴールに到着し、右手で空を指差しながらフィニッシュラインを通過した。彼はこの日、落車の怪我の感染症で2日前に亡くなった元チームメイトのクリスティアン・ミュノス(コロンビア)を偲んで左腕に喪章を付けてレースに参加していた。
 

最後のロッシュ・オー・フォコンの丘で19歳のセクサスは力尽き、世界チャンピオンのポガチャルに付いていけなかった (photo : ©Sprint Cycling Agency)

 
■史上2位の4勝目を上げたポガチャルのコメント

「今日はたくさんの事が起きた。最初は後ろにいて、ただ他の選手たちに付いていってただけで、次の瞬間にはエヴェネプールを含めた分断が起こっていた。最初はちょっと神経質になったが、すぐに差を縮めようと懸命に努力した。その集団からエヴェプールが単独で飛び出せるのは少し不安だったが、20分後にはこの類の大きな逃げは連携が素晴らしくはないものだから、そのままにしておいても悪くはないと判断した。

ルドゥトがなぜ、こんなにも自分に合っているのかは説明のしようがない。5時間レースをした後に出てくる厳しい上りだから、攻撃するのには良い場所なんだと思う。アタックを開始する場所はフィーリングで決める。本当にその年による。今日の場合は、コスヌフロワが上り始めに素晴らしいリードアウトをしてくれて、彼がほとんど空っぽに近いと感じられた。我々は勢いがあったから、アタックする正しい瞬間だと感じたんだ。

ルドゥトでは本当に厳しく攻めた。セクサスが苦労しているのが見えた。でも頂上では近くに来た。彼はずっと力強く引いてくれたから、ボクたちは大差を付けられた。心の奥では、彼と一騎打ちのスプリントをする準備をしていた。とにかく、ロッシュ・オー・フォコンでトライしてみたら、幸運にも何とか彼を蹴落とす事ができたよ」
 

(photo : ©Sprint Cycling Agency)

 
■第112回リエージュ~バストーニュ~リエージュ 結果

[2026年4月26日/ベルギー/UCIワールドツアー/259.5km]

1. TADEJ POGACAR (UAE TEAM EMIRATES XRG / SLO) 05h 50′ 28”
2. PAUL SEIXAS (DECATHLON CMA CGM TEAM / FRA) + 00′ 45”
3. REMCO EVENEPOEL (RED BULL – BORA – HANSGROHE / BEL) + 01′ 42”
4. EMIEL VERSTRYNGE (ALPECIN-PREMIER TECH / BEL) + 01′ 42”
5. EGAN BERNAL (INEOS GRENADIERS / COL) + 01′ 42”
6. PELLO BILBAO (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP)) + 01′ 42”
7. ROMAIN GREGOIRE (GROUPAMA-FDJ UNITED / FRA) + 01′ 42”
8. CHRISTIAN SCARONI (XDS ASTANA TEAM / ITA) + 01′ 42”
9. TOBIAS JOHANNESSEN (UNO-X MOBILITY / NOR) + 01′ 42”
10. FILIPPO ZANA (SOUDAL QUICK-STEP / ITA) + 01′ 42”
 

リエージュ~バストーニュ~リエージュ 公式サイト

J SPORTS リエージュ~バストーニュ~リエージュ特設サイト

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