【オムロン ヘルスケア】マスターズ全日本選手権4冠! 唐見実世子選手に訊く疲労回復法

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  • text 中田尚志
  • photo コマツ トシオ/ 川上 糧(てだこ写真館)

オムロン ヘルスケア

2021年の全日本自転車競技選手権はコロナウイルス感染拡大の影響を受けて、10月21日から12月12日という短い期間の中で開催可能な種目(ロードレース、個人タイムトライアル※、MTB、シクロクロス)を行うという異例の開催日程となった。

そんななか、出場した4種目でマスターズ日本一に輝いた唐見実世子選手(弱虫ペダルサイクリングチーム)。コーチを務めている中田尚志さんが唐見選手とともに偉業を振り返った。このセンセーショナルな日本一に輝いた理由は素早い疲労回復戦略にあったという。

※一部の競技はカテゴリーによって別の日程・開催地で行われた。

 

4種目に取り組む唐見実世子選手

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唐見 実世子(からみ みよこ)選手
弱虫ペダルサイクリングチーム/広島県広島市 出身

主な戦歴/経歴/活動
2001 全日本選手権大会CX:優勝
2002 全日本選手権大会CX:優勝
2004 全日本選手権ITT:優勝、全日本選手権IRR:準優勝、アテネオリンピックIRR:41位
2018 アジア選手権ITT3位
2016~20 JFT個人総合優勝
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2022 全日本自転車競技選手権大会
女子マスターズ ロードレース優勝
女子マスターズ個人タイムトライアル優勝、女子マスターズMTB XCO優勝
女子マスターズシクロクロス優勝

 

唐見選手が優勝したのはロードレース、個人タイムトライアル、MTB、シクロクロスの4種目。これらは自転車競技という同じカテゴリーでありながら、それぞれに全く異なる種目だ。

各種目に求められる専門性は異なり、競技時間も異なる。体に与える刺激も違えば、疲労の種類も異なる。

マスターズ全日本選手権各大会の概要

  開催地 開催日 競技時間 距離 平均時速
ロードレース 広島県 10月24日 1時間46分 61.5km 34km/h
タイムトライアル 東京都 11月6日 16分22秒 10.2km 37km/h
MTB 愛媛県 11月22日 35分21秒 7.82km 13km/h
シクロクロス 茨城県 12月11日 30分46秒    

 

競技時間は最大1時間30分、距離は50km以上も違う。
開催地も広島県、東京都、愛知県、茨城県と広域にわたった。

 

4種目の違い

4種目のレースに求められるパフォーマンスはそれぞれ異なる。

最も競技時間が短いタイムトライアルは僅か16分。もっとも長いロードレースは1時間46分もある。タイムトライアルはつねにFTPの心拍数を超える高強度で、ロードレースは断続的にFTPを超えるエフォートを長時間繰り返す。

一方でMTBとシクロクロスでは無酸素状態のダッシュを30分以上も繰り返す。また各種目に求められるハンドリング技術や戦術も異なる。

 

データで見る種目の特徴

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ロードレース
ロードレースは長い競技時間の中で断続的にFTPを超えるエフォートを長時間繰り返す。

 

 

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個人タイムトライアル
タイムトライアルは常にFTPの心拍数を超える高強度。ペースを維持するためにパワーは変動する。

 

 

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MTB XCO
MTBは起伏に富んだ悪路を走るためにパワーの変動が激しい。振動からくる体へのダメージも大きい。

 

 

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シクロクロス
シクロクロスはオフロードで行われる冬の競技。ダッシュの連続が30分以上も続く。

 

レースに合わせたトレーニング

ロードレースに向けては低強度から高強度まで総合的なトレーニングを行う。
タイムトライアルのためには高速巡航能力強化を行う必要がある。
MTBは高度なハンドリングと短い上りへの対応能力を、シクロクロスは滑りやすい路面への対応と短いダッシュをトレーニングする。

これらの強化をレースを順次こなしていく中で取り入れていく必要がある。

 

コロナが生んだハードスケジュール

コロナ禍の影響でロードとMTBの全日本選手権が秋以降に延期された。結果的に唐見選手にとっては1カ月半の間に4つの全日本選手権をこなす非常にハードなスケジュールになった。長距離移動を伴いながら、毎週のように各全日本選手権を転戦していくことは、肉体的にはもちろん精神的にも大きな負担を伴う遠征となった。

 

ロードレースに向けたトレーニングの例

ロードレースは高いFTPと共にFTP以上のエフォートからの素早い回復能力が求められる。
以下のトレーニングは広島の地形を模したコースでインターバル・トレーニング。

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広島で行われた2021マスターズ全日本選手権ロードレース ©️コマツ トシオ

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広島のレースに向けたインターバル
全日本選手権が行われた広島のコースは展望台までの4分程度の上りがキーポイント。池まで3分ほど上り、その後池の周りを回る10秒程度のレスト経て、最後は展望台まで30秒ほど急勾配の上りをこなす。そこで、レースを模して3分20秒VO2Max、10秒レスト、ラスト30秒ダッシュするインターバルを行った。

 

 

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タイムトライアルのトレーニングの例
タイムトライアルはFTP付近の高強度を維持する。好タイムを出すにはペーシングが重要。そのためトレーニングでは繰り返し同じ場所をリピートして最もタイムが出るペーシングを見つけ体に馴染ませる必要がある。

 

シーズン後半に重要なレースが重なる難しさ

シーズン終盤に大会が集中したことで、コンディションを維持する難易度が増した。3月のシーズンインから8カ月も経った11月にコンディションのピークを持ってくるのは容易ではない。各大会を経てすでに疲労が溜まっているからだ。

疲労が溜まっている状態でハードトレーニングを行っても、パフォーマンスは上がらない。そのうえ過密スケジュールのため、ハードトレーニングを行うタイミングは体調を見ながら慎重に決める必要があった。

 

共通するのは疲労回復

各レースに求められる運動能力や対策トレーニングは異なるが、共通するのは良いコンディションでレースに臨まなければならないということ。

連戦の中で最高のパフォーマンスを発揮するためには、フィットネスレベルを維持しながらも、前のレースの疲労から完全に回復しておく必要がある。

「日常生活の中でも自分のペースを崩さないこと。睡眠に気を遣うこと。ハードな中でも質の高い練習をこなすことを心がけました」と唐見選手は話す。

 

積極的なリカバリー戦術

唐見選手は疲労回復のために積極的なリカバリー戦術をとる。

「練習前後のストレッチ、フォームローラー、入浴そして良い睡眠を疲労回復の基本にしています。今回は移動も多く過密スケジュールだったこともあり、遠征から帰ってきたらマッサージに行くことも多かったです。自分で取り切れない疲労はプロにお願いしてとってもらうような感じですね」。

信頼できるマッサージャーがいることは、身体的にも精神的にも心強いサポートになると彼女は話す。

 

遠征中は低周波治療器を活用してセルフケアをする

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チームが全国に散らばって遠征する時には自身がハンドルを握ることもあり、マッサージャーが帯同しない遠征もあるという。そんな場合、体のケアのひとつの方法として低周波治療器を使っている。それはオムロン低周波治療器HV-F080だ。

「この低周波治療器は、コンパクトで軽いので持ち運びも簡単ですし、ちょっとしたタイミングで疲労回復に取り組めるのが良いですよね。マイクロカレント機能も搭載されているのがお気に入りです」。

マイクロカレントは刺激を感じることのない微弱な電流で多くのスポーツ選手がコンディションケアに活用している。じつは唐見選手は以前からこのマイクロカレントをセルフケアに取り入れていると言う。

「海外のステージレースに参加した時に使用していました。連日レースが続くステージレースでは疲労の回復具合が結果に直結します。街から街へ移動するステージレースでは、マッサージを受けることもままならないことだってあります。そんな時にマイクロカレントを使用してセルフケアに努めていました。そのおかげで、翌朝の起床時に疲労回復具合が早いと感じていました」

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オムロン低周波治療器HV-F080を使用する唐見選手

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脚部のケアを中心に活用している

 

そして、2022年シーズンに向けた合宿では、オムロン低周波治療器HV-F080を十分に活用したとのこと。

「体の前面部分は自分でケアできますが、腰、臀部、太ももの裏側といったなかなか自分では触りにくいところを低周波治療器に頼っています。特に臀部のケアは難しいですが、パソコン作業のときなどに“ながらケア”という形で利用していました。

また筋疲労の回復のために、リカバリー1〜3を利用していました。先日の沖縄での合宿はとてもハードなトレーニングが続いたので、部位を変えて2時間くらい使う日もありました。ポータブル治療器ですが、それくらい使ってもバッテリーはしっかり1日持ちます。たとえ使い切っても練習の最中に充電をしておけば、練習後には使えますので、重宝しました」

唐見選手のマスターズ全日本選手権4冠を可能にしたのは、長年培われた疲労回復戦略だった。

「同年代の女性から応援を頂くことは、とても励みになります。今回の全日本選手権でも多くの方から声をかけて頂いたことが力になりました」

レース会場で次々にファンが激励に訪れる唐見選手。
今年はどんな活躍を見せてくれるのか楽しみだ。

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チャンピオンジャージを獲得した唐見選手。コーチの中田尚志さんと ©コマツ トシオ

 

オムロン 低周波治療器 HV-F080 製品概要

【特徴】
筋疲労や痛みに合わせて選べるモード
低周波モード
▷リカバリーモード
筋肉の疲労回復をサポートするモード。
心地よい刺激で血行を促し、筋肉の疲れをとります。
▷ペインケアモード
痛みの感覚を緩和するモード。
低周波の刺激が痛みを伝達する機能に作用し、脳に痛みの感覚を伝えにくくします。

プロアスリートにも使われている「マイクロカレント」モード
スポーツの分野でリカバリーケアにも使われている「マイクロカレント」。
刺激を感じることのない微弱な電流を使った治療モード。
痛みのある関節や治療したい筋肉部位を挟み込むようにパッドを貼り付けてケアします。

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問い合わせ先:オムロン お客様サービスセンター フリーダイヤル 0120-30-6606
受付時間:9:00〜17:00、2020年4月13日(月)より当面の間
https://www.healthcare.omron.co.jp/kinnikusokukaifuku/

協力・文:中田尚志(ピークス・コーチング・グループ・ジャパン)
レース写真:コマツ トシオ instagram
人物写真: 川上 糧 (てだこ写真館

 

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