目標達成のための注目機材ピックアップ! 軽量編【Cervélo(サーヴェロ)】

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  • photo 岡 拓

text 中谷亮太/大屋雄一

最速で目標を達成するためには、効率的なトレーニングと正確なデータ計測が欠かせない。高みへと挑み続ける現代サイクリストにとって、機材選びは単なる趣味の範疇を超え、パフォーマンス最大化への「戦略的投資」と言っても過言ではないだろう。ここでは、注目の軽量ロードバイク、Cervélo(サーヴェロ)の「R5」を紹介する。

 

アンダー6kgという魅惑、XPLRも秀逸〜サーヴェロ・R5

R5

※上記写真のバイクは試乗車見本のため、一部パーツアッセンブルが異なります

 

Cervélo R5
サーヴェロ・R5

スラム・レッド XPLR AXS完成車価格/224万9500円

SPEC.
フレーム/カーボン
フォーク/カーボン
コンポーネント/スラム・レッド XPLR AXS 1×13スピード
サイズ/ 48、51、54、56、58、61
カラー/ファイブブラック×シルバー、ファイブブラック×ブロンズ

チーム・ヴィスマ・リースアバイクが主に山岳ステージで投入しているのが、サーヴェロのR5だ。5年ぶりに刷新された最新モデルは、サイズ56の完成車で5.97kg(!)を公称する、異次元の軽さが最大の特徴だ。

フレーム&フォークのスタイリングは従来から大きな変更はないものの、完成車重量で約400gの軽量化を達成しつつ、2W分の空力改善も実現。UDHハンガーを採用し、最大34mm幅のタイヤに対応するなど、トレンドを余すところなく盛り込んでいる。

完成車はコンポの違いで5タイプ用意されており、最も軽量なのはレッドE1 XPLRで組まれた仕様だ。フロントシングルかつリヤは13速で、デュラエース仕様より100g以上も軽くなる。ギヤ比について不安に思う人もいようが、変速操作がシンプルであること、また有効ギヤを無駄なく使えるなどの理由から、特に上りで変化する勾配に対してリズムが崩れにくいというメリットが得られる。まさにヒルクライムの最終兵器。あと1秒を削りたい人へ。

 

ワンピース構造のハンドルバー

ワンピース構造のハンドルバーは、幅400mm×ステム長100mmのサイズで283gを公称。ドロップ部に対してブラケット部が40mm狭くなるフレア形状を採用しているのもポイントだ

フォーク

フォークブレードのデザインがよりスリムになり、従来比で27gもの重量を削減。フロントブレーキは160mmローター専用のダイレクトマウントとなり、これも軽量化に貢献

シートステー

シートステーの断面サイズはUCIルール内で最小となる10×10mm に。BBエリアはスリムになりつつも、剛性は13%も向上。対してヘッドエリアは剛性を8%ダウンさせている

レッドE1 XPLRのドライブトレイン

アンダー6kgの要となるのが、スラム・レッドE1 XPLR(1×13)コンポの採用だ。フロントがシングルとなるため、デュラエースやレッドE1( 2×12) よりも100g以上軽くなる

 

Impression〜ため息が出るほど軽く、気持ち良く駆け上がる

誤解を恐れずに言うなら、第一印象は「柔らかい」だった。下ハンを強く握り、力任せにペダルをガチャ踏みすれば、フレームのしなり具合が明確に伝わってくる。ところが、よく観察すると、ヘッドエリアからダウンチューブ、チェーンステーにかけて芯が一本通ったような剛性フィールがあり、ペダリングに合わせてリズミカルに速度を上げていくことが分かる。高剛性なエアロロードのレスポンスの良さとは明らかに対照的だ。この“リズム”がつかめると、ヒルクライムの上位集団における速度の上げ下げ、つまり駆け引きにも柔軟に対応できるだろう。軽さの源になっているワンバイコンポも好印象。変速の判断を迷わなくて済む点がタイムアップに貢献するはずだ。

 

R5に乗る大屋さん

 

Brand〜エアロダイナミクスを積極的に取り入れる

1995年にカナダのトロントで設立されたサーヴェロ。科学的かつデータ重視の設計アプローチで知られており、CADや風洞実験を積極的に取り入れている。2023年にはサーヴェロを駆るチーム・ヴィスマ・リースアバイクが同一年でのグランツール3連覇を達成した。