【ピナレロ】ツール・ド・フランス2022 最高の舞台を彩った機材たち

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  • photo Kei TSUJI/SprintCycling

Presented by KAWASHIMA CYCLE SUPPLY

ドラマチックな展開でファンを楽しませてくれた2022年のツール・ド・フランス。選手たちの激闘の裏側で、機材も熾烈な争いを繰り広げていた。完全にディスクブレーキ&空力の時代に突入したロードレース界。今回は、ピナレロのロードバイク「ドグマF」を紹介する。

 

BRAND INFO

プロ選手だったジョバンニ・ピナレロが1952年に興したブランド。すぐにプロチームへの供給を開始し、レース界にはなくてはならないブランドに成長。ツールでは幾度もの総合優勝回数を誇る。

 

ドグマF

 

ロードバイク界の帝王、今年も健在

ドグマF

DOGMA F
ドグマF
価格/93万5000円(フレームセット)

Spec
フレーム/カーボン
フォーク/カーボン
サイズ/430、465、500、515、530、540、550、560、575、595、620
カラー/プルトニウムフラッシュ、イルプションレッド、ブラックオンブラック
重量/865g(ディスクブレーキ、サイズ530)、860g(リムブレーキ、サイズ530)

スチールフレーム全盛の80年代から現在まで、ロードレース界でプレゼンスを維持し続けているバイクメーカーは数少ない。その筆頭がピナレロだ。コースプロフィールによってエアロロードと万能ロードを使い分けるメーカーが多いなか、基本的にドグマ一台で闘っていることを考えると、異例ともいえる活躍である。それは「どんなコースにも上りがあり下りがある。結局、最も速いのはバランスに優れた一台のバイクだ」という思想によるものだ。実際、それでツールという大舞台で何度も勝ってしまうのだから、ドグマというバイクのレベルの高さには驚かされる。
今年、ピナレロは最新世代のドグマFをツールに投入、先代となるドグマF12よりさらに軽くなり、空力性能も向上しているというこのバイクで、ゲラント・トーマスが総合3位に入り、表彰台に上った。ピナレロの考え方は、また今年も正しかったのである。

 

ドグマFのフォーク

形状は前作に似るが、フレーム各部はよりシャープになっており、空力性能が4.8%向上しているという。東レのハイエンド繊維、T1100を使って剛性と軽さを両立させている

 

ボリデF

BOLIDE F
ボリデF
価格/未定

Spec
フレーム/カーボン
フォーク/カーボン
サイズ/450、485、520、550
重量/2265g(ディスクブレーキモデル、サイズ550)、2435g(リムブレーキモデル、サイズ550)

2022年7月1日、ツールの初日にTT世界王者のフィリッポ・ガンナが使用したTTバイク、ボリデF。ハンドリングの向上と転がり抵抗の軽減を主なターゲットとして開発された。このバイクでイタリアTTチャンピオンにも輝いたガンナは「バイクの剛性が増し、コーナーの立ち上がりも速くなり、ハンドリングも格別に良くなりました」と語っている。