メリダ・サイレックス+8000-E 650Bホイール装備でMTBに匹敵するほどの走破性を獲得
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他と一線を画すグラベル特化モデル
2018年にメリダが投入したツーリングバイクが「サイレックス」。超アップライトなポジションと幅45mmのタイヤに対応するクリアランスを備え、その異形ともいえるスタイルが、ロードバイクに見慣れた多くの人を驚かせた。そして2年経ち、コンポやホイール、バッグなどの選択肢も増えた。時代がようやくサイレックスに追いついた感がある。
2020年モデルのサイレックス最上位グレードでは、シマノ・GRX DI2と650Bホイールを装備した。従来の完成車では幅35mmの700Cタイヤをセットし、どこかオンロードへの未練を感じさせたが、思い切ってオフロードへ舵を切った。太くても快走性が高いタイヤが増えたことも、サイレックスの進化を後押ししたといえるだろう。やはり太いタイヤは頼もしく、650×45Bであれば相当ガレた林道も難なく進むことができ、走破性はMTBに近い。
各種キャリアに対応するアイレットを完備しているが、サイレックスに似合うのはバイクパッキングだろう。強めのスローピングでシートポストが長く出るため大型サドルバッグの装着スペースを稼ぎやすく、ショートステムなのでフレームの前三角が広く、フレームバッグも取り付けやすい。こうしたバッグ適性はツーリングバイクを選ぶときにもっと注目されるべきポイントであり、サイレックスの強みだ。
インプレッション
オフロード:林道探索が楽しくなる圧倒的な安定感
オンロード:ダートへのアプローチには十分な快速性能
SPEC
シマノ・GRX Di2完成車価格:49万9000円(税抜)
フレーム:サイレックスCF2カーボン
フレームサイズ:44、47、50、53、56cm
フォーク:サイレックスCF2カーボン
カラー:マットアントラシート×グロスブラック
メインコンポーネント:シマノ・GRX Di2
クランクセット:シマノ・GRX810 40T
カセット:シマノ・SLX 11-42T
ブレーキ:シ マノ・GRX810
ホイール:フルクラム・ラピッドレッド500
タイヤ:ケンダ・フリントリッジプロ 650×45B
ハンドル:メリダ・エキスパートGRマットアルミ
ステム:メリダ・エキスパートCWマットアルミ
サドル:メリダ・エキスパートCC Vマウント
シートポスト:メリダ・チームCCカーボンS-FLEX
試乗車実測重量:8.7kg(ペダルなし)