バンクリーグ名古屋にて開幕! 初代チャンピオンはシマノレーシング

目次

バンクリーグ初開催

バンクリーグ名古屋にて開幕! 初代チャンピオンはシマノレーシング

くじ引きを行う6チームの代表選手たち

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レース前に代表して愛三工業の早川が選手宣誓

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バンクリーグ発起人のキナン加藤GMも冒頭挨拶

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VIP席を購入したお客さんたちとハイタッチ

8月23日金曜の夜、初開催されたバンクリーグ。あいにくの雨模様ながらも愛知県名古屋市の名古屋競輪場には多くの観客が集まった。

バンクリーグは、3ポイントゲームというオリジナルのルールを採用。スタートして1周目はローリングスタート。2周目にリアルスタートが切られ、3周目から奇数周回のスタートライン通過時にポイントがつく。2チーム対抗戦で、1チームあたり4人の選手がバンクを走り、3ポイント先取したチームが勝者となる。

今年のバンクリーグは、ラウンド1・名古屋ステージ、ラウンド2・松阪ステージ、ラウンド3・広島ステージ、最終ラウンド・宇都宮ステージの4箇所での開催が予定されている。初戦となった名古屋ステージに参加したのは愛三工業レーシングチーム、キナンサイクリングチーム、チームブリヂストンサイクリング、シマノレーシング、宇都宮ブリッツェン、マトリックスパワータグの6チーム。

6チームをグループAとグループBの二つに分け、予選として3チームごとの総当たり戦をまず行う。それぞれのグループで勝ち上がった1チームが決勝戦に挑むという流れだ。レース前のくじ引きにて、グループAは愛三工業レーシングチーム、キナンサイクリングチーム、シマノレーシング、グループBは宇都宮ブリッツェン、マトリックスパワータグ、チームブリヂストンサイクリングと決まった。

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レース開催前にバンクの走行体験を実施。選手に走り方を教わり、楽しげな様子だった

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バンクリーグのグッズも販売! チームブリヂストンサイクリングのメンバーがしっかり宣伝

土砂降りの中での勝負

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第1戦がちょうど始まる頃に雨は本降りに。終わりにかけて雨はおさまってきた

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接戦のスプリント対決も目の前で観られる

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トラック経験者が多いJプロツアー所属選手たちの中でも得意・不得意が分かれる

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入場時にもVIP席の観客は選手たちと触れ合うことができる

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敗退が確定したブリヂストン対マトリックスの戦いも最後の最後までもつれる展開となり観客を沸かせた

第1戦は地元である愛三工業レーシングチーム対キナンサイクリングチーム。スタートと同時に雨が本降りとなり、路面は完全にウェットの状態となった。しかしながら、ポイント周回では接戦のスプリント対決になるなど序盤から盛り上がりを見せた。初戦は1対3でキナンサイクリングチームが勝利をあげた。

3ポイント先取で勝負が決まるために、最短で7周回、最長で11周回することになる。3対0のコールド勝ちで勝利を決めるレースもあれば、2対2までもつれるレースも。雨の中レインコートを着て応援する観客の声援が選手たちを後押しした。

それぞれのグループで3戦ずつ、合計6戦の予選を行い、Aグループからは全戦3対0のコールド勝ちをしたシマノレーシング、Bグループからは宇都宮ブリッツェンが勝ち上がった。どちらのチームともリザーブの選手がおらず、4人全員がフル出場という状況。レース前のインタビューで「勝ちにいきます!」と意気込んだ清水裕輔監督率いる宇都宮ブリッツェンと「全レース勝ちます!」と声高に宣言した野寺秀徳監督のシマノレーシングが有言実行を果たした形となった。

決勝戦もシマノが圧倒

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ポイントを稼ぎにいった小野寺

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シマノはお互いの役割を明確に動く

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単独の抜け出しで現在の得点をモニターで確認する一丸

迎えた決勝戦、序盤にはトラック競技を主戦場とするシマノレーシングの一丸尚伍が単騎で飛び出し、ポイントを獲得。同チームキャプテンの木村圭介は、「全ての展開を予想してみんなで話し合って、僕たちのやるべきことはしっかりわかっていたので、一丸選手と黒枝(咲哉)選手にポイントを取ってもらう形を想定していた」と話すように、最後はしっかりと木村が黒枝の発射台役を担い、黒枝が今大会最後のポイントを獲得。シマノレーシングの優勝が確定した。

活躍を見せた一丸は、「日頃のトラック競技とはまた違って今回は夜で雰囲気も違って、ルールも新しいルールで楽しかったですね。

スピード域的には得意だったんですけど、やっぱり感覚が短いので結構きつかったです。3本目(決勝)は余裕があったんですけど、(予選の)1本目と2本目はすぐだったので、はぁはぁ言いながら2本目走ってました」と笑顔を見せながら喜びを語った。

決勝で対戦した宇都宮ブリッツェンの鈴木譲は、昨年宇都宮競輪場で行なったトラックフェスティバルも出場していた。宇都宮競輪場は走路が500mで今回の名古屋競輪場は400mバンク。鈴木は距離の違いによってスピードの乗り方も違ったと話す。

「やっぱりトラック選手はかなり有利なのかなっていうのは感じましたね。うちもアベタカ(阿部嵩之)とか小野寺(玲)はスピードあるのでポイント取れていたんですけど、堀(孝明)とかは軽量級ですし、スピードが違いました。ルールも変わったこともあって(以前は5ポイント先取制)、だいぶスピード感のあるレースだったかなと思いました。決勝まで上がれると思っていなかったので、その点ではいいレースできたかなと思います」と語った。

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最後の3ポイント目を獲得し、優勝を決めたシマノの黒枝

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優勝を決め、バンク内をパレードするシマノのメンバー

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シャンパンファイトならぬ炭酸水ファイト

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最後まで使い切る!

来週は松阪競輪場にて開催

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最後は全員で記念撮影

今年の4戦に関しては今回のルールにて開催されるが、より良いものにしていくために常にブラッシュアップをしていくつもりだとバンクリーグの発起人であるキナンサイクリングチームの加藤康則GMは語る。

「より観客のみなさんに喜んでいただける形に切り替えていくということは元々の精神としてあるものなので」と話す。

ロードレースの場合、どうしても選手が目の前を通過する時間は圧倒的に少なくなってしまう。もちろんその一瞬にこそ、実際に現地でしか感じられない感動や価値が詰まっているのだが、このバンクリーグでは、トラック競技同様、常に観客の視界の中に選手を捉えることができるため十二分の見応えをかじられるはずだ。

次戦は8月30日(金)に松阪競輪場にて開催される。近くにお住いの方は、軽い気持ちでふらっと見にいくのにもおすすめしたい。

問:バンクリーグ https://www.jcspa.or.jp/bank-league