【Dailyアレ!アレ!ユキヤ】新城のアシストでスプリントポイント加点 ジロ・デ・イタリア第5ステージ
ジロ・デ・イタリア2023への出場が決まった新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)を追って現地へ飛んだ、本誌の連載「アレ!アレ!ユキヤ」を担当する番記者・大前 仁のレポート。
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ジロ・デ・イタリア2023 第5ステージはアトリパルダからサレルノへの171km。僕は昨日のフィニッシュからそう遠くないホテルに泊まったが、ユキヤたちは少し移動していて、なんと昨晩から3連泊なのだそうだ。
たしかに第6ステージはナポリからナポリだし、第7ステージのスタートもそう離れた場所ではないから、昨夕移動しておけば3泊できたはずだ。そうすれば荷物をまとめる必要はなく、チームのホテル組スタッフも余裕をもって仕事ができる。
ホテルを慌てて予約した僕が良くないのだが…紙の地図でイタリアの全体像を確認しながら予約したのではなく、地名を検索してグーグルマップやBooking.com、Hotels.com頼りで進めた僕が悪いのだ。
雨は朝からしとしと降っていて、あまり傘を使う印象のないヨーロッパの人々も傘を持ってスタートに来ていた。アトリパルダの街中でも傘が売られ、大きいやつは5ユーロ、折り畳みは3ユーロだ。買って帰ろうかとも思うが、大きい傘は預け手荷物で破壊されたことがあったのだ。
サインしていないサインポディウムでは、昨日のステージで一番成績がよかったバーレーン・ヴィクトリアスがベストチーム賞をもらい、プレゼンテーション後にもう一度フォトセッションとなった。毎朝のチーム紹介のポディウムは後半、時間が押すことが多く、今日は雨でみんなチームバスから出たくないのでなおさら時間が押してきた。
でも定刻でスタート。選手たちはレインジャケットやアームウォーマーやレッグウォーマーなど、かなりの重装備で出かけていく。クルマの気温計は15℃とか16℃なので、雨や風を含め、かなり過酷な天候だ。
65km地点の中間スプリントでは、逃げの3人に対しメイン集団のスプリントはユキヤがアシストしてジョナタン・ミランが2着に入り、4ポイントを加点。
「ジロには毎日、2つのスプリントポイントがあります。最初はポイントジャージ(マリア・チクラミーノ)がかかっているスプリントポイントなので、ジョニー(ミラン)が取りに行きました」とユキヤ。「2回目はポイントジャージには関係がないボーナスタイムなので、チームとしては興味がないです」。
レース終盤、逃げが捕まりそうになると、その位置取りにはやはりまたユキヤの姿が現れた。ラスト28kmくらいからのテレビ画面には、日本チャンピオンカラーのジャージを着たユキヤと、彼が牽引するチームメイトが見えた。さあ、今日のフィニッシュはいかに!
結果は、ミランが2位でマリア・チクラミーノを守ったが、勝ったグローヴズとは1ポイント差に。ユキヤは「ポイント賞はまだ流れに任せる段階で、チームとして是が非でも取りに行く段階ではないです」と話す。
今週末に山岳を控え、総合狙いかジャージ狙いか、まだまだバーレーン・ヴィクトリアスの行方に目が離せない。