ブエルタ・ア・エスパーニャ2021第2ステージはフィリプセンが優勝
スペインで開催中の第76回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、8月15日にカレルエガからブルゴスのガモナルまでの166.7kmで、平坦区間の第2ステージを競い、ベルギーのヤスペル・フィリプセン(アルペシン・フェニックス)が、集団ゴールスプリントを制して区間優勝した。
フィリプセンは昨年のブエルタでグランツール初優勝となる区間初優勝を果たしていて、2年連続での区間優勝になった。彼はポイント賞総合でも首位に立ち、緑のリーダージャージも獲得した。ベルギーのアルペシン・フェニックスは、UCIプロチームでありながら、これで今年3つのグランツール全てで区間優勝を上げた事になった。
区間2位はオランダのファビオ・ヤコブセン(ドゥクーニンク・クイクッステップ)、3位はオーストラリアのマイケル・マシューズ(チームバイクエクスチェンジ)だった。総合リーダージャージのラ・ロハは、スロベニアのプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)が守った。
地元スペインの3選手が逃げた
第2ステージは快晴の下、184選手が出走。公式スタートの合図と同時に、集団からディエゴ・ルビオ(ブルゴス・BH)、セルヒオ・マルティン(カハルラル・セグロスRGA)、シャビエルミケル・アスパレン(エウスカルテル・エウスカディ)がアタックし、主催者招待枠で参加した3チームの3人が今年最初の逃げグループを作った。
逃げグループはすぐに4分差を付けたが、ゴールスプリントに持ち込みたいグルパマ・FDJやドゥクーニンク・クイクッステップが集団を引き、タイム差はそれ以上にならなかった。逃げはゴールまで残り20.5kmで、全員集団に吸収された。
ゴールまで残り6.7kmの中間スプリントは、ヤコブセンが先頭で通過。前日の個人タイムトライアルで6秒差の区間2位になったアレックス・アランブル(アスタナ・プルミエテック)は2位で通過し、2秒のボーナスタイムを獲得した。
集団はゴールスプリントに向けてアルペシン・フェニックスとドゥクーニンク・クイクッステップが引き続け、グランツール初参加のトーマス・ピドコック(イネオス・グレナディアズ)は残り5kmで遅れてしまった。
残り4.3km地点で落車事故が発生し、集団は分断した。この落車で英国のアダム・イェーツ(イネオス・グレナディアズ)や、昨年総合3位のヒュー・カーシー(EFエデュケーション・NIPPO)がタイムを失ってしまった。
ゴールスプリントは主導権を握るチームがないまま、最後はフアンセバスティアン・モラノ(UAEチーム・エミレーツ)が最初にスパートしたが、それを追い越したフィリプセンとヤコブセンの勝負になり、フィリプセンがわずかに早くフィニッシュラインを通過した。
■ブエルタ区間2勝目を上げたフィリプセンのコメント
「信じられない。昨日、チームのチャットにボクはそれが確かに夢になるだろうと書いていた。これはまさにチームの努力で、3つのグランツールの最初のスプリントで勝つのは素晴らしいと思う。チームメート全員がそこに居るのを見るのは素晴らしかった。全員が先頭に居た。ボクはチームを信じていて、ボクたちは本当に良い仕事をしたと思うよ」
■第2ステージ結果[8月15日/カレルエガ~ガモナル(ブルゴス)/166.7km]
1. PHILIPSEN Jasper (ALPECIN-FENIX / BEL) 3:58:57
2. JAKOBSEN Fabio (DECEUNINCK – QUICK-STEP / NED)
3. MATTHEWS Michael (TEAM BIKEEXCHANGE / AUS)
4. MOLANO BENAVIDES Juan Sebastian (UAE TEAM EMIRATES / COL)
5. ARANBURU DEBA Alex (ASTANA – PREMIER TECH / ESP)
6. ABERASTURI IZAGA Jon (CAJA RURAL-SEGUROS RGA / ESP)
7. LAAS Martin (BORA – HANSGROHE / EST)
8. MINALI Riccardo (INTERMARCHÉ – WANTY – GOBERT MATÉRIAUX / ITA)
9. VERMEERSCH Florian (LOTTO SOUDAL / BEL)
10. ALLEGAERT Piet (COFIDIS / BEL)
144. ARASHIRO Yukiya (BAHRAIN VICTORIOUS / JPN) +38
■第2ステージまでの総合成績(ラ・ロハ)
1. ROGLIČ Primož (JUMBO-VISMA / SLO) 4:07:29
2. ARANBURU DEBA Alex (ASTANA – PREMIER TECH / ESP) +4
3. MATTHEWS Michael (TEAM BIKEEXCHANGE / AUS) +10
4. ČERNÝ Josef (DECEUNINCK – QUICK-STEP / CZE) +10
5. VAN BAARLE Dylan (INEOS GRENADIERS / NED) +11
6. BAGIOLI Andrea (DECEUNINCK – QUICK-STEP / ITA) +12
7. VLASOV Aleksandr (ASTANA – PREMIER TECH / RUS) +14
8. POLANC Jan (UAE TEAM EMIRATES / SLO) +15
9. KUSS Sepp (JUMBO-VISMA / USA) +15
10. HAGA Chad (TEAM DSM / USA) +17
116. ARASHIRO Yukiya (BAHRAIN VICTORIOUS / JPN) +1:38
[各賞]
■ポイント賞 : PHILIPSEN Jasper (ALPECIN-FENIX / BEL)
■山岳賞 : KUSS Sepp (JUMBO-VISMA / USA)
■新人賞 : BAGIOLI Andrea (DECEUNINCK – QUICK-STEP / ITA)
■チーム成績 : JUMBO-VISMA (NED)
■敢闘賞 : RUBIO HERNANDEZ Diego (BURGOS-BH / ESP)
第3ステージはカテゴリー1頂上ゴール
8月16日はサント・ドミンゴ・デ・シロスからエスピノサ・デ・ロス・モンテロスのピコン・ブランコ頂上までの202.8kmで、カテゴリー1頂上ゴールの第3ステージが行われる。ゴールのピコン・ブランコ(カテゴリー1)の登坂は全長7.6kmで、平均勾配9.3%だ。