Wahoo(ワフー)公式! 「RGT」完全スタートガイド

目次

Wahoo RGT公式スタートガイド

Presented by Wahoo Fitness Japan model / MihoC

スマートトレーナーでは屈指の人気を誇るWahoo(ワフー)。そのWahooが手がけるバーチャルサイクリングアプリ(インドアトレーニングアプリ)「Wahoo RGT」にいま注目が集まっている。無料の範囲で満足度が高くプレイし続けられるうえ、リアルな世界観や実走に近いフィーリングが他のサービスにはない魅力となっている。この記事は、あなたがゼロからWahoo RGTを始めるための公式スタートガイドだ。

 

Wahoo RGTとは?

Wahoo RGTのプレイ画面

Wahoo RGTのプレイ画面

 

Wahoo RGTは、今ではもはやサイクリングのうちの1ジャンルとして定着したバーチャルサイクリング(オンラインサイクリング、インドアサイクリングなどとも言われる)のアプリだ。2022年からWahooの製品となった。

コンピューターグラフィックスで描かれるリアルな世界の中で、世界中のサイクリストとオンラインでつながりながら走ったり、レースを楽しんだり、ワークアウトを行うことができる。

後に詳しく説明するが、Wahoo RGTは無料のアカウントを「フリーミアム(Free + Premium)」としてサービス提供しており、基本的には無料でプレイし続けられる。しかし料金を払うと(サブスクリプション方式)全ての機能を使うことができるようになる。

なお、Wahoo RGTは「Wahoo X」というサービスの一つと位置づけられている。Wahoo Xにはもう一つ「Wahoo SYSTM」というサービス(アプリ)があり、サブスクリプションするとWahoo RGTもWahoo SYSTMも両方とも全機能を使用できるようになっている(Wahoo SYSTMはサブスクリプションしないと使用できない)。

Wahoo Xの仕組みを表した図

Wahoo Xの仕組みを表した図

 

Wahoo SYSTMは、2019年にWahooが買収したThe Sufferfestがベースとなっており、2021年にSYSTM(システム)としてWahoo Sports Scienceチームの監修のもとリニューアルされた。サイクリングはもちろん、ランニング、スイミング、ヨガ、自重トレーニング、メンタルトレーニングなどのジャンルで多様なワークアウトライブラリーを備え、スポーツ科学に基づいた包括的なアプローチで個別のトレーニングプランを提供するサービスとなっている。

 

Wahoo RGTの特長① 実質ずっと無料でプレイできる!

Freeと表示のあるコースは無料で使える

Freeと表示のあるコースは無料で使える

Wahoo RGTの無料で使えるワークアウト

Freeと表示のあるワークアウトは無料で使える

各種イベントには参加し放題だ

各種イベントには参加し放題だ

 

現在他にもいくつかバーチャルサイクリングアプリは登場しているが、アカウントを作ったりわずかなお試し距離だけ乗るのは無料だが、まともにプレイするには課金が必要なものがほとんどだ。

しかし、Wahoo RGTは実質的に無料でずっとプレイし続けられる。何と2つのコースを走り放題であり、しかもその無料で走れるコースは2週間ごとに入れ替わる! また、Wahoo RGT上のライドイベントにも参加し放題だ! さらに、1カテゴリごとに10個までのワークアウト(フィジカルを上げるトレーニングに特化したメニューのこと)をやり放題ときている!

全コースを自由に選んで走ったり、全てのワークアウトを使えるようにしたりと、全機能を使うためにはサブスクリプションが必要となる。

 

Wahoo RGTの特長② 独自のコースを誰でも作れる「Magic Road(マジックロード)」【有料】

MAGIC ROADSで作成してみたコース

MAGIC ROADSで作成してみたコース

 

自分が実際に走ったコースやルート作成ツールで作ったコースをWahoo RGTのコースとして作ることができる驚きの機能を搭載する。つまりフルCGで独自のバーチャルルートを誰でも作成することができるのだ。

やり方は簡単で、gpxデータをWahoo RGTの専用メールアドレスまで送るだけだ。先述のとおり、StravaやRide with GPS等のルート作成アプリで作ったgpxファイルが使えるので、わざわざ外を走りに行って記録を取る必要もない。コースは5分程度ですぐ作成完了する。

また、プロジェクト費用は発生するが、街並みなどをCGで完全再現することも可能だ。

 

Wahoo RGTの特長③ ボイスチャット機能

ボイスチャットツール

ボイスチャットツール

 

外部アプリを使うことなく、イベント中にテキストと音声によるボイスチャットを行うことができる機能だ。「CUSTOM」でボイスチャットルーム名を作成・指定すれば、限られたユーザー間でのみボイスチャットをすることができるため、レース時にチーム内での連携をするときに非常に役立つ。また、「RACE RADIO」を使えばイベント参加者へ向けた一斉放送が可能であり、グループライドやグループワークアウトを行う際の活用の可能性を感じられる。

 

Wahoo RGTの特長④ 走行感がより現実に近い

Wahoo RGTは、ゲーム業界では一般的な高性能物理エンジン「Unity(ユニティ)」を採用しているため、例えばコーナリングにおけるブレーキング、あるいはドラフティングといった動作がより実走に近く再現されている。

また、例えばコーナリングあけの加速でスマートトレーナーの負荷が重くなるなど、負荷の変化も連動しており、ライドフィーリングにおいても現実に近いものを実現している。

 

Wahoo RTGを始めるのに必要なもの

Wahoo RGTをプレイするのに必要なもの

Wahoo RGTを始めるのに必要なもの ①Wahoo RGTアプリ本体 ②Wahoo RGTを動かすデバイス:PC or タブレット or スマートフォン or Apple TV ③スマートトレーナー or スマートバイク ④あなたの自転車

 

①Wahoo RGTアプリ本体

当然だが、まずはアプリ本体が必要だ。下で説明する対応デバイスへダウンロードして使う。なお、ダウンロードの方法やアカウント作成のしかたについては次の章で説明する。

 

②Wahoo RGTを動かすデバイス

Wahoo RGT対応デバイス

Wahoo RGT対応デバイス

 

Wahoo RGTのアプリに対応しているのは、PC、タブレット、スマートフォン、Apple TVだ。これらにアプリをダウンロードして動作させる。なお、上の写真ではApple TVを大画面テレビにつないでいるがこのようにテレビなどの大きな画面で表示させてプレイする方法もある。

タブレットかスマートフォンの場合は、アプリはAndroidとiOSの両方に対応しているのでほとんどの機種に問題なくダウンロードできる。

なお、アプリを稼働させるためにはデバイスのシステム要件がある。これについてはこちらの公式ウェブサイトをチェックしてみよう。

 

③スマートトレーナー(orスマートバイク)

スマートトレーナー

スマートトレーナー。写真はWahooの「KICKR(キッカー)

 

厳密に言うとアプリを動かしているデバイスとペアリングできるスピードセンサーやパワーメーターがあればプレイできなくはないが、スマートトレーナー(またはスマートバイク)は必須と考えてほしい。

スマートトレーナーとは電源をつないで使うタイプのインドアトレーナーで、アプリと連動して最適な負荷をかけてくれるものだ。例えばWahoo RGTの世界で上り勾配になったらそれに合わせて負荷がきつくなり、下り勾配になったら負荷が軽くなる。リアルな走行感が得られるだけでなく、ワークアウトの場合は適切な負荷をかけてくれるのでトレーニング効率を最適化するためにも要(かなめ)となるアイテムだ。

スマートトレーナーはアプリを稼働させているデバイスとBluetoothで接続される。基本的にはアプリ稼働デバイスと接続(ペアリング)さえできれば、全ての種類のスマートトレーナーがWahoo RGTでは使うことができる。

スマートバイク

Wahooのスマートバイク「KICKR BIKE(キッカーバイク)

 

また、スマートバイクと呼ばれる、自転車とスマートトレーナーが一体となった究極のインドアトレーナーもある。こちらを持っている人はそれを使うこともできる。

④あなたの自転車

自転車は普段あなたが使っているスポーツ自転車を使おう。スマートトレーナーに適合していれば、ロードバイクでもグラベルロードでもMTBでも使用することができる。

 

Wahoo RGTをプレイするのにあるとなお良いもの

 
Wahoo RGTをプレイするのにあるとなお良いもの

Wahoo RGTをプレイするのにあるとなお良いもの ①心拍センサー ②扇風機  ③物理的に勾配を変化させてくれるデバイス

 

①心拍センサー

 

こちらは必須ではないが、ぜひとも用意したいアイテムだ。アプリ側とペアリングすることでプレイ画面に心拍数が表示される。ライドにおける指標の一つとして活用できるし、ワークアウトなどでトレーニング管理するためにも重要となる。ライドのデータはアプリに残せるので、そのときにより詳細なデータを取る意味でも活用したい。

 

②扇風機

インドアサイクリングのため無風状態なので、オーバーヒートを防ぐために用意しておきたい。なおWahooの「KICKR HEADWIND(キッカーヘッドウィンド)」は、バーチャル世界での速度変化や強度の変化に合わせて風量を調整してくれる“スマート扇風機”と呼べるアイテムで、これを使うとよりリアルなライドを楽しめる。

 

③勾配を物理的に変化させてくれるデバイス

必須ではないが、バーチャル世界での勾配の変化に合わせて前輪の高さが上下するデバイスがある。これを使うとより現実に近いライドが楽しめる。また勾配が変化すると使う筋肉やライドポジションも変化するため、特にヒルクライム対策としての有効性も高くなる。おすすめは上の写真に登場しているWahooの「KIKCR CLIMB(キッカークライム)」だ。

 

Wahoo RGTをダウンロードして実際にプレイしてみよう

用意するものが分かったところで、実際にアプリをダウンロードして基本的な機能を使うところまでの方法を説明しよう。

 

①まずはWahooアカウントを作成する

アプリをダウンロードする前に(してからでもOKだが)、Wahoo公式ウェブサイト(https://jp.wahoofitness.com/)からWahooアカウントを作成しよう。これは無料で作成できる。既にWahoo製品を使っておりWahooアプリでアカウントを持っている場合は、同じIDを使ってログインしてほしい

 

②アプリをダウンロードしてインストールする

 

PCの場合

こちらのページより、「ダウンロード」を選択し、案内に従ってインストールしよう。

 

タブレット/スマホの場合

iOSの場合はApp Storeから、Androidの場合はGoogle PlayストアからWahoo RGTを探し、インストールしよう。

 

③アプリでログインする

Wahoo RGTのログイン画面

Wahoo RGTのログイン画面

 

アプリをインストールしたらログインしよう。なお、複数のアカウントを作って使い分けることも可能だ。同じアカウントで複数デバイスでログインが可能だ。

 

④スマートトレーナー(スマートバイク)を接続する

スマートトレーナー(スマートバイク)などをアプリと接続する設定画面

スマートトレーナー(スマートバイク)などをアプリと接続する設定画面

 

MENU画面より、「SENSORS」を選択し、使っているスマートトレーナー(スマートバイク)を接続しよう。このときスマートトレーナー(スマートバイク)に電源が入っていて接続可能な状態になっているかに注意しよう。基本的には「BLUETOOTH BLE」の表示をオンにすれば接続完了だ。

心拍センサーも持っている場合は、その電源がオンになっていればリストに表示されるはずだ。こちらもオンにすれば接続できる。

 

⑤ライドしてみる

ホーム画面にある「JUST RIDE」を選択すると、使用可能なコースの一覧が表示される。好きなものを選んで「RIDE NOW」を選択すると、コースで走り出すことができる。

ライド画面の説明

ライド画面。①パワー(POWER)/ケイデンス(CADENCE)/心拍数(HAERT RATE)/体重の何倍の出力で走っているか(POWER HISTORY) ②現在オンラインで同じコースを走っている世界中のライダーのリスト表示 ③速度(kph)/勾配(%SLOPE)/走行時間/TSS(トレーニングストレススコア)/走行距離(DISTANCE)/1周回のうちの残り距離(REMAINING)/獲得標高(CLIBMED) ④カメラマーク:カメラ視点の変更が可能/CHANGE DIRECTION(HOLD):長押しするとコースを逆周りになる/WAVE:他のライダーに挨拶を交わす LOOK BEHINDE:数秒だけ後ろを振り返る視点になる/CHAT:テキストによるチャット機能/VOICE:ボイスチャット機能 ⑥コース1周回における標高プロフィールと自分の位置、他のライダーの位置を示している

選んだコースは好きなだけ走ることができ、何週してもかまわない。ライドを終了したいときは一度どこでもいいので画面をタップ(PCの場合はクリック)し、左下に現れる「MENU」から「END RIDE」を選択しよう。

 

⑥ライドイベントに参加する/イベントを作成する

「EVENT」のトップ画面

「EVENTS」のトップ画面

 

「EVENTS」を選択すると、世界中のユーザーが企画するライドイベントが表示され、それに参加することができる。主な種類としてはレース、グループライド、チャレンジ(挑戦系ライドのこと)などがあり、開催日時やイベントの種類で条件を絞って探すことも可能だ。

また、自分でイベントを作成することもできる(「CREATE EVENT」)。

仲間と集まってグループライドをしたり、レースに参加/レースを開催といったことができるのだ。

 

⑦ワークアウトを使ってみよう

ワークアウトの一例

ワークアウトの一例

 

ホーム画面の「WORKOUT」を選択すると、使用可能なワークアウトが一覧で表示される。実施したいものを選択してスタートする。どのコースで走るかも選択できる。

ワークアウトを実施している様子

ワークアウトを実施している様子

 

ワークアウトがスタートしたら、案内に従って走ることでトレーニングメニューをこなせる仕組みになっている。なお、スマートトレーナーはそれに合うように最適な負荷をかけてくれる。

ワークアウトメニューはプリセットされているものだけでなく、他のアプリ等で作成したメニューをインポートすることもできる。アップロードする手順は以下のとおりだ。

①workouts@rgtcycling.comまで、Wahoo RGTで使用しているメールアドレスから、ワークアウトメニューのデータ(.erg, .fit, .zwo, .mrc形式に対応)を送付する。

②ワークアウト作成完了通知のメールを受信したら、アプリの「WORKOUT」から「UPLOADED」を指定する。すると、アップロードしたメニューが表示される。

→詳しくはこちらを参照。

また、SYSTMに登録されている豊富なワークアウトメニューも、今後Wahoo RGTから利用できるようになる予定だ。

 

⑧「MAGIC ROADS」でコースを作る/走る

「MAGIC ROADS」の画面

「MAGIC ROADS」の画面

 

「MENU」→「MAGIC ROADS」で選択できる。コースを作るには、画面左下に表示されているメールアドレス「magicroads@wahoo.com」まで、アップロードしたいgpxデータを添付してメールを送付する。先述のとおり、5分程度ですぐにコースはアップされる。コース作成状況もメールですぐに連絡がくる。

「MAGIC ROADS」で作ったコースを走る手順

「MAGIC ROADS」で作ったコースを走る手順

 

作ったコースで走るには、「YOUR MAGIC ROADS」から走りたいコースを選択し、画面左下にある「QUICK RIDE」を選択する。すると、イベントとして作ったコースのグループライドが成立し5分後にスタートが予定される。

あとはホーム画面の表示から「VIEW」を選択するとイベント参加画面となり、右上の「SIGN-UPS」を選択するとイベントへの参加申込となる。すると左下の「RIDE NOW」が選択できるようになり、ライド画面へと切り替わる。あとは、スタート時間になるとライドが可能となる。

「MAGIC ROADS」で試しに作ってみたコースのライド画面

「MAGIC ROADS」で試しに作ってみたコースのライド画面。ちなみに、場を盛り上げるようにAIが動かしているアバターが30人近く走ってくれる

 

作成したコースでのライドイベントやレースイベントには他のユーザーも招待可能で、コース自体をシェアすることも可能だ。なお、招待されたユーザーはフリーミアムアカウントのままでOKであり、これはありがたい。

 

プレイスタイルいろいろ

 

①Apple TV + Wahoo RGT Remote App + 大画面テレビ【おすすめ】

画面が大きい分ライドの没入感の向上が段違いなので、おすすめの方法だ。大画面テレビにApple TVをつないで表示させる。もちろんPCをテレビにつないでも良い。テレビとApple TVまたはPCを載せる台を用意しよう。

Wahoo RGT Remote App

Wahoo RGT Remote App iOS/Androidともに対応する

 

なお、スマホまたはタブレットをリモコンのようにしてWahoo RGTを操作できるアプリ「Wahoo RGT Remote App」を併用するのが良い。Apple TVはもちろん、いちいちPCを操作しに手を伸ばす必要がなくなる。手元でスマホまたはタブレットをすぐ触れるようにしておくと非常に便利だ。

 

②PC

一番オーソドックスな方法だろう。13インチ程度あるPCならそれなりに画面が大きいので見やすい。またキーボードでコメントを打ちやすいなどのメリットもある。

 

③タブレット

設置が簡単で場所も取らないので、一番手軽にプレイできる方法と言える。ただ、小さいサイズのタブレットだとかなり自分に近づけないと見づらい。

 

④スマートフォン

スマートフォンでもプレイは可能。だが、“一応可能”くらいに思っておいた方がいい。やはり画面が小さいので見づらくてプレイしづらい。

 

Wahooについて〜Brand Info

アメリカのフィットネス関連機器ブランド。「Building the better athlete in all of us」というミッションに基づき、全ての人々のアスリート魂に火をつけられるようなイノベーションを起こし続けている。2022年から複数年に及ぶトライアスロン・アイアンマン、UTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)等のオフィシャルテクニカルパートナーとして契約しており、全てのエンデュランスアスリートに愛用されるトレーニング機器ブランドを目指し、日々企業努力を重ねている。