ロードシューズ&ヘルメットの新作レポート スペシャライズドの高コスパモデルを徹底解剖

目次

presented by Specialized

バイクだけでなく、ヘルメットやシューズなどのサイクリング用品にも定評のあるスペシャライズドから、ミドルグレードのヘルメット・プロペロ4とミドルグレードのシューズ・トーチ3.0が新しく登場した。

プロペロ:スペシャライズドの空力性能を、手に入れやすい価格で

スペシャライズドプロペロ4

プロペロ4は、空力性能に優れるSワークスイヴェード3と軽量で通気性に優れるSワークスプリヴェイル3の良さを併せ持つようなモデル。「空力性能」+「ベンチレーション」+「軽さ」=「速さ」として開発が進められた。

数値流体力学や自社風洞実験施設「ウィントンネル」を活用してテストを行い、イヴェード譲りの形状を採用。Sワークスプリヴェイル3と比べて時速45kmで40km走った時に15秒のタイム短縮に相当する4Wの空気抵抗削減を果たしている。

スペシャライズドプロペロ4

通気性の追求では、Sワークスプリヴェイル3の後部のデザインを取り入れながら、ヘルメット内部を通過する空気が頭部に当たるように通気口のデザインを変更。空力性能と通気性という相反する要素を高い次元で兼ね備えることに成功している。

ヘルメットの重要な役割である安全性能にも妥協はない。転倒時の回転を伴う衝撃から脳を守るMipsテクノロジーを採用し、バージニア工科大学とバージニア州立大学が行ったヘルメット安全評価で最高評価の5つ星を獲得している。

スペシャライズドプロペロ4

様々なライダーに最適なフィットをもたらすフィッティングシステムや、日本人に多い横幅の広い真円に近い頭周形状でも快適にかぶれるラウンドフィットを採用するなど、快適性も実現した。

スペシャライズドプロペロ4

◎主な特徴
・Mips Evolve Solution
・国際的に名高いバージニア工科大学と同州立大学のヘルメット安全評価で、最高評価となる5つ星を獲得
・フィットシステムと後頭部のアジャストメントが個々のライダーの頭部形状に合わせたフィットを実現、アイウェアに 対応し、ヘルメットの角度を調整可能
・調整式のTri-Fixウェブスプリッターで快適さが向上
・アイウェア用ストレージ付き
・10mmと細めのストラップが快適さを向上
・マイクロチャネリングと大きめのリアベントがベンチレーションを改善
・Sワークスイヴェード3の先端形状にヒントを得て、空力性能が向上
・耐久性を高め、上質な仕上げを実現する、ヘルメット全体を正確に覆うポリカーボネート製シェル

スペシャライズド・プロペロ4

価格/1万9800円
サイズ/S、M、L
カラー/ホワイト、ブラック、ハイパーダブグレー

 

トーチ3.0:快適性とパフォーマンスを両立するロングライドに最適なシューズ

スペシャライズドトーチ

スペシャライズドのミドルグレードのシューズ、トーチシリーズもリニューアル。上位モデルのトーチ3.0とアウトソールの素材を見直すなどしてより求めやすい価格を実現したトーチ2.0がラインナップされる。

スペシャライズトーチ

トーチ3.0は、BOAダイヤルを2つ採用したトラディショナルなデザインのシューズ。TPUとメッシュ素材を組み合わせて薄さと適度な剛性を備えたアッパーに、軽量なユニディレクショナルカーボンプレートのアウトソールを組み合わせている。シューズ全体で剛性の調和を取り、使用する素材の量を減らすことで軽量化を実現。Sワークスグレードのシューズに匹敵するパワー伝達性能を実現している。つま先とかかとには大きめのラバーグリップを設け、自転車を降りて歩く際も滑りにくくなっている。

スペシャライズトーチ

スペシャライズドが20年以上にわたって研究を続け、医学的見地に基づいて痛みの予防やパフォーマンス向上を追求するボディジオメトリーテクノロジーはこのシューズにも採用されている。アーチがつぶれないようにしてパワーの低減を防ぐアーチサポート、足の親指側を持ち上げ足・膝・股関節のアライメントを整える内反ウェッジ、中足骨を持ち上げて神経の圧迫を防ぐ中足骨ボタンという3つの特許取得テクノロジーにより、快適な履き心地と膝や足の痛みを防ぎ、優れたパワー伝達性能も実現している。

スペシャライズトーチ

締めたり緩めたりという微調整が容易なBOAダイヤルを2個搭載。ロングライド中も常に快適な履き心地を実現する。

◎主な特徴
・人間工学を生かして設計されたBody Geometryのソールとフットベッドは、股関節-膝-足の位置関係を最適にすることでパワー発揮を助け、効率を高め、ケガのリスクを減らすことが科学的に実証済み。
・一方向性カーボンソールは高剛性ながら軽量で、つま先とかかとの大きめのラバーグリップが歩行時のトラクションを高めます。
・締めたり緩めたりを微調整でき、引くと瞬時に締付けをリリースするBOA Li2ダイアルを2個装備
・縫い目のないアッパーはメッシュとTPUを使って作られ、部分的に補強が入り、ホールド力と快適さを最大限に高めます。
・内側のヒールカウンターがかかとをしっかりと支えてずらしません。
・3本ボルトのクリートパターンは、主なロード用ペダルに適合。
・重量約288g(片足、42サイズの場合)

 

スペシャライズド・トーチ3.0

価格/2万9700円
サイズ/36〜46
カラー/オークグリーン・モスグリーン・ライムストーン、ホワイト、ブラック

 

スペシャライズド・トーチ2.0

価格/1万9800円
サイズ/36〜46
カラー/ディープマリン・テラコッタ、ホワイト、ブラック

 

 

プロペロ4インプレ:コスパのいい空力性能向上、インナーシェルは真円に近くフィット感が高い

空力性能に優れるエアロヘルメットは、他のブランドなら3万円はくだらないが、プロペロ4は2万円を切る価格で手に入れられる。これは最大のセールスポイントだろう。

安全性に関しても妥協がない。転倒時の回転を伴う衝撃から頭を守るMipsを搭載していて非常にコストパフォーマンスが高い。

かぶり心地に関しては、日本人に多い横幅が広めの真円に近い頭周形状の人に合うラウンドフィットを採用しているため、かぶったときのストレスは感じにくい。シェルの深さはやや浅め、横への張り出しも少ないため、かぶったときのシルエットがいわゆるキノコっぽくなりにくいのも特徴だ。

横への張り出しの少なさやベンチレーションホールを最小限にしていることから、一般的な開口部が大きめのヘルメットより空力性能は高いように思う。パワーなどの客観的な数値では表せないが、特に高速域や強い向かい風の中でヘルメットが空気を切り裂くような感覚がある。ヘルメットの空気抵抗削減効果は無視できないレベルにあり、海外の実験ではフレームやホイールを変えるよりヘルメットをエアロなものに変える方が空気抵抗削減に効果があるというデータもあるほど。そういう意味では比較的少ない投資で速さを買うことができるとも言えそうだ。

通気性はエアロヘルメットとしては及第点を与えられるレベルだが、特筆するほどよいとは思えなかった。また、細かいポイントではあるが、あごひもの耳の下のところに来るアジャスターの調整がワンアクションでできないためやや面倒だった。一度調整してしまえば再調整することはあまりないとはいえ、もう少しスピーディーに調整できるよう改善してほしい、というのはぜいたくだろうか。

スペシャライズドプロペロ4

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トーチ3.0インプレ:長時間のライドでも疲れが少ない

最初にシューズに足を入れ、BOAダイアルを締めたときに足へのフィット感と履き心地の良さに驚いた。以前はいていたスペシャライズドのシューズは、幅がもう少し狭くて自分にはあまり合わなかったが、この新作はラストを変更し、ワイド化されているそうで、フィット感が向上していることに納得がいく。縫い目のほとんどない薄いアッパーやBOAダイアルによる絶妙なフィット感も影響しているだろう。

ユニディレクショナルカーボン製のアウトソールは硬さと軽さのバランスが絶妙。パワー伝達性能は十分で、ハイエンドのレースシューズでありがちな長時間はき続けると疲れるということもなかった。これは、パワー伝達に重要な足のアーチを保つインソールや、シューズ内で親指側が持ち上がるようにソールに角度を付けてペダリング中に足・膝・股関節を一直線上に保ち膝痛を防ぐ内反ウェッジなど、ボディジオメトリー理論がもたらすテクノロジーの恩恵だろう。レースもロングライドも幅広く楽しみたいホビーライダーには間違いなくおすすめの1足だ。

非常にコストパフォーマンスの高いシューズではあるが、個人的にフィット感で気になった部分もある。シューズの足首側のBOAダイヤル付近が薄くて硬く、ややエッジが効いているため、ペダリング中に足首が曲がったとき(特に上死点付近で深く曲がったとき)に食い込んで痛いことがあった。これは個人的なシューズとの相性の問題だと思われるので、購入時には試し履きをしてチェックすることをおすすめする。