静岡県伊豆市・伊豆ベロドロームにて5月12日～15日の日程で開催される第92回全日本自転車競技選手権大会トラック・レース。3日目は、短距離種目は男女エリート＆ジュニアのケイリン、中距離種目は女子マディソン、男子オムニアム、女子エリート＆ジュニアスクラッチが行われた。

 

 

 

 

25人が出走した男子ケイリンは1回戦、1/2決勝、順位決定戦へと絞りこまれ、決勝に残ったのは、三神遼矢（日本大学）、脇本雄太（チームブリヂストンサイクリング）、寺崎浩平（チーム楽天Kドリームス）、中野慎詞（チーム楽天Kドリームス）、太田海也、新山響平（チームブリヂストンサイクリング）の6人。

 

 

 

 

誘導が外れ、前方で仕掛けたのは三神。時同じくして新山が後方から仕掛ける。新山の後ろにはぴったりと太田が張り付く。新山が最前に出ると、残り1周に入った。

 

バックストレートで新山の後ろから一気に太田がスピードをつけて飛び出し、第3コーナーで後続との差をつけ始めた。後続では中野が差を縮めようとするが、むしろホームストレートで突き放し、太田がトップでフィニッシュ。ドラミングのポーズで締めくくった。

 

 

 

 

太田は、「自分としては自分のことをやるだけだなと思っていて、自分のことをやった上で、運が回ってきたのかなと思います」と語った。

 

昨年の7月に行われたジャパントラックカップのケイリンでは、競技を引退した脇本が優勝し、ナショナルチームの現役メンバーとしては悔しい結果となった。なお、今回も決勝まで残った脇本だったが、今年は現役メンバーが世代交代を見せつけた形となった。

 

「脇本さんに関しては、去年、世代交代した後に、ジャパントラックカップで優勝、僕らからしたら“されて”しまって、すごく悔しい思いをしたので、本当に世代交代をしたんだぞというのを見せつけるために今日は走りたいなと思っていたので、それを実現できたんじゃないかなと思います」と太田は話した。

 

さらに今後について、「世界のトップを見たとき、（ハリー・）ラブレイセンだったり、マチュー・リチャードソンだったり、チームスプリントを走って、スプリントを走って、ケイリンを走って、全部でメダル取れる選手だと思うので、僕もそこに追いつけるように。全部でメダルを取れるというところが僕のゴールだと思うので、しっかりそんな選手になっていきたいなと。

ネイションズカップで、3日間全力で走り続けて、やっぱり自分の体力はまだまだ足りないなと感じたので、日々の練習からそこを目指すうえで鍛えていかないといけないなと思っています」と語った。

 

 

1位　太田海也（チーム楽天Kドリームス）

2位　中野慎詞（チーム楽天Kドリームス）

3位　新山響平（チームブリヂストンサイクリング）

 

 

 

出走人数の都合により、決勝一発勝負となった女子ケイリン。

佐藤水菜（チーム楽天Kドリームス）、太田りゆ（チームブリヂストンサイクリング）、梅川風子（チーム楽天Kドリームス）、久米詩（JPCA）、小原乃亜（八戸学院大学）、中村友紀子（京浜ピストクラブ）が出走。

スタート後の並びは、久米、太田、小原、佐藤、中村、梅川の順となり、誘導が外れると小原が最初に仕掛ける。

 

 

 

ラスト1周を前に太田が前方に出ると、それに梅川と佐藤がつく。第3コーナーまで先行していた太田だったが、佐藤が最終コーナーで並び、フィニッシュラインで先行。優勝を飾った。

 

 

 

前日のスプリントだけでなく昨年のスプリント、ケイリンのチャンピオンとなっている佐藤は、「自分の中で2種目・2連覇できるってことは思ってもなかったのですごくうれしいです」と語った。

 

今年のネイションズカップのケイリンでも2回金メダルを獲得している佐藤だが、全日本で負けられないというようなプレッシャーも特になかったと話す。

「ここで勝たなきゃ次のステップでは勝てないと自分の中で気持ちをリセットして走ってるので、まず今日、勝てたことはすごく次のアジア選につながると思います」

 

8月の世界選手権の前にまずは6月のアジア選手権に向けて、一つひとつ目標をクリアしていく。

 

 

1位　佐藤水菜（チーム楽天Kドリームス）

2位　太田りゆ（チームブリヂストンサイクリング）

3位　梅川風子（チーム楽天Kドリームス）

 

 

1位　丸山留依（静岡北高校）

2位　福田悠航（学校法人石川高等学校）

3位　大塚　城（静岡星稜高校）

 

 

1位　北岡マリア（内灘高等学校）

2位　水谷彩奈（松山学院高等学校）

3位　西山ひなた（京都精華学園高校）

 

1位　杉浦佳子（TEAM EMMA Cycling/総合メディカル）　39秒600

2位　藤井美穂（楽天ソシオビジネス株式会社）　42秒684*係数タイム

3位　中道穂香（テレビ愛媛）　50秒542*係数タイム

 

 

1位　川本翔大（大和産業株式会社）　1分12秒831

2位　藤田征樹（藤建設株式会社）　1分13秒819

 

 

1位　亀田琉斗　1分18秒056

2位　福冨伸彦（NTT東日本／NTI）　1分19秒056

3位　沼野康仁（usp lab. VC SPLENDOR）　1分25秒886

 

 

1位　木村和平（楽天ソシオビジネス株式会社）、三浦生誠（日本大学）　1分3秒721

 

 

第92回全日本自転車競技選手権大会トラックレース

開催日時：2023年5月12日（金）〜15日（月）
開催場所：伊豆ベロドローム（静岡県伊豆市）
出場選手：日本代表メンバー、パラサイクリング日本代表メンバーなど
実施種目：オリンピック採用全種目（6種）を含むトラック競技の全種目

有観客：有料チケット制
当日券：1200円
18歳までは無料（高校生は無料）

JCF公式HP 大会ページ

ライブ配信：
楽天Kドリームス公式 にじいろ競輪TV