クレダーが区間3位!ツアー・オブ・タイランド2023 第2ステージ

ツアー・オブ・タイランド2023 第2ステージは、タイ南西部のカチャナブリをスタートしアユタヤをゴールとするオールフラットの179km。前日の成績で総合2位につける小石祐馬をはじめ18人の選手が総合19位以下に12分以上の差をつけているだけに、総合下位の選手が逃げやすいステージとなった。

JCL TEAM UKYOとしては逃げのメンバーをしっかりとチェックした上でエスケープが形成された場合、リーダーチームのルージャイにコントロールさせて彼らを消耗させる事で第3ステージを優位に運ぶという作戦。集団スプリントに強いレイモンド・クレダーをエースに試合に挑んだ。

そして、この日は小石がスプリントリーダージャージを繰り下がりという形で着用しての登場。スプリンターでない本人は少し戸惑いながらも表情も明るくレース当日を迎えた。

ツアー・オブ・タイランド2023第2ステージ JCL

スプリントジャージ着用の小石祐馬

 

レースはスタートすると見通しの良い広い道路をいっぱいに使って各チームがエスケープにメンバーを送り込もうとアタックの掛け合いが続く。10人程度のグループが形成されては一気にそれを飲み込もうとプロトンは縦一列に長く伸びる展開。

40km地点のスプリントポイントは大集団のままスプリント。岡篤志も前方に出るが、ここはインドネシアのクスマが先着する。しかし、猛暑が選手を襲い1時間を過ぎたあたりから各選手の消耗が激しくなった隙に8人のエスケープが決まる。ここはリーダーチームのルージャイがアスタナ・カザクスタンチームと纏まったコントロールで差を詰めていく。

60km地点付近でいよいよ追走がこの逃げを捉えようとしたタイミングでカウンターで5人のエスケープが決まる。メンバーはアスタナカザクスタン1人、タイ勢が2人、オーストラリアのセントジョージが2人。この逃げに総合上位勢がいない事から、プロトンは容認、その差は85㎞地点のスプリントポイントでは5分に広がる。

ツアー・オブ・タイランド2023第2ステージ JCL

プロトンをリードする岡

 

レースも後半戦に入り、いよいよリーダーチームのルージャイの追走が衰えてくるとトレンガヌ、セブンイレブン、そしてJCL TEAMUKYOから岡が協力に加わる。 「レースをスプリント勝負にすることもこの日の目的」と追走のスピードを高めていく。逃げる5人は時速45km/hを越えるスピードでのリードに次第に力の差が見え始める。

残り30㎞ではタイ勢がドロップし、残り15kmではセントジョージのサンダーランド選手を残して全員がドロップ。プロトンとのタイムギャップは1分半、追走にベンジャミ・プラデスや山本大喜、ネイサン・アールも加わり猛烈なペースアップを図る。

しかし、単独になったサンダーランドのハイペースは衰えず、ゴール地点のアユタヤ市街ではその差を更に広げて、大きく手を上げてゴールに飛び込んだ。1分47秒後、大集団のスプリントはインドネシアのクスマが先着、クレダーが2番手で3位に入り第2ステージを終えた。

この結果、ボーナスタイムを稼いだクスマに小石の総合順位は逆転されてしまったが、小石は明日の山岳ゴールのステージでの逆転に最大限の力が発揮できるよう力を温存することができた。

ツアー・オブ・タイランド2023第2ステージ JCL

クレダーのゴールシーン

 

クレダー選手コメント
「逃げ切られてしまったのは悔しいですが、チームのみんなが自分のために良い仕事をしてくれました。特に岡選手の仕事には改めて感謝を伝えたい。」

岡選手コメント
「ラスト30kmからルージャイやセブンイレブンと追走に入ったのですが、皆この暑さもあり消耗していて追い切れなかったのが悔しいです。」

清水監督のコメント
「リーダーチームのルージャイを消耗させるために中盤まで彼らに任せましたが、想像以上に逃げのメンバーが強力でトレンガヌとウチから1人(岡選手)ずつ送り出してレースを振出しに戻そうとしましたが、1人に逃げ切られてしまいました。総合から遅れている選手だけに結果としては明日へ勝負を持ち越せる流れになりましたし、クレダーが3位になってくれたことで面目も保てたステージだったと感じています。」

 

ツアー・オブ・タイランド2023 第2ステージ結果(119.40km)
Ave 44.43km/h
1. SUNDERLAND Dyan(Sent)3:52:08.
2. KUSUMA Terry(Indonesia national)+1:47.
3. KREDER Reymond (JCL TEAM UKYO)+1:47″
27. YAMAMOTO Masaki (JCL TEAM UKYO) +1:47″
38. KOISHI Yuma (JCL TEAM UKYO) +1:47″

個人総合成績
1. BATSAIKHAN Tegshbayar(ROOJAI)6:29:32
2. KUSUMA Terry(Indonesia national) +00:43“
3. KOISHI Yuma(JCL TEAM UKYO)+00:38.
24. KREDER Reymond(JCL TEAM UKYO) +12:34″
53. YAMAMOTO Masaki (JCL TEAM UKYO) +12:38″

フルリザルト
https://jcl-team-ukyo.jp/news/p1199/

大会オフィシャル:
The Princess Maha Chakri Sirindhorn’s Cup Tour of Thailand

 

Tour of Thailand2023(ツアー・オブ・タイランド2023)
大会期間:2023年4月1日〜4月6日
カテゴリー:UCI 2.1
ステージ:第2ステージ(4月2日)
スタート地点:Kanchanaburi 市街
コース:フラット178.0km
出場:15チーム出走89人/完走89人
JCL TEAM UKYOメンバー:小石祐馬、岡篤志、山本大喜、レイモンド・クレダー、ベンジャミ・プラデス、ネイサン・アール