ブエルタ・ア・エスパーニャ2022 頂上ゴールの第8ステージはヴァインが2勝目

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スペインで開催中の第77回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、8月27日に北西部アストゥリアス州のラ・ポラ・リャビアナから、カテゴリー1のコリャウ・ファンクアヤ頂上までの153.4kmで第8ステージを競い、オーストラリアのジェイ・ヴァイン(アルペシン・ドゥクーニンク)が独走で逃げ切り、区間2勝目を上げた。
 

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■オーストラリアのヴァインが頂上ゴールを2連勝した (photo : Unipublic / Sprint Cycling Agency)

 
区間2位は43秒遅れでスペインのマルク・ソレル(UAEチーム・エミレーツ)、3位はエストニアのレイン・タラマエ(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオー)だった。

総合リーダーのラ・ロハを着たベルギーのレムコ・エヴェネプール(クイックステップ・アルファヴィニル チーム)は、スペインのエンリク・マス(モビスターチーム)、スロベニアのプリモシュ・ログリッチ(ユンボ・ヴィスマ)と一緒に1分20秒遅れでゴールし、総合首位を守った。
 

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■エヴェネプールがラ・ロハを守った (photo : Unipublic / Sprint Cycling Agency)

 
第8ステージは171選手が出走。チームDSMのニキアス・アルント、マーク・ドノヴァンと、アントニ・ドラプラス(トレック・セガフレード)が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査で陽性になり、スタートしなかった。体調不良になったジェイク・ステュワート(グルパマ・FDJ)は陰性だったが、スタートしなかった。

この日はカテゴリー2の峠を2カ所、カテゴリー3の峠を3カ所越えた後、標高1088mでカテゴリー1のコリャウ・ファンクアヤ頂上にゴールするレイアウトだった。オフィシャルスタートからアタックが続き、逃げ出したヴァインが9.8km地点の最初の山頂を先頭で通過し、山岳賞総合首位になった。

先頭のヴァインとソレルに、下りで8人が合流し、この日の逃げは10人になった。逃げ集団はクイックステップ・アルファヴィニル チームがコントロールする集団に4分ほどのタイム差を付けて逃げ続けた。カテゴリーの付いた峠は全てヴァインが先頭で通過し、山岳賞総合でのリードを広げた。この日、山岳賞ジャージを着用していたヴィクトル・ランジェロッティ(ブルゴス・BH)は落車でレースを棄権した。

ゴールまで残り26.9kmにあった中間スプリントは、逃げ集団に加わっていたマス・ピーダスン(トレック・セガフレード)が先頭で通過し、20ポイントを獲得。彼はサム・ベネット(ボーラ・ハンスグローエ)より5ポイント上回り、ポイント賞総合首位になった。

残り10kmで最後のコリャウ・ファンクアヤの登坂が始まった時、逃げグループと集団のタイム差は3分半あった。逃げ集団では、残り6kmでヴァインが加速すると、誰も付いて行けなかった。彼はそのまま独走で逃げ切り、第6ステージに続いて2度目の区間優勝を勝ち取った。この日もゴールは霧に覆われていたが、ヴァインがゴールした瞬間は一瞬霧が晴れた。

メイン集団では残り3.5kmで総合争いのアタックが始まり、ラ・ロハのエヴェネプールが先行し、マス、ログリッチ、カルロス・ロドリゲス(イネオス・グレナディアズ)だけが彼に付いて行く事ができた。エヴェネプールはマス、ログリッチと一緒にゴールしたが、総合を争う他のライバルたちにはタイム差を付ける事ができた。
 

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■最後の山でラ・ロハを着たエヴェネプールのペースに付いて行けたのはマス、ログリッチ、ロドリゲスだけだった (photo :Unipublic / Sprint Cycling Agency)

 
■区間2勝目を上げたヴァインのコメント
「最初の上りでは、自分たちが逃げ続けられるか確信がなかった。彼らは熱心に追いかけているようだった。最初の2つの山岳賞をターゲットにする事にした。その後、谷で我々は本当に良い逃げグループになった。グルパマ・FDJは3人が入っていて、クイックステップはコントロールしていた。山岳賞ポイントをあまり苦労せずに取れたのは良いと思ったが、区間優勝がまだ主要な目標だった。

ルツェンコが最初に動いて、ボクは彼に付いて行く事にした。彼が遅れた後は25分間の努力が必要で、それは2日前にやった事と同じだった。次のヘアピンに向かって走り続け、後ろを振り返ったら誰も居なかった。(区間2勝は)物凄いよ。1勝目の後は、かなり自信が付いたと思う。背中の重荷が下ろせたからだ。今日はただ楽しんだ。とても楽しい一日だったよ」
 

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■ヴァインは山岳賞ジャージも獲得した (photo : Unipublic / Sprint Cycling Agency)

 
■第8ステージ結果

[8月27日/ラ・ポラ・リャビアナ~コリャウ・ファンクアヤ/153.4km]
1. JAY VINE (ALPECIN – DECEUNINCK / AUS) 04h 05′ 25”
2. MARC SOLER (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 00′ 43”
3. REIN TAARAMÄE (INTERMARCHE – WANTY – GOBERT MATERIAUX / EST) + 00′ 43”
4. THIBAUT PINOT (GROUPAMA – FDJ / FRA) + 00′ 47”
5. REMCO EVENEPOEL (QUICK-STEP ALPHA VINYL TEAM / BEL) + 01′ 20”
6. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 01′ 20”
7. PRIMOŽ ROGLIČ (JUMBO – VISMA / SLO) + 01′ 20”
8. SIMON PHILIP YATES (TEAM BIKEEXCHANGE-JAYCO / GBR) + 01′ 33”
9. CARLOS RODRIGUEZ CANO (INEOS GRENADIERS >ESP) + 01′ 33”
10. SÉBASTIEN REICHENBACH (GROUPAMA – FDJ /FRA) + 01′ 42”

■第8ステージまでの総合成績
1. REMCO EVENEPOEL (QUICK-STEP ALPHA VINYL TEAM / BEL) 29h 28′ 19”
2. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 00′ 28’’
3. PRIMOŽ ROGLIČ (JUMBO – VISMA / SLO) + 01’ 01’’
4. CARLOS RODRIGUEZ CANO (INEOS GRENADIERS >ESP) + 01′ 47’’
5. TAO GEOGHEGAN HART (INEOS GRENADIERS /GBR) + 01’ 54’’
6. JUAN AYUSO PESQUERA (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 02’ 02’’
7. SIMON PHILIP YATES (TEAM BIKEEXCHANGE-JAYCO / GBR) + 02’ 05’’
8. JOAO PEDRO GONÇALVES ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES / POR) + 02’ 44’’
9. JAI HINDLEY (BORA – HANSGROHE / AUS) + 02’ 51’’
10. BEN O’CONNOR (AG2R CITROEN TEAM /AUS) + 02’ 59’’

[各賞]
■ポイント賞:MADS PEDERSEN (TREK – SEGAFREDO / DEN)
■山岳賞:JAY VINE (ALPECIN – DECEUNINCK / AUS)
■新人賞:REMCO EVENEPOEL (QUICK-STEP ALPHA VINYL TEAM / BEL)
(※第9ステージは JUAN AYUSO PESQUERA (UAE TEAM EMIRATES / ESP) が着用)
■チーム成績:UAE TEAM EMIRATES (UAE)
■敢闘賞: MIKEL LANDA (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP)
 

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(photo : Unipublic / Cxcling)

 

ブエルタ・ア・エスパーニャ公式サイト

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