UCIワールドツアーのイツリア・バスク・カントリーとクラシカ・サンセバスティアンは中止

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染拡大の影響で、スペイン北部のバスク地方で開催される予定だったUCIワールドツアーのイツリア・バスク・カントリー(バスク一周)とクラシカ・サンセバスティアン(ドノスティア・サンセバスティアン・クラシコア)は、どちらも2020年は中止すると主催者が発表した。

クラシカ・サンセバスティアン

昨年のクラシカ・サンセバスティアンはエベネプールが優勝した

ステージレースのイツリア・バスク・カントリーは、4月6日から11日の日程で開催される予定だったが、3月16日に延期を発表し、国際自転車競技連合(UCI)に新日程の割り当てを要請していた。

7月25日に開催される予定だったクラシカ・サンセバスティアンは、UCIが4月15日にUCIワールドツアーを8月1日まで中止にすると決定したため、延期を余儀なくされていた。

2レースの主催者であるOCETAは、レース開催を可能にするため数週間に渡って奮闘していたが、4月29日に中止を決定した。

OCETAのフリアン・エラソ会長は「我々のレースはイベントの内外で何千人も人々を動員する。我々はウイルスの復活と増殖の手助けはできない。町議会や他の機関に支援を依頼するのが適切な時期だとも感じていない」と、説明した。

当初、イツリア・バスク・カントリーを8月1週目に開催し、その後の日曜日にクラシカ・サンセバスティアンを開催するという案もあった。しかし、主催者はまだ大規模なイベントを行うには適切ではないと判断した。クラシカ・サンセバスティアンの運営費用は非常に高額であり、1日でその費用を賄うことはできず、新しい日程で100%開催できるという保証がなければ無理だという理由もあった。

「長年に渡って我々が与えられていた全ての事の一部を社会に還元する時が来た。レースに割り当てられていた予算は通常の生活を取り戻し、命を救うために使われる事を望んでいる」と、エラソ会長は語っている。

2021年のカレンダーはまだ公式ではないが、イツリア・バスク・カントリーは4月5日から10日、クラシカ・サンセバスティアンは7月31日に開催される予定だ。

イツリア・バスク・カントリー公式サイト