3月のレース参加自粛を表明するチームが続出

世界規模での新型コロナウイルス感染拡大が続くなか、3月のレース参加を自粛するUCIワールドチームが続出している。

3月のレース参加自粛

UAE・ツアーは新型コロナウイルスの影響で2ステージが中止になった(photo : LaPresse)

UAE・ツアー(アラブ首長国連邦)で新たな新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染者が確認された翌日の3月4日に、オランダのチームユンボ・ヴィスマが今週末に開催される予定だったイタリアの2レースに参加しないと発表。それに続いてオーストラリアのミッチェルトン・スコットが、3月22日までのレースへの不参加を表明した。

国際自転車競技連合(UCI)は、3月4日に新型コロナウイルス関連の会議を開いたが、現段階ではいかなるイベントの中止も進めない決定をし、それを各地域の保険当局の手に委ねていた。その夜、イタリア政府は観客がいるスポーツイベントを中止にする首相令を発出した。

 

グルパマ・FDJは人員不足でイタリアの3レース不参加

フランスのグルパマ・FDJは、UAE・ツアーに参加したチームの選手とスタッフが3月14日までアブダビのホテルで隔離されることになったため、人員不足でストラーデ・ビアンケ、GP・インドゥストリア&アルティジャナート、ティレーノ~アドリアーティコには参加できないと発表した。その翌日に、ストラーデ・ビアンケとGP・インドゥストリア&アルティジャナートの開催延期が決定した。

 

チームイネオスはカタルーニャまで一時的に活動自粛

英国のチームイネオスは、元プロ選手のニコラ・ポルタル監督が3月3日に急死する悲劇に見舞われ、新型コロナウイルス問題の不確かな現状も加味し、3月23日に開幕するスペインのボルタ・ア・カテルーニャ(UCIワールドツアー)まで、全てのレースに参加しない事を3月4日にUCIへ通達したと発表した。

●チームイネオスが不参加を表明したレース
ストラーデ・ビアンケ(すでに延期決定)
パリ~ニース
ティレーノ~アドリアーティコ
ミラノ~サンレモ
ダニリス・ノークル・クルス
ブリーデン・コクセイド・クラシック

 

アスタナは3月20日までレースに参加しない

カザフスタンのアスタナプロチームは、新型コロナウイルスの為、3月5日から20日までの15日間、いかなる競技大会にも参加しないと発表した。この決定は、チームの運営サイドと医師が慎重に検討した上で下された。

 

UAEチーム・エミレーツはパリ~ニースも不参加

3月5日にストラーデ・ビアンケの開催延期が発表された後、アラブ首長国連邦のUAEチーム・エミレーツは、パリ〜ニース、ティレーノ~アドリアーティコ、ミラノ~サンレモへの不参加を表明した。

UAEチーム・エミレーツは、UAE・ツアーに参加したメンバーが現在もアブダビで自主的な隔離を行っている。

 

AG2R・ラモンディアルはイタリアの2レース不参加

ストラーデ・ビアンケの開催延期発表を受け、フランスのAG2R・ラモンディアルはティレーノ~アドリアーティコとミラノ~サンレモに参加しない決定を下したと発表した。

当初、ティレーノ~アドリアーティコには今季ジロ・デ・イタリアを走るロマン・バルデ(フランス)が参加する予定だったが、この決定で彼は3月8日に開幕するパリ〜ニースに参加することになった。

 

チームユンボ・ヴィスマはティレーノとサンレモに参加しない

3月4日に新型コロナウイルス関連で最初のレース不参加を表明したオランダのチームユンボ・ヴィスマは、ティレーノ~アドリアーティコとミラノ~サンレモにも参加しない事を翌日に発表した。

 

CCCチームはパリ〜ニースとティレーノ~アドリアーティコ不参加

ポーランドのCCCチームは、選手、スタッフ、公衆の健康と安全を優先するため、パリ~ニースとティレーノ~アドリアーティコには参加しないと発表した。