ミラノ~サンレモ2024はベルギーのフィリプセンが初優勝!

  • photo ©SprintCycling / LaPresse

春の訪れを告げるレースとして親しまれ、『ラ・プリマヴェーラ(イタリア語で春)』の愛称を持つモニュメント・クラシックのミラノ~サンレモ(UCIワールドツアー)が、3月16日に北イタリアで開催され、ベルギーのヤスペル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)が、小集団でのゴールスプリントを制して初優勝した。
 

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ベルギーのフィリプセンが小集団でのゴールスプリントを制して初優勝した (©SprintCycling)

 
2位はオーストラリアのマイケル・マシューズ(チーム ジェイコ・アルウラー)、3位はスロベニアのタデイ・ポガチャル(UAEチーム・エミレーツ)だった。
 

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左から2位のマシューズ、初優勝したフィリプセン、3位のポガチャル (©SprintCycling)

 
パヴィアからスタート

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ミラノ~サンレモ2024のコース (MAP : RCS Sport)

 
ミラノ~サンレモは昨年からスタート地がミラノではなくなり、第115大会はミラノから南へ30km下ったパヴィアが初めてスタート地になった。そのため距離は例年よりも若干短くなり、288kmだった。UCIワールドチーム18チームと、UCIプロチーム7チームの合わせて25チームが参加し、175選手が快晴のパヴィアからスタート。日本からは留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)が初参加を果たした。
 

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前日にはスタート地のパヴィアでチームプレゼンテーションが行われた (photo : LaPresse)

 
ゼッケン1は昨年初優勝したオランダのマテュー・ファンデルプール(アルペシン・ドゥクーニンク)が付け、アルカンシエルを着て連覇する事が期待されたが、2月上旬までシクロクロスを走っていたファンデルプールは、これがロードのシーズン初戦だった。

レースは昨年同様、ゴールまで残り27kmから始まったチプレッサの上り坂で動き出した。UAEチーム・エミレーツが列車を組んで先頭を引き、集団はここで幾分選別された。先頭を逃げていたグループは10数秒差で頂上を越えたが、下りで落車が発生し、そのまま集団に吸収された。

そこからダヴィデ・バイス(チーム ポルティ・コメタ)が再び飛び出したが、2021年の優勝者であるベルギーのヤスペル・ストゥイヴェン(リドル・トレック)が集団を引き、ポッジョの手前で彼を捕まえた。ゴールまで残り9.2kmから始まったポッジョの丘は、スイスのチューダー プロサイクリングチームの選手たちが先頭で上り始めた。


ポッジョでポガチャルがアタック

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ポガチャルが先頭でポッジョを通過し、ファンデルプールが続いた (photo : LaPresse)

 
ポッジョの頂上まで残り2.5kmで、先頭は昨年と同様にティム・ウェレンス(UAEチーム・エミレーツ)が引き始め、ポガチャル、アルカンシエルのファンデルプール、アルベルト・ベッティオル(EFエデュケーション・イージーポスト)、フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアズ)、マス・ピーダスン(リドル・トレック)が続いた。

頂上まで残り1kmでポガチャルが最初のアタックを仕掛け、ファンデルプール、ベッティオル、ガンナ、ピーダスンが付いていった。このアタックは成功せず、後続が追いついた瞬間にポガチャルが2度目のアタックを仕掛け、わずかに遅れて反応したファンデルプールが追いつき、2人で頂上を通過。しかし、抜け出すには十分な差がなく、彼らは下りで後続に追いつかれてしまった。

ポッジョを下り切った残り2kmで、2022年の優勝者であるマテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス)がアタックしたが、ファンデルプールがそれを許さなかった。地元イタリアのマッテーオ・ソブレロ(ボーラ・ハンスグローエ)も運試しをしたが、ファンデルプールがきっちり彼を追い詰めた。この時すでにファンデルプールはフィリプセンと話し、彼のために働く事を選択していた。

最後は12人でのゴールスプリントになり、左側から飛び出したマシューズを発射台にしたフィリプセンが、フィニッシュラインで車体を投げ出し、マシューズに数cm差を付けて初のモニュメント・タイトルを手中に収めた。ベルギーのアルペシン・ドゥクーニンクは、2年連続でミラノ~サンレモを制した。同じチームが2年連続で優勝したのは、2000年と2001年に優勝したドイッチェテレコム(どちらもエリック・ツァーベルが優勝)以来だった。

第115大会の平均時速は46.112 km/hで、1990年にジャンニ・ブンニョが優勝した時の45.806km/hを上回り、最速記録を更新した。
 

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12人でのゴールスプリントをフィリプセンが制した (photo : LaPresse)

 
■初優勝したフィリップセンのコメント
「ファンデルプールが居なければ、ボクはミラノ~サンレモでおそらく勝てなかっただろう。これはボクが勝てる唯一のモニュメントだった。ポッジョの下りでちょっと差が生じたので、彼に先頭を引かないよう頼んだ。彼にはとても感謝している。彼は素晴らしい仕事をしてくれた。全ての攻撃を連れ戻し、スプリントの為に(先頭グループを)1つにまとめてくれた。ゴール後にボクたちは去年と同じ様に抱き合ったよ。我々が2連勝できた事を誇りに思う。

ファンデルプールも勝てる脚があったが、このレースは最も勝つのが難しいレースの1つだ。最後の1kmで心配した。台無しにはしたくなかった。後ろを振り返って何人居るのかも確認したくなかった。この勝利を掴めなかったら、残りの人生でチャンスが訪れる事はなかっただだろうし、しばらくは眠れなかっただろう。マシューズがボクをフェンスに追い込んでいたら、ボクは勝てなかっただろう。彼がフェアなスプリントをしてくれて嬉しいよ」
 

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26歳でビッグ・クラシックを制したベルギーのフィリプセン (photo : LaPresse)


第115回ミラノ~サンレモ 結果

[3月16日/UCIワールドツアー/イタリア/288km]
1. PHILIPSEN Jasper (ALPECIN-DECEUNINCK / BEL) 6:14:44 (46.112 km/h)
2. MATTHEWS Michael (TEAM JAYCO ALULA / AUS)
3. POGACAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO)
4. PEDERSEN Mads (LIDL-TREK / DEN)
5. BETTIOL Alberto (EF EDUCA TION – EASYPOST / ITA)
6. MOHORIC Matej (BAHRAIN VICTORIOUS / SLO)
7. VAN GILS Maxim (LOTTO DSTNY / BEL)
8. STUYVEN Jasper (LIDL-TREK / BEL)
9. ALAPHILIPPE Julian (SOUDAL QUICK-STEP / FRA)
10. VAN DER POEL Mathieu (ALPECIN-DECEUNINCK / NED)
11. PIDCOCK Thomas (INEOS GRENADIERS / GBR)
12. SOBRERO Matteo (BORA – HANSGROHE / ITA)
94. TODOME Yuhi (EF EDUCATION – EASYPOST / JPN) +4:40
 

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(photo : LaPresse)

 

ミラノ~サンレモ公式サイト

J SPORTS ミラノ〜サンレモ特設サイト

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