パリ~ニース2024 で米国のヨーゲンソンが総合初優勝

  • photo A.S.O. /Billy Ceusters

フランスで開催されていたUCIワールドツアーの第82回パリ~ニースは、3月10日にニースがスタートとゴールの109.5kmで山岳区間の最終ステージを競い、米国のマッテーオ・ヨーゲンソン(チーム ヴィスマ・リースアバイク)が24歳で総合初優勝を果たした。
 

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24歳のヨーゲンソンがサプライズな総合初優勝を果たした (photo : A.S.O. /Billy Ceuster)

 
米国の選手がパリ~ニースで総合優勝したのは、2006年のフロイド・ランディス以来、実に18年ぶりだった。総合2位は30秒差でベルギーチャンピオンのレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ)、3位は1分47秒差で米国のブランドン・マクナルティ(UAEチーム・エミレーツ)だった。
 

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左から総合2位のエヴェネプール、総合初優勝したヨーゲンソン、総合3位のマクナルティ (photo : A.S.O. /Billy Ceuster)

 
ニース郊外の5つの峠を越える最終ステージは、ゴールまで残り47kmのコート・ド・ペイユ峠(カテゴリー1)でエヴェネプールが戦いの口火を切った。山頂まで残り3kmで彼が3度目のアタックを成功させた時、付いて行けたのはヨーゲンソンだけで、マイヨ・ジョーヌを着たマクナルティは付いて行けなかった。前日までの総合成績で、総合首位のマクナルティと総合2位のヨーゲンソンのタイム差はたった4秒しかなかった。
 

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エヴェネプールの攻撃に総合2位のヨーゲンソンは付いて行けたが、マイヨ・ジョーヌのマクナルティは付いて行けなかった (photo : A.S.O. /Billy Ceuster)

 
先頭の2人に前日区間優勝したロシアのアレクサンドル・ヴラソフ(ボーラ・ハンスグローエ)が合流し、3人は後続に10秒差を付けて山頂を通過した。残り12.7kmでこの日最後のコル・デ・カトル・シュマン峠(カテゴリー1)の上りが始まった時、3人は後続に1分51秒差を付けていた。

山頂まで残り1.5kmでヴラソフは遅れ、先頭はヨーゲンソンとエヴェネプールになった。2人はそのままニースのプロムナード・デ・ザングレに到着し、エヴェネプールが区間優勝、ヨーゲンソンが総合優勝を分かち合った。

現在24歳のヨーゲンソンはニース在住で、昨年までスペインのモビスターチームに所属し、パリ~ニースは2021年と昨年総合8位になっていた。彼は今季オランダのチーム ヴィスマ・リースアバイクへ移籍していた。

■サプライズな総合初優勝を果たした24歳のヨーゲンソンのコメント
「正直言って、パリ〜ニースで勝てるとは期待していなかった。今年になるまで、決して可能だとは思わなかった。でも、今我々はここにたどり着いた。今日、あるいはこの一週間ほど物事がうまくいく事はないだろう。本当にまだ実感がない。昨日はほとんど眠れなかった。それほど神経質になっていた。人生で初めてプレッシャーを感じた。実際ほぼ自宅の前をエヴェネプールのようなチャンピオンと走るのは非常に特別な瞬間だった。

今朝は複雑な状況だったから、とても多くのシナリオが起きる可能性があった。正直言って予想外の事を予想しなければならず、何に対しても準備しておかなければならなかった。このコースは心から熟知していた。チームメイト全員と(加入して)1年目でワールドツアーのレースをリードするチャンスを与えてくれたチームに感謝したい」
 

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最終ステージはエヴェネプールが区間優勝した (photo : A.S.O. /Billy Ceuster)


■第8ステージ結果

[3月10日/ニース~ニース/109.5km]
1. REMCO EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL) 02h 50′ 03”
2. MATTEO JORGENSON (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / USA)
3. ALEKSANDR VLASOV (BORA – HANSGROHE / RUS) + 00′ 50”
4. MATTIAS SKJELMOSE (LIDL-TREK / DEN) + 01′ 39”
5. BRANDON MCNULTY (UAE TEAM EMIRATES / USA)
6. SAMUELE BATTISTELLA (ASTANA QAZAQSTAN TEAM / ITA) + 02′ 13”
7. MICHAEL STORER (TUDOR PRO CYCLING TEAM / AUS) + 02′ 13”
8. FELIX GALL (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / AUT) + 02′ 13”
9. EGAN BERNAL (INEOS GRENADIERS / COL) + 02′ 13”
10. LUCAS PLAPP (TEAM JAYCO ALULA / AUS) + 02′ 13”
17. PRIMOZ ROGLIC (BORA – HANSGROHE / SLO) + 04′ 04”

第82回パリ~ニース 個人総合最終成績
1. MATTEO JORGENSON (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / USA) 27h 50′ 23”
2. REMCO EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL) + 00′ 30”
3. BRANDON MCNULTY (UAE TEAM EMIRATES / USA) + 01′ 47”
4. MATTIAS SKJELMOSE (LIDL-TREK / DEN) + 02′ 22”
5. ALEKSANDR VLASOV (BORA – HANSGROHE / RUS) +02′ 57”
6. LUCAS PLAPP (TEAM JAYCO ALULA / AUS) + 03′ 08”
7. EGAN BERNAL (INEOS GRENADIERS / COL) + 04′ 03”
8. WILCO KELDERMAN (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / NED) + 04′ 04”
9. FELIX GALL (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / AUT) + 04′ 35”
10. PRIMOZ ROGLIC (BORA – HANSGROHE / SLO) + 05′ 33”
[各賞]
■ポイント賞 : REMCO EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL)
■山岳賞 : REMCO EVENEPOEL (SOUDAL QUICK-STEP / BEL)
■新人賞 : MATTEO JORGENSON (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / USA)
■チーム成績 : UAE TEAM EMIRATES (UAE)
 

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(photo : A.S.O. /Billy Ceuster)

 

パリ~ニース公式サイト

J SPORTS パリ〜ニース特設サイト

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