【愛媛県】ゆめしま海道でサイクリング+アウトドアアクティビティを満喫!(前編)

目次

瀬戸内海のゆめしま海道(愛媛県上島町)はサイクリングだけじゃなく、アウトドアアクティビティも盛りだくさんの島だ。2泊3日、最高の大人旅を堪能できる上島町の魅力をお伝えする!

 

ゆめしま街道前編

 

一期一会に感謝!

今年の4月に開催されたSetouchi Vélo協議会今治ミーティングのトライアルライドでたまたま同じ班でライドをご一緒した「愛媛県上島町 島おこし協力隊サイクリング進行ミッション担当」豊田 遥(はるか)さん。筆者の自宅がある大阪北部の隣駅出身ということでえらく盛り上がり、その時は地元トークで意気投合したのだが、それから3か月が経過していた。

7月某日の金曜に出張で愛媛県今治市へ行くことになったのだが、日帰りで東京に戻るのはもったいないと思い、ふと彼女のことを思い出し、思いきって週末を使って上島町へ遊びに行くことを告げたところ「そしたら私が上島町を案内しましょか?」とまさかの回答をもらい「そらあ行くやろ~」と上島町へのおっちゃんの夏休みプチ旅行を決めたのだった(笑)。

 

芸予汽船のフェリー

今治港から弓削港までは芸予汽船のフェリーで約1時間ほど(乗船代:1680円)。旅の始まりが船というのも非日常を感じ、期待に胸が高まる

弓削港

到着した弓削港で再会を喜ぶ二人の大阪人。年の差は親子ほどだ……笑

せとうち交流館

早速、弓削港の目の前にある「せとうち交流館」でジャイアントのeバイクをレンタル。レンタル代は5500円/1日とお手頃だ。ちなみにクロスバイクだと1100円/1日

 

信号が一つもない「ゆめしま海道」を2泊3日で遊び倒すサイクリング&アウトドアアクティビティ

上島町は、愛媛県の最北端、しまなみ海道のちょうど東に位置する、島だけで形成される町だ。ゆめしまと聞くと、どこか耳の大きいキャラクターを思い出す人も多いかもしれないが(笑)、上島町には信号が一つもなく、交通量も少なく、道路もきれいに整備されているのでサイクリストにとっては、ストレスフリーで走れるまさに夢のような島、それが「ゆめしま海道」だ。

2022年3月に岩城橋が完成したことで、3つの橋で4つの島がつながり、約50kmのサイクリングを楽しむことができるようになった。しかし、自転車だけじゃもったいない島だと昨年の訪問でも体験したので、今回も豊田さんには事前にサイクリング+αを楽しみたいと伝え、それを考慮して彼女が計画してくれたプランは以下の通りだ。

一日目:弓削(ゆげ)島&佐島でサイクリング&ヨット
二日目:弓削島松原海岸で日の出ヨガからの生名(いきな)島サイクリング&BBQ&シーカヤック
三日目:岩城(いわぎ)島でサイクリング&登山

どうですか?このモリモリ感。アウトドアアクティビティの宝石箱、上島町を遊びつくすで~‼︎

 

弓削島&佐島のサイクリング

今回、島を案内してくれる大阪出身の島おこし協力隊、豊田さんは以前サイクリングで訪れた上島町に惚れ込み、今年の3月に旦那さんと移住したそう。その熱い想いに感謝しつつ、いよいよおっちゃんの夏休みプチ旅行が始まった。

 

マリンブルーの海

スタートして5分もしないのにいきなりマリンブルーの海とご対面

高濱八幡神社

きれいな海岸横に位置する高濱八幡神社(愛媛県越智郡上島町弓削上弓削3)。現在の天皇陛下が昭和60年に卒論の研究(中世海運)で訪れたことでも有名

京ノ小島

神社の裏には大潮の干潮時に歩いて渡れる京ノ小島もあるが、この日は渡れなかったので、再訪決定!

宇多城跡を通るヒルクライムルート

宇多城跡を通るヒルクライムルート。振り返ると青い海と集落の風景に癒されるおすすめのルート

上弓削の北側を上った先の絶景ポイント

上弓削の北側(大谷峠)を上ると絶景ポイントが現れる。右の島は愛媛県最北端に浮かぶ百貫島(ひゃっかんじま)

 

弓削島一周サイクリングは13.5kmほどだが、ちょこちょこ止まって写真を撮りながら走っている間に、すでにお昼は過ぎていた。じてんしゃ旅の大きな楽しみの一つと言えるグルメ。初日のランチは豊田さんおすすめの鯛カツバーガーらしいが、鯛カツ(?)自体もちろん食べるのは初めてだ。ところが口に入れた瞬間、サクサクの鯛カツにシャキシャキ野菜とレモンの酸味がめちゃくちゃええ塩梅(あんばい)で、パンももっちりとしておいしくペロリと食べられる。初グルメからして、このレベルの高さ……。島グルメおそるべし……。

 

フェスパへの激坂

ランチの鯛カツバーガーを食べるために超激坂を上った高台にある「インランド・シー・リゾート フェスパ」へと向かう。eバイクなら、ご覧のような笑顔で上れる。ちなみにバックの海は環境省の快水浴場百選にも選ばれる「松原海水浴場」。
インランド・シー・リゾート フェスパ」は、全室オーシャンフロントが自慢の「四国八十八景」にも選ばれた絶景の宿。海が見える大浴場は日帰り入浴もできる

レモン薫るゆめしまバーガー

地元の食材を使用したレストラン イルマーレの「レモン薫るゆめしまバーガー」。ポテトフライ付きで1100円

バーガーを食べるシシャチョー

「ええか、こないして目ぇ見開いて食べるんやで~」と偉そうに写真の撮られ方を指導する筆者

 

島ランチでお腹が満たされたところで、午後は佐島へと向かう。と言っても橋を越えるだけなんやけどね……笑。佐島は四島のなかで一番小さいので、北側一周5kmとUターンブルーラインへの往復しても7.5kmほどなので、迷わず佐島の珍スポット「Uターンブルーライン」へと向かう。午前中とは打って変わり、海はまったく見えない森の中を突き進む。一人で行くと不安になるような道なので、二人以上で行ったほうがええと思う。途中でイノシシに出くわしたりとなかなかスリルのある道の行き止まりにUターンブルーラインがある。写真にはないが、目の前の砂浜はプライベートビーチのような雰囲気なので、次回はコーヒーセットでも持って行こうと思う。

 

弓削大橋

弓削大橋

弓削島から佐島へは、弓削大橋の下をくぐってから、橋を渡る。橋の下と上の両方の景色が楽しめる

 

森の道

青い海ではなく、ジブリの世界にいるような森の道が7kmほど続く

Uターンブルーラインで8の字走行の練習

Uターンブルーラインで、おもわず8の字走行の練習をしてしまった(笑)

ゆめしま街道前編

上島四島それぞれの島に島四国88か所の札所があり、年に一度お遍路をする日がある。お遍路さんには、菓子などが振舞われるお接待があるそう

 

初日の締めは佐島の島旅ヨットでサンセットクルーズ

サンセットクルーズへ

いよいよ旅の初日のハイライト。島旅ヨットでのサンセットクルーズに向かう。キャプテンのサムさんとも一年ぶりの再会だ。颯爽とヨットに乗り込み、サムさんおすすめのサンセットのベストスポットへと向かう

 

この日の日の入り時間は19:10。出航して30分ほどで、風も少なく、波もほとんどない穏やかなスポットに到着した。辺りは静かな波の音がするだけで、異次元のような空間は、日頃の都会の喧騒を忘れさせてくれる。

日の入りが近づくにつれ、徐々に独特のパステルカラーに空が染まり始めた。この瞬間をずっと見ていたいのだが、日が沈み始めると一瞬で沈むことを初めて知った。本当にいいものを見せてもらった。いつか大切な人に見せたい! そんな絶景だった。

 

帆を張るキャプテンのサムさん

帆を張るキャプテンのサムさん。めちゃくちゃ爽やかなイケメンだ

 

サンセット サンセット

サンセット

もはや言葉では言い表せられない景色を堪能した。サムさんいわく、1日として同じ景色はないとのこと

 

利用料金:
2時間コース 2万2000円/1組(6人まで)
4時間コース 4万4000円/1組(6人まで)
住所:愛媛県越智郡上島町弓削佐島2804
問・島旅ヨット
https://shimatabiyachts.com

 

宿泊は昨年に続き、島のお母さんこと「民宿中塚」へ

2泊3日とは言え、荷物を動かすのは面倒なので、同じ宿に連泊することにした。宿泊先はもちろん昨年もお世話になった弓削島のお母さんこと「民宿中塚」。

新鮮な魚料理だけでなく、地の食材をふんだんに使った家庭料理×お母さんのお人柄で、初めて行ったときから親戚のおばちゃん家に帰ってきたかのような、何とも言えない温もりを感じ、勝手に島のお母さんになってもらった(笑)。実際、リピーターが多いらしく、筆者が滞在中もひっきりなしに予約の電話が掛かってきては「その日は満室でして……」という台詞を耳にしたほどだ。

というわけで、今回の旅は弓削島の民宿を拠点に4島を巡り、サイクリング&アウトドアアクティビティをとことん楽しもうと思う。

 

民宿中塚

民宿中塚(愛媛県越智郡上島町弓削下弓削131/TEL:0897-77-4498)

 

後編に続く

 

上島町サイクリングマップ