「サイクルスポーツ7月号」の見どころを副編集長が紹介!
目次
発売となった「サイクルスポーツ7月号」は、55周年企画「編集長リレー」第1シーズンの集大成! 今回もサイスポ誌の副・編集長のエリグチが、見どころや注力ポイントを紹介します。

【本誌副編集長エリグチ】
旅と本が好きです。サイスポに入ってからはその傾向にますます拍車がかかり、「取材」という大義名分にかこつけて国内外のあちこちを自転車で走り、「業務だ」と言いつつデスクで雑誌書籍を読み漁っています。無事に編集長リレー第一シーズンの3部作が完成しました!
「実走、してますか?」
はじめに、これはとてもぶっちゃけた話をします。サイクリングのコンテンツを作成する際に取材班が、そのルートを全て走っているのか? と聞かれると、僕は返事に窮してしまいます。
言い訳がましいのですが、その土地の良い場所や素晴らしい景色を、紙の誌面で大きく紹介することが優先される企画の場合は、たとえひとつのセクションは走ったとしても、それ以外は時間短縮のために取材車両で移動する、という手段を使う時もあることは事実です。
もちろんそんなルートを紹介する前に、下取材として実際に走ったサイクリストのコメントを取り入れることで、実用的かつ魅力的なガイド記事は十分に作成は可能です。
ただ、何と言ってもその記事を作っている取材班自身がその道を実際に走り切っていないことは、どこか心の片隅にひっかかりとして残ってしまうものです。だって本当は僕たちも、走りたくって仕方ないのですから。
というわけで、今回の新たなサイクルスポーツ7月号「もっと!自由な自転車の旅へ」特集は、全て実走しました。
自転車旅をリアルに楽しむ”けんたさん”が編集長に就任し、これまでわだかまりを抱えてきた僕が副編集長となったのです。これは実際に走って遊んで、それを特集へ展開しないともったいなさ過ぎる!
だからこそ、しまなみキャンプツーリングに台湾に、九州横断に……この特集30ページで展開した全ては、全て実走取材、体当たり。そして旅の中での出会いからアクシデントまでを全部そのままお届けしました。
ただそんな誌面製作は、ある意味無茶なのです。写真もテキストも、そして何より旅が本当に完遂できるかすら分からない。それでも、特集のページ数にきちんとまとめなければならないのです。だからそれが形になって発行されているのは、この旅を一緒に走り、撮影して執筆していただいた皆さんの力があってからこそなのです。
しまなみ編では、神楽坂つむりさんが彼のブログ「つむりの悠々自適ライフ」のテイストそのままに、品と旅情あふれる原稿に描いていただきました。また、かっくさんは本職として依頼のうえ、機材とともに走り写真を撮影し仕上げてくださっています。また、けんたさんは今回の旅を動画で撮影しYouTubeで発信! これも合わせてチェックしてみてくださいね。
そして台湾編では、日月潭へのヒルクライムルートにも関わらず、NBさんこと田辺信彦さんが愛車を持参し走って帯同し、異国の地で美麗なカットを撮り切ってもらいました。
九州編では、現地在住のサイクリングガイドである荒木茂人さんと、旅の途中に本当にたまたま出会い、そのままルートをアテンドし、誌面にも登場してもらっています(そんなことあるんだ?)そんな一つひとつの旅の模様をページにしていく編集作業は、僕自身にとってもとても楽しい時間だったことは間違いありません。
全ての旅に想いが詰まっているからこそ、その雰囲気を伝えることができるような誌面構成にこだわりました。具体的には、雑誌誌面ならではのフォントや、アクセントとなるタグといったデザイン調整から、特集の中での文章と写真の流れや展開の工夫などなど。
ぜひ雑誌のページをめくって、自転車だからこそ叶う旅の模様をお楽しみいただければ嬉しいです。
編集長リレーのバトンは次へ
さて、前回のこの見どころ紹介記事にて、「サイスポの月刊誌を作るには、読者の皆さんの感想や意見が必要不可欠ですので、ぜひ誌面の読者アンケートにご回答をお願いします」、とお伝えしました。
するとなんと先月号の読者アンケート回答率が180%上昇しました。その一つ一つをくまなく読ませていただいています。サイスポ読者、いや自転車趣味人たる皆さんのさすがの熱量! 本当にありがとうございます。
改めまして月刊サイクルスポーツは、読者の皆さんの自転車趣味において、知りたいことや面白いと思っていることが、あらゆる企画の出発点となる媒体です。今号の旅の特集についても、僕たちが楽しむことは起点であり、ゴールではありません。今号を読んでいただいた方が、次のサイクリングに出発するためのきっかけとなることが目標です。
ですので、「次はこうして欲しい」、「もっとここが知りたい!」等々、ぜひ忌憚ないご感想も引き続きお待ちしております。
そしていよいよ次号から、編集長リレーのバトンは新たな人へ渡ります。もしかしたらお気づきの方もいるかもしれませんが……。新たな特集を作成するにあたり、先日サイスポがミニイベントも開催しており、そこでも熱量の高いサイクリストにたくさん集まっていただきました。この編集長リレー企画を行うことで、どんどんそんな人の輪が広がっていっていることを実感しています。
ぜひ皆さんも、ご自身の好きな形で、関わり加わっていただくことを楽しみにしています。
さあ次回からは第2シーズン、新展開にどうぞご期待ください!
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雑誌コード:04137-6
ISBN:4910041371044