【サーヴェロ】ツール・ド・フランス2022 最高の舞台を彩った機材たち

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  • photo Kei TSUJI/SprintCycling

Presented by AZUMA SHOKAI

ドラマチックな展開でファンを楽しませてくれた2022年のツール・ド・フランス。選手たちの激闘の裏側で、機材も熾烈な争いを繰り広げていた。完全にディスクブレーキ&空力の時代に突入したロードレース界。今回は、サーヴェロのエアロロードバイク「S5」を紹介する。

 

BRAND INFO

1995年に設立されたカナダのスポーツバイクメーカー。初作は革新的なTTバイクで、2003年には近代エアロロードの始祖と言われるソロイストを発表するなど、空力学的知見は業界屈指。

 

S5ディスク

 

磨き上げられた空力の申し子

S5ディスク

S5 Disc
価格/214万5000円(R9270デュラエースDI2完成車)、96万8000円(フレームセット)

Spec
フレーム/カーボン
フォーク/カーボン
サイズ/48、51、54、56
カラー/ファイブブラック
重量/約7.4㎏(サイズ51)

後半はユンボ・ヴィスマのオンステージだった2022年のツール・ド・フランス。機材的側面から見ると、エアロロードが大躍進した年でもあった。ロードバイクの世界に空力の概念が本格的に導入されてかなり経つが、これほど多くの選手が平坦・山岳問わずエアロロードに乗ったのはツール史上初だろう。
それを象徴するのが、ユンボ・ヴィスマが駆ったサーヴェロの新型S5である。ヘッドチューブを覆うフォーク、二股に別れたステムなど、独自規格満載のエアロロードだ。前作からの変更点は少ないように見えるが、快適性を含めた乗り味は洗練されており、チームは長い上りではR5を、石畳ではカレドニア5を使った以外は、このS5で闘った。その結果、総合優勝、山岳賞、ポイント賞、ステージ6勝と、圧勝と言うべき結果でツールを終える。それは、サーヴェロの「エアロロードをまとめる力」の勝利でもあった。

 

S5ディスク

基本的な構造は前作を踏襲するが、UCIルールの緩和に伴って、フレーム各部の形状をさらにブラッシュアップ。同時に快適性や軽量性も高められているという

 

R5ディスク

R5 Disc
価格/159万5000円(R9270デュラエースDI2完成車)、69万3000円(フレームセット)

Spec
フレーム/カーボン
フォーク/カーボン
サイズ/48、51、54、56
カラー/ファイブブラック
重量/約6.9kg(サイズ51)

昨年モデルチェンジしたクライミングバイク。ディスク専用設計ながらフレームの実測重量は685gと軽く仕上がっており、今年のツールでも山岳ステージで活躍した。専用ハンドルと専用ステムを使ってケーブル類を内蔵するなど、空力性能も無視していない。