【ファクター】2021 Tour de France ツール注目機材Pick Up

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  • photo Kei TSUJI/BettiniPhoto©︎2021

Presented by TRISPORTS

ツール・ド・フランスは、人と人、人と自然、チームとチームのぶつかり合いだが、最新の高性能機材が鎬を削る場でもある。今年のツールに投入されたファクターのロードバイクをピックアップして解説する。

 

BRAND INFO

モータースポーツ界で高名なエンジニアリング企業「Bf1systems」を出自とするイギリスのブランド。高い技術力を武器とする。現在のオーナーは、元プロのバーデン・クックとエンジニアのロブ・ギテリス。

オストロヴァム

 

F1仕込みの技術で作ったロードバイク

オストロヴァム

OSTRO VAM
オストロヴァム
価格/64万9000円(フレームセット)、75万9000円(ブラックインクホイール付きフレームセット)

Spec
フレーム/カーボン
フォーク/カーボン
サイズ/49、52、54、56、58
カラー/フリッカー、ソーホーミックス、シチリアンピーチ
フレーム重量/780g(サイズ54)

3大ツール制覇、ツール4勝という戦歴を誇るクリストファー・フルームが乗ったことで話題を呼んだファクターのオストロヴァム。スプリント、山岳、石畳といったあらゆる地形・路面に対応する最新鋭軽量万能バイクで、フレーム重量780gという軽さと、高い空力性能を両立していることが特徴。その秘密は、ファクターが有する高い技術。長年、自転車業界のカーボンコンポジット製作に携わってきた実績があり、カーボンの性能を引き出すための設計はお手の物。製法は必要最小限のカーボン素材を使い、フレーム内部を滑らかに仕上げることによって、剛性や乗り心地を損なうことなく、各性能を高いレベルでバランスさせているという。今年は山岳用超軽量フレームのO2ヴァムと併用予定だったが、山岳ステージでもオストロヴァムが多用された。バイクの万能性を証明するのにこれ以上のエピソードはない。

オストロヴァム

軽さを重視しつつも、ケーブル類は全て内蔵し、乱流の発生を防いで空力性能を高める。ヘッド周りの形状は、前輪がかき乱す気流も考慮して設計されているという

オストロヴァム

エアロ形状のシートポストは、セットバックが0mmと25mmの2種類展開

オストロヴァム

トップチューブ上面には凹みがあり、整流効果を高める

オストロヴァム

シートチューブにはOSTROのロゴが入る