ウィリエールのエアロロード「フィランテSLR」が第二世代に
ウィリエールから、ロードバイク「フィランテSLR」の第二世代(ID2)が登場した。その性能をさらに進化させ、エアロダイナミクスにより焦点を当てた1台だ。
軽さと剛性が第一世代で既にトッププロ選手の要望に必要十分なレベルに達していた一方で(フィランテSLR ID2はシマノ・デュラエース仕様で7.1kg)、UCIのレギュレーションの変更を契機に、開発陣は徹底的な風洞実験とCFD解析を実施。TTバイク「スーパーソニカSLR」で得た知見も取り入れながら、3倍のCFDシミュレーションを行い磨きをかけた。
流線型のチューブ形状、統合された各種コンポーネント、ジオメトリの最適化によって、シルバーストーンでの風洞実験の結果、時速50km、ヨー角0°の条件で、従来比13.6%の空気抵抗削減を成し遂げた。ライダーを含む実走環境においても4.5%の空気抵抗削減を実現した。

ステム一体型の新型エアロハンドル「FバーID2」は、空力性能とハンドリングを両立。既存のVバー、Fバー同様フレア形状を採用し、湾曲が始まるエリアから若干隆起している。サイズは6種類用意され、「Vバー」「Zバー」「Fバー」との互換性がある
ワールドツアーで使用されている主要競合他社のトップモデル5機種と比較すると、1モデルだけが近い性能を示したが、他のモデルと比較して、平均CDA(空気抵抗係数)が2.42%優れていた。この差は、プロレースの速度では、貴重な秒数の獲得、エネルギーの節約といった具体的な優位性につながる。
第一世代との比較では、時速40kmの速度を維持しながら、14.15W節約できるという利点が明らかになった。70kmのコースを 290Wで実走した場合、約1分45秒の短縮(専用ボトルケージと専用エアロボトル装着の場合。専用エアロボトルケージと汎用ボトル装着の場合は約1分25秒の短縮)となる。
価格と仕様
・フレームセット価格(FバーID2、ガーミン/ワフー専用マウント、0mmオフセットシートポスト、専用エアロボトルケージ&ボトル付属):104万5000円
・シマノ・アルテグラDi2/ミケ・クレオスRD50完成車価格:172万7000円
・シマノ・デュラエースDi2/ミケ・クレオスRD50完成車価格:193万6000円
・カンパニョーロ・スーパーレコード13s/ミケ・クレオスRD50完成車価格(受注発注):264万円

フィランテSLR ID2のジオメトリ。レースからアグレッシブなロングライドまで様々なライドシーンに対応するよう、タイヤクリアランスは最大34mmに。タイヤクリアランスの拡大、UDHの採用により、リヤホイールベースが若干延長したことで、直進安定性がさらに向上した



























