グラベルバイク&ギア2026【SHIMANO(シマノ)】

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Presented by SHIMANO

舗装路から外れ、未知のフィールドへとこぎ出す。ロードバイクの軽快さとMTBの冒険性を併せ持つグラベルバイクは、近年ますます注目を集めている。最新モデルや周辺ギアは、快適性や耐久性だけでなく、ライドスタイルそのものを広げる革新性にも満ちている。ここでは、グラベルライドをさらに楽しくする新機材、シマノのグラベルコンポーネント「GRX Di2 1×12スピード」と、グラベルシューズ「エスファイヤ SH-RX910」の魅力をお届けしよう。

 

GRXリヤディレーラー

GRX Di2 1×12SPEED

RD-RX827
価格╱7万602円

 

GRXにフロントシングルDi2仕様が拡充〜GRX Di2 1×12スピード

グラベルバイク専用コンポとして市民権を得た感のあるシマノ・GRXシリーズ。2019年の登場以来、フロントシングル/ダブル、リヤ10〜12速、機械式/Di2と、ユーザーのニーズに合わせて選択肢を拡充してきた。

今年6月、新たに導入されたのが、フロントシングルに対応した“RX827”だ。これは既存のロード/グラベル用Di2がセミワイヤレス構成なのに対し、MTB用の新型XTR/XTと同様のフルワイヤレスを採用している。このリヤディレーラーは、内部リンク機構を介して外部からの衝撃を逃がし、モーターが自動的に元の位置へ復帰するオートマチック・インパクトリカバリーを採用。また、障害物にヒットしにくいロープロファイルなデザインなども含め、新型XTR/XTで培った堅牢設計や長寿命化が惜しみなく注ぎ込まれている。

フロントシングル化に伴い、シフトパドルを省略した左STIレバー(BL-RX825-L)も登場。この選択肢の広さがシマノらしさだ。

 

専用バッテリー

専用バッテリー(単体価格7115円)は完全に密閉されたスペースに収納されながらも取り出しは容易だ。航続距離の目安は700〜1000km。外部充電器はUSBタイプCに対応する

ST-RX825-R

ST-RX825-R
価格╱4万6737円
STIレバーはGRX 2×12速Di2と共通のST-RX825-Rを使用する。2つのシフトパドルとフード内側のエクストラボタン、合計3つのスイッチに変速動作を割り当てることができる

GRX Di2 1×12スピード

仕様はSGS( ロングケージ)の1種類のみ。40Tまたは42TのFC-RX820クランクセット、カセットスプロケットはDEORE XTグレードの10-51T(マイクロスプラインの12S)に対応

 

エスファイヤ SH-RX910

S-PHYRE SH-RX910
エスファイヤ SH-RX910
価格╱6万6000円
spec. 
カラー╱ホワイト
サイズ╱36(22.5cm)〜48(30.5cm)

 

ポントゥーン

シマノの最高峰レーシングシューズ“S-PHYRE”シリーズにグラベル用が加わった。ポントゥーンと名付けられたアウトソール側のクリートシステムにより、ペダリング効率が向上

 

IMPRESSION〜ギヤステップの広さを感じさせない変速性能

リヤのみで変速が完結するフロントシングルは、操作がシンプルという長所がある一方で、スプロケット1枚ごとのギヤステップが大きく、変速がもたつきがちだ。しかし、RX827はXTR譲りのパワフルかつ正確なシフティングにより、全くストレスがない。加えて、2×12速で慣れ親しんだSTIレバーをそのまま使えるというのもメリットであり、導入コストを抑えられるのもうれしい要素と言えるだろう。

エスファイヤのシューズは、SPDSL並みの安定感と、ロードシューズに匹敵するソール剛性、そして内外から挟み込まれるようなかかとのホールド力が印象的だった。エキスパート向けではあるが、グラベルだけでなくファストツーリングでも活躍しそうだ。

 

GRX Di2 1×12スピードとSH-RX910

 

BRAND〜グローバル市場にて圧倒的なシェアを獲得

1921年に創業。大阪府堺市に本社を置く、日本を代表する自転車総合部品メーカーだ。特にロードバイクやMTB用のコンポは高い精度と耐久性で知られ、トッププロのレースから日常のサイクリングまで幅広く支持されている。自転車業界を事実上リードする企業だ。