シマノのグラベルコンポGRXに1×12速のワイヤレス変速が追加
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シマノが、ブランド初のドロップハンドルバー用の完全ワイヤレスドライブトレインとして、グラベル専用コンポーネント「GRX」 に「RX827」シリーズを追加した。2×12速ロード、グラベル用グループセットで導入されたワイヤレスコックピット技術をベースに、MTB用「XTR M9200」シリーズのリヤディレーラーで初めて採用された完全ワイヤレスの構成を採用。素早い操作スピード、信頼性の高い性能、そして長寿命を兼ね備えた1×12速の電動変速だ。
RX827の登場により、GRXシリーズは従来の2×12速と1×12速において、機械式および電動変速を網羅。グラベルライダーは自分のニーズに合わせてドライブトレインを自由にカスタマイズできる。
GRXワイヤレスシフティング
1×12速のワイヤレスのために登場したリヤディレーラー「RD-RX827」は、既存の12速用Di2デュアルコントロールレバー「ST-RX825」と、クランクセット「FC-RX820」、カセットスプロケットはDEORE XT 10-51Tに対応している。ライダーは、40Tまたは42Tのチェーンリングを選択し、DEORE XTの10-51Tカセットと組み合わせることができる。
また、RX827はMTB用のクランク規格を採用したドロップバーのMTB、アドベンチャーバイクへも電動変速の選択肢も提供。急な上り坂や、平坦な道のクルージングなど、あらゆるスタイルや地形に適応する。
リヤディレーラー本体はシマノ・シャドーESテクノロジーを搭載。SGSロングケージの1モデル展開で、耐久性と機能性を重視して設計されている。ロープロファイルのウェッジ形状を採用。チェーンスタビライザーは本体にシームレスに組み込まれており、衝撃への露出を最小限に抑える。ディレーラーの鋭角な突起部分を極力排除することで、障害物に当たっても滑らかに受け流し、荒れたグラベル路面での岩との衝突にも耐えられる設計となっている。
衝撃が発生した場合、シマノ独自の技術「オートマチックインパクトリカバリー」によりディレーラーは瞬時に元の位置へと戻る。さらに、ワイドリンク構造、高耐久プレート、スキッドプレート、堅牢なプーリーにより、ディレーラー本体の耐久性が一層強化され、荒れた路面や泥の多いコンディションでも安定したパフォーマンスを維持する。
RD-RX827(ワイヤレスリヤディレーラー)
価格: 7万602円
対応カセット:シマノ12速 10-51T
重量:449g
コックピットをよりシンプルにする追加製品
GRX1×12速の新製品として、「BL-RX825-L」油圧ディスクブレーキレバーが追加された。このブレーキ専用左レバーは、電子式のシフトボタンを減らしたことで、より軽量でシンプルなフロントシングルのコックピット構成を実現できる。
「ST-RX825」デュアルコントロールレバーと同様の優れたエルゴノミクスを備え、リブ加工された表面のレイズドフードや滑り止め付きブレーキレバーを採用している。
BL-RX825-L(油圧ディスクブレーキレバー)
価格:2万8216円
BL-RX825-Lを使用する場合でもST-RX825でも、Di2のカスタマイズによって、さまざまな変速操作が可能だ。
従来モデルのST-RX825デュアルコントロールレバーには、3つのDi2ボタンが搭載されている。2つはシフトパドル上に、もう1つはフード内側に配置されている。さらに、オプションスイッチの追加にも対応しており、ハンドルの上部、下部、またはエアロバーなどに追加することで、変速操作の選択肢を広げることができる。
これらのDi2ボタンには、変速操作以外に、リモート調整機能や対応するライトやサイクルコンピュータの制御など、さまざまな機能を割り当てることが可能。特にリモート調整機能を使えば、ハンドルから手を離すことなく、走行中に変速の微調整を行うことができる。
WH-RX180チューブレスアルミホイール
価格を抑えたアルミ製グラベルホイール「WH-RX180」も発表された。あらゆるアドベンチャーに対応する強度と信頼性を提供。内幅25mmのフックドリムを採用し、チューブレス、32mm~50mm幅のタイヤに対応している。
このホイールセットのハブは、マイクロスプラインとHG Lのフリーハブボディ間の切り替えが可能。フロントシングルおよびダブル、リヤ10速、11速、12速のドライブトレインで使用できる。
WH-RX180-TL-700C (チューブレス アルミ製ホイール)
価格:3万3106円
重量:2105g (HG Lスプライン)、2113g(マイクロスプライン)