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残念、ドクターストップだ! 新城幸也、ツアー・オブ・ジャパン第4ステージ出走を断念

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2018ツアー・オブ・ジャパン第4ステージ前に会見を行う新城幸也(バーレーン・メリダ)
2018ツアー・オブ・ジャパン第4ステージ前に会見を行う新城幸也(バーレーン・メリダ)


TOJアレ!アレ!ユキヤ
2018ツアー・オブ・ジャパン第4ステージ【美濃】


第4ステージの朝。「ほどほどよく眠れた」というユキヤは、実はまだ迷っていた。チームの監督はユキヤの意見を尊重してくれていたものの、ドクターの考えは「ノー」だった。ユキヤはチームメイトの意見も聞いていた。そして迷っていた。

スタート地点は岐阜県美濃市、うだつの上がる町並みだ。チームカーや選手たちが続々と到着する。筆者のスマホへメッセージが飛び込んできた。「今日走らない事にしました」。そうか.....。メディア担当は急遽、ユキヤの会見をセッティングすると伝えてきた。

「昨日落車して、ゴールして、今日も走るつもりでいたけれど、今日はスタートしないということに決めました」とユキヤは話し始めた。「員弁(いなべ)でレントゲンとCTを撮り、肩甲骨のヒビの疑いがあり、美濃へ来てMRIを撮ったところCTの結果とほぼ同じでした。心配だったのは上腕骨回りの腱などで、ここが損傷していたらキッパリ止めようと思っていました」。

「ツアー・オブ・ジャパンじゃなかったら止めている」。そう話すほど、ユキヤのこのレースに賭ける思いは強かった。だから、昨晩の時点では走るつもりだったし、朝起きた時点でも.....。

「僕が走ることをみんなが喜んでくれるなら、走ろうと思っていました。でも、そうではないという意見もありました。もう一回転ぶとチームには余計な仕事を増やすことにもなります。朝起きて、考えて、スタートしないと決めました」。

「これからは、とにかく安静にすることが治療になります。今、この会場まで自転車に乗ってきたくらいなので、自転車には乗れます。が、重量挙げは無理です」と笑いをとるあたりはいつものユキヤだ。

「シッティングはなんとか大丈夫」とは言っているものの、速いピッチでダンシングするなど、レーシーな動きはさすがに無理な様子。ケガの状態を見ればリタイアは当然とも思えるが、何とか走れるのではないかというユキヤの気持ちもわからなくはない。苦渋の決断.....、ユキヤはスタートラインに並ぶ選手たちに別れを告げ、うだつの上がる町並みを後にした。

【Text&Photo:Hitoshi OMAE】

Yukiya Arashiro Twitter
NTN presents 2018 ツアー・オブ・ジャパン