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ジロ・デ・イタリア2018第4ステージはアップヒルゴールでベルギーのウェレンスが優勝

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アップヒルゴールを制したベルギーのウェレンス。チームはジロ限定でタイトルスポンサーのスーダル社が自社製品のフィックスオールを胸のロゴに使用しているが、良い宣伝になった
アップヒルゴールを制したベルギーのウェレンス。チームはジロ限定でタイトルスポンサーのスーダル社が自社製品のフィックスオールを胸のロゴに使用しているが、良い宣伝になった

第101回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、イスラエルからイタリア南部シチリア島に舞台を移し、5月8日にカターニアからカルタジローネまでの202kmで第4ステージを競い、1km続くアップヒルゴールをベルギーのティム・ウェレンス(ロット・スーダル)が制し、2016年に続いて2度目の区間優勝を果たした。

マリア・ローザを着たオーストラリアのローハン・デニス(BMCレーシングチーム)は、4秒遅れのメイングループでゴールし、総合首位の座を守った。

この日は残り6.8km地点で発生した落車で英国のクリストファー・フルーム(チームスカイ)が足止めを食らい、21秒遅れでゴール。総合首位のデニスとのタイム差は55秒になった。


中東のイスラエルで開幕したジロは、イタリア南部シチリア島へ移動し、5月8日にレースを再開。第4ステージは、24km地点で山岳賞のマリア・アッズーラを着たエンリーコ・バルビン(バルディアーニ・CSF)が、マルコ・フラッポルティ(アンドローニジョカットリ・シデルメック)、マキシム・ベルコフ(チームカチューシャ・アルペシン)、ヤコポ・モズカ(ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア)とともに逃げグループを形成した。

バルビンはこの日2カ所あったカテゴリー4の山岳ポイントを両方先頭で通過し、マリア・アッズーラを守った。序盤の逃げはゴールまで残り13.6kmで全員が吸収された。

アップダウンのキツいコースで集団からはスプリンターたちが次々と脱落。パンクも続出し、ポルトガルのホゼ・ゴンサルヴェス(チームカチューシャ・アルペシン)は終盤にメイン集団から遅れてしまい、総合3位から陥落してしまった。

ゴールまで残り10kmのカテゴリーのない上り坂で、エドアルド・ザルディーニ(ウィリエールトリエスティーナ・セッレイタリア)が集団からアタックし、ヴァレリオ・コンティ(UAEチーム・エミレーツ)が合流。コンティはすぐにザルディーニを置き去りにして独走を始めた。

しかし、集団はロット・スーダルやバーレーン・メリダが引き、残り3.3kmでコンティを吸収した。集団ではゴールまで残り6.8kmの道幅が狭くなっていた場所で落車が発生し、後方にいた選手たちが遅れてしまった。フルームもその一人だった。

ゴールが近づき、市街地の曲がりくねった細い道の下り坂を、ワロンスをアシストするトッシュ・ヴァンデルサンデ(ロット・スーダル)が先頭でフラム・ルージュまで引きまくり、最後の上り坂がスタート。平均勾配8.5%の坂で、ゴール手前でウェレンスが先頭に立ち、そのままフィニッシュラインを通過した。

第4ステージでは、イタリアのアンドレア・グァルディーニ(バルディアーニ・CSF)が途中リタイア。彼はこの日の朝、熱を出していた。


■ジロで2度目の区間優勝を果たしたウェレンスのコメント
「とても強いチームメートを持っていてすごくラッキーだった。だからボクは、上りが始まった時にちょっと有利だったんだ。ボクはふもとからエンジン全開で行かなくても良かった。残り200メートルまで待つことができた。第4ステージという早い段階で勝ててすごく嬉しい。残りのジロは何かがあろうとボーナスみたいなものだ。ストレスなく走れるだろう」

 
マリア・ローザはオーストラリアのデニスが守った 
マリア・ローザはオーストラリアのデニスが守った 
 
■第4ステージ結果[5月8日/カターニア~カルタジローネ/202km]

1. WELLENS Tim (LOTTO SOUDAL / BEL) 5h 17’ 34"
2. WOODS Michael (TEAM EF EDUCATION FIRST / CAN)
3. BATTAGLIN Enrico (TEAM LOTTO NL - JUMBO / ITA)
4. YATES Simon (MITCHELTON - SCOTT / GBR)
5. FORMOLO Davide (BORA - HANSGROHE / ITA)
6. KREUZIGER Roman (MITCHELTON - SCOTT / CZE) 0’ 04”
7. KONRAD Patrick (BORA - HANSGROHE / AUT) 0’ 04”
8. SANCHEZ Luis Leon (ASTANA PRO TEAM / ESP) 0’ 04”
9. POZZOVIVO Domenico (BAHRAIN - MERIDA / ITA)0’ 04”
10. CHAVES Esteban (MITCHELTON - SCOTT / COL)0’ 04”
11. DUMOULIN Tom (TEAM SUNWEB / NE)0’ 04”
12. DENNIS Rohan (BMC RACING TEAM / AUS)0’ 04”
30. FROOME Chris (TEAM SKY / GBR) 0’ 21”

■第4ステージまでの総合成績(マリア・ローザ)
1. DENNIS Rohan (BMC RACING TEAM / AUS) 14h 23’ 08”
2. DUMOULIN Tom (TEAM SUNWEB / NED) 0’ 01”
3. YATES Simon (MITCHELTON - SCOTT / GBR) 0’ 17”
4. WELLENS Tim (LOTTO SOUDAL / BEL) 0’ 19”
5. BILBAO Pello (ASTANA PRO TEAM/ ESP) 0’ 25”
6. SCHACHMANN Maximilian (QUICK-STEP FLOORS / GER) 0’ 28”
7. POZZOVIVO Domenico (BAHRAIN - MERIDA / ITA) 0’ 28”
8. PINOT Thibaut (GROUPAMA - FDJ / FRA) 0’ 34”
9. KONRAD Patrick (BORA - HANSGROHE / AUT) 0’ 35”
10. BETANCUR Carlos (MOVISTAR TEAM / COL) 0’ 35”
20. FROOME Chris (TEAM SKY / GBR) 0’ 55”

[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ):Elia Viviani (Quick-Step Floors)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):Enrico Barbin (Bardiani CSF)
■新人賞(マリア・ビアンカ):Maximilian Schachmann (Quick-Step Floors)
 
ジロはイタリアに渡り、今年のマドリーナ(イメージガール)をつとめる2017年ミス・イタリアのアリーチェラケーレ・アルランチさんも合流した
ジロはイタリアに渡り、今年のマドリーナ(イメージガール)をつとめる2017年ミス・イタリアのアリーチェラケーレ・アルランチさんも合流した

シチリア2日目もゴール手前に上り坂 

MAP : RCS Sport
MAP : RCS Sport
MAP : RCS Sport
MAP : RCS Sport
5月9日は、アグリジェントからサンタ・ニンファ(バッレ・デル・ベリーチェ)までの153kmで第5ステージが行われる。レース後半にはカテゴリー4の峠越えが3カ所あり、ゴール手前2kmには平均勾配6.1% 、最大12%の上り坂が設定されている。
 
レース公式サイト
 
 

第4ステージのハイライト映像