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キャノンデール・キャード13 アルミの名車がフルモデルチェンジ!

”カーボンキラー”として名を馳せるキャノンデールの名車「キャード」。現代におけるアルミフレームの名声をほしいままにしているキャードが”13”へとフルモデルチェンジした。山梨県の富士急ハイランドで行われた国内発表会から、その詳細をレポート。

 
text:中島丈博 photo:山内潤也

なぜモデルナンバーは13なのか





2020年モデルのキャノンデールは新作ラッシュ

既に紹介した、旗艦モデルのスーパーシックスエボグラベルバイクのトップストーンに続いて、アルミフレームの雄キャードシリーズの新作が登場。モデルナンバーは13だ。最近はピナレロ・ドグマにしても前作のキャードにしても10の次は12と、数字を1つ飛ばしで進めることでその革新性をアピールしてきたが、キャードは12の次は13を採用した。欧州では忌み嫌われる数字をあえてモデル名にしたのはアルミの元素番号が13だからだとか。そのフレーム素材は6069というアルミ合金で強度が高く、降伏強度も高い。強くて、しなやかな素材特性を持つ。

ではキャードはどう変化したのか。その改善内容はモデルナンバーを1つ飛ばしてもいいのではないかと感じる内容。トラディショナルなホリゾンタルに近いフレーム形状だった前作から、リヤトライアングルを小さくしたトレンド全開のシルエットを採用。これはスーパーシックスエボと設計コンセプトを同じくしており、シートチューブとシートステーの交点からサドルまでの距離を長くし、その部分をしならせることで快適性を確保するのが狙い。シートチューブからサドルにかけての範囲に限って言えば、エンデュランスモデルのシナプスよりもしなやかだという。ダウンチューブやフォークなどは空気抵抗低減を意識した、チューブ後端を平らに切り落としたような形状へと変更された。

もうひとつ大きな変更点として、キャリアやフェンダーをつけるためのダボ穴が追加されたこと。またフレームとタイヤのクリアランスも拡大された。ジオメトリはスローピングになり、トレイルが短く、ハンドルが位置高く変化した。またサイズ展開は50と52をまとめて51が設定されたことで6サイズになっている。

 

キャード13をスーパーシックスエボ、キャード12と乗り比べてみる


キャード13の国内発表会は山梨県の富士急ハイランド周辺で開催された。周辺はアップダウンに飛んだ地形で、緩やかな上りから、時速50kmオーバーの下りまで多様なシチュエーションが実現できる。カーボンキラーの異名を持つキャードシリーズの新作はいかなるものか、同日にスーパーシックスエボにも試乗しているので、ちょっと比較してみよう。

フレームメイン三角の剛性は十分である。そして、快適性の面ではかなりスーパーシックスエボに肉薄しているように感じた。上りでカンッと踏み込むと、適度なバネ感を持って加速していく。時速50㎞オーバーになってくるとやや挙動がナーバスに感じる。スーパーシックスエボのほうがこの速度域での安定性は明らかに上。試乗したキャード13 ディスク フォースeタップ AXSの価格は59万円(税抜)、スーパーシックスエボはハイモッド デュラエースDi2で価格は105万円。比べるのは酷というものだが……。

こんな風に走りを重視するのも良いが、キャード13はフェンダーマウントが追加されていることを忘れてはならない。ツーリングや、デイリーユースもターゲットにしている。これを考えるとスペシャライズドのアレーとのライバル度がアップしている。

これまでのキャードシリーズとはキャラクターは大きく変わっていると思う。ゆえにこれまでのキャードの乗り味が好き!という人はしっかりと試乗して違いを納得したうえで購入を検討したほうがいい。

リムブレーキモデルのセカンドグレード(キャード13アルテグラ)に乗ってみた。試乗車にはホイールはフルクラム・レーシングスポーツにヴィットリア・ザフィーロが付いていたのだが(カタログスペックではタイヤがルビノプロになっている)、これはいただけない。コンポーネントにアルテグラが付いているのに、上位モデルとの性能の乖離が大きい。すべての動作がワンテンポ遅れてしまう。カタログ通りタイヤにルビノプロが採用されていたら、印象はもちろん変わっただろう。

続いて、キャード12との違いを書きたいと思う。キャード12は”カーボンキラー”を標榜しているように、あくまでもレーシングバイクとしての性能をアルミで追求することを主眼に置いていた。では13になってそれはどうなったのか? 結論から言うと12までのキャードとは、軸足を大きく変えたと思う。どう変えたかというと、ツーリングからレースまでオールラウンドに対応するバイクになった。本当にレースでガンガン使いたい! という人はカーボンのスーパーシックスエボシリーズを検討したほうがいいだろう。

シッティングでは12も13も軽快に走っていく、だがそこからダンシングに切り替えた瞬間など、反応のよさは12に軍配が上がる。13は踏み始めよりも後半に伸びてくる感じ。ツーリングなど距離が長くなるライドのときには13の快適性が効果を上げてくる。尻への突き上げも13の方が明らかに少ない。

 
キャード12(左)とキャード13(右)
キャード12(左)とキャード13(右)
トップチューブも前から後ろまでしっかりと太さがある
トップチューブも前から後ろまでしっかりと太さがある
キャード13のトップチューブは後方に行くにつれて細くなる
キャード13のトップチューブは後方に行くにつれて細くなる
横方向に扁平したチューブをシートステーに使っているキャード12
横方向に扁平したチューブをシートステーに使っているキャード12
コンパクトなシートステーのキャード13
コンパクトなシートステーのキャード13
標準的なシートクランプを採用していたキャード12
標準的なシートクランプを採用していたキャード12
トップチューブの裏側にクランプが内蔵されたキャード13。すっきりとした見た目を手に入れた
トップチューブの裏側にクランプが内蔵されたキャード13。すっきりとした見た目を手に入れた

問い合わせ先

キャノンデールジャパン
https://www.cannondale.com/ja-JP/Japan