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安全・確実・迅速に路上パンク修理する方法

ロードバイクに乗っていると、どんなに注意していても不運にもパンクしてしまうときがある。いざパンクしたとき、慌ててしまいチューブをだめにしてしまったり、手間取って何十分も時間が掛かってしまう、という人もいるのではいだろうか。そんな人に向けて、最も一般的な携帯ポンプを使ってチューブ交換し、パンク修理する方法をプロに教えてもらった。

この記事を読むのに掛かる時間:6分
動画も見ると:16分
text:大宅宏幸(サイクルスポーツ編集部) photo&movie:吉田悠太

STEP1 安全に作業できる場所を確保

今回のアドバイザー・濱中さん。横で困っている編集部員に優しくレクチャーしてくれた
今回のアドバイザー・濱中さん。横で困っている編集部員に優しくレクチャーしてくれた
今回レクチャーしてくれるのは「プロが教える!失敗しないタイヤ&チューブ交換のコツ」の記事に引き続き、東京サイクルデザイン専門学校講師・SBM講師として活躍する、自転車コーキ屋店長の濱中康輝さんだ。



早速方法について学んでいこう。

「まず最初に、壁やポールなどがあり、人や自転車の往来の少ない近くの場所を見つけ、バイクを立て掛けて停車します。ここを拠点にして、作業を行いましょう」と濱中さん。
パンクに気づいたら、まずは壁やポールなどがある安全な場所を探し、立て掛けよう
パンクに気づいたら、まずは壁やポールなどがある安全な場所を探し、立て掛けよう

「もしこうしたものが何もなければ、写真のようにバイクを倒立させると良いです。倒立させる場合は、サイクルコンピュータやライトなど、ハンドルまわりに装着されているものを傷つけないよう、全て外しておきましょう。また、これを外すことで、ハンドルまわりの突起物がなくなるので、バイクの安定にも貢献します」。
倒立させる前にライトやサイクルコンピュータなどを外す
倒立させる前にライトやサイクルコンピュータなどを外す
フォークとシートチューブなどをしっかり持ち、倒立させる
フォークとシートチューブなどをしっかり持ち、倒立させる

ここまでを動画でチェック

STEP2 パンクの原因を特定し、チューブを交換する

「次に、パンクの原因を特定し、チューブ交換をします。例えば小さな異物がタイヤに刺さっている場合は、これを取り除かないとチューブを交換してもまたパンクしてしまいます。この原因特定が確実に早く修理するために重要となります」。

その方法は? 

「まず、タイヤの外側をチェックします。ホイールを回しつつ、ガラス片・画びょうや小さな針状のもの・とがった小さな石などが刺さっていないかを、一周全て確認します。

タイヤサイド(タイヤの横側)もしっかりと確認しましょう。ここが傷ついている場合もあるからです。ここが傷つく代表例は、段差などを乗り越えるときに強い衝撃が加わることによる"リム打ちパンク"(スネークバイト)です」。
タイヤを回しつつ、表面に異物が刺さっていないか、傷がついていないかを一周くまなく確認する
タイヤを回しつつ、表面に異物が刺さっていないか、傷がついていないかを一周くまなく確認する
タイヤが地面に接する面だけでなく、横側(タイヤサイド)にも傷がないかを確認しよう
タイヤが地面に接する面だけでなく、横側(タイヤサイド)にも傷がないかを確認しよう

タイヤ外側のチェックが終わったら?

「パンクしたチューブを中から取り出し、今度はタイヤ内部に異物がないかを確認していきます」。
タイヤの片側を外し、中からパンクしたチューブを取り出す
タイヤの片側を外し、中からパンクしたチューブを取り出す

なお、パンクしたチューブを取り出し新品のチューブに交換する方法は「プロが教える!失敗しないタイヤ&チューブ交換のコツ」を復習しよう。そのままこのテクニックが使える。

「タイヤ内部の異物チェックをするお勧めの方法は、サイクリンググローブを外して折り畳み、それでタイヤ内部をなぞるようにして一周させるやり方です。もし何か異物があればグローブが引っかかり、その場所を教えてくれるのです。また、これなら指をけがしてしまう心配もありません」。
 
サイクリンググローブを外してこのように丸め、タイヤ内部をなぞるようにして異物のチェックをしていく
サイクリンググローブを外してこのように丸め、タイヤ内部をなぞるようにして異物のチェックをしていく

「もし引っかかる所があれば目視で確認し、異物があれば取り除きます。何も異物が見つからなければ"リム打ちパンク"の可能性が高いので、とりあえずチューブを交換すればOKです。

と、もう一つ行っておきたいのは、リムテープの確認です。もしかすると、リムテープがよじれたり、裂けたりしてパンクした可能性もあるので、ここも必ず確認しておきましょう」。
 
リムテープがよじれたり裂けたりしていないかも、同時に必ずチェックしておこう
リムテープがよじれたり裂けたりしていないかも、同時に必ずチェックしておこう

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STEP3 携帯ポンプで空気を入れる

パンク原因を特定し、新品チューブと交換してタイヤをはめた。次なる手順は?

「いよいよ携帯ポンプで空気を入れていきます。ポイントとなるのは、

①バルブを0時の位置にしてポンプをまっすぐバルブに差し込む
②片方の手で、ホイール・バルブ・携帯ポンプを抱え込むようにする
③リムとポンプの位置関係を一定に(崩れるとバルブが折れる可能性が)

の3つです」。
 
空気を入れるときのコツは①バルブを0時の位置にしポンプをまっすぐ差し込む ②片方の手で、ホイール・バルブ・携帯ポンプを抱え込むようにする ③リムとポンプの位置関係を一定に
空気を入れるときのコツは①バルブを0時の位置にしポンプをまっすぐ差し込む ②片方の手で、ホイール・バルブ・携帯ポンプを抱え込むようにする ③リムとポンプの位置関係を一定に

「入れるときの体勢は好みで良いですが、入れやすく姿勢が安定するお勧めの方法が2つあります。

1つは、周囲に壁やフェンスなどがある場合、それを活用する方法です。左下の写真のように、それらにホイールを立て掛けて入れるようにすると、姿勢が安定し、効率よく確実に入れることができます。

2つ目は、そうした立て掛けられるものが何もない場合、膝の内側を使った方法です。右下の写真のように、膝の内側にホイールを立て掛けることで、壁やフェンスなどに立て掛けるのと同じくらいの効果が得られ、効率よく入れられます」。
 
壁やフェンスがあれば、立て掛けることで姿勢が安定し、空気を入れやすくなる
壁やフェンスがあれば、立て掛けることで姿勢が安定し、空気を入れやすくなる
何もホイールを立て掛けるものがない場合、膝の内側にホイールを立て掛けるのがお勧め
何もホイールを立て掛けるものがない場合、膝の内側にホイールを立て掛けるのがお勧め

むしろじっくり時間を掛けて空気を入れる!

早く走り出したいので、空気を急いで入れる方法はないのだろうか?

「いえ、むしろ時間を掛けてじっくりと空気を入れることが、早く確実に作業を完了させるための大切なポイントです。

使う携帯ポンプの大きさや性能にもよりますが、例えば700×25Cタイヤを使っていて適正空気圧が6気圧とすると、今回使っているタイプの携帯ポンプなら充填完了するのに5〜6分以上は掛かるでしょう。そのくらいの時間を掛けるつもりで挑むことが肝心です。

この時間を惜しんで焦って作業をしては本末転倒。バルブを折って"2次災害"を引き起こしてしまったり、空気圧を十分に高めないまま走り出してまたパンク、なんてことにもなりかねません。
 
焦って空気を入れようとするとバルブを折ってしまったりと、"2次災害"を引き起こす。じっくり時間を掛けてやろう
焦って空気を入れようとするとバルブを折ってしまったりと、"2次災害"を引き起こす。じっくり時間を掛けてやろう

周囲の迷惑になるほど広がるのはNG

「最後にもう一つ気をつけてほしいポイントがあります。ついつい気持ちが焦るのは分かりますが、写真のように道路に大きく広がって作業を展開してしまうのはNGです。

道路を通行する車・自転車・歩行者にとって危険であるのは当然だし、自分自身も危険です。道路状況にもよりますが、できるだけ路肩に寄り、作業スペースをコンパクトにすることが大切です」。
焦っていると周りが見えなくなり、ついついこんな状態になりがちだ
焦っていると周りが見えなくなり、ついついこんな状態になりがちだ

ここまでを動画でチェック!

「ここまでできたら、あとはホイールをバイクにはめ、しっかりと固定したら再スタートです!」

もし今度パンクしてしまったら、この記事を参考にしながら対処してみてほしい。

 まとめ動画はこちら!
 

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