“富士ヒル”を忠実に再現したコースがZwiftに登場

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ロードバイク愛好家で利用者の多いオンラインフィットネスサービスのZwift(ズイフト)に、「Mt.富士ヒルクライム」(通称“富士ヒル”)を忠実に再現したコースが登場。Climb Potal(クライムポータル)という機能から本コースを走ることができる。

Climb Potal Mt.Fujiが登場

 

「Climb Potal Mt.Fuji」の特徴

Climb Potal Mt.Fuji

※写真中のプレイ画面は開発段階のものであり、実際のプレイ画面と異なる場合があります

 

クライムポータルとはZwiftに備わっている機能で、世界の名だたる山岳コースを忠実に再現したコースを走ることができるものだ。実際の勾配とコーナーがバーチャル世界の中で“そのまんま”体験できる。

クライムポータルのコースは全部で21あり、その中には数々の名勝負が生まれた伝説のトゥールマレー峠とコル・ダスパンなどが含まれている。そして、このたびあの“富士ヒル”のコースが加わったのだ。名称は「Climb Potal Mt.Fuji」だ。

Climb Potal Mt.Fujiのイメージ画面

Climb Potal Mt.Fujiのイメージ画面  photo:Zwift

Climb Potal Mt.Fujiのイメージ画面

Climb Potal Mt.Fujiのイメージ画面  photo:Zwift

 

路面は勾配に応じて青、黄色、オレンジで色分けされ、勾配がきつくなるにつれて色もこの順で変化していく。よって、プレイヤーはこの路面の色を参考にペース配分をどうするかなどの対策も打ちやすくなる。

さらに、画面左側にはコースを10等分にしたセクション情報が表示され、セクション間の平均心拍、平均パワー、タイムが表される。また、画面中央の上部には獲得標高、距離、到着予想時間が表示され、タイムトライアルを行う際の参考にもなる。

Climb Potal Mt.Fujiの難易度設定

また、クライムポータルでは難易度の設定も可能だ。Real World (難易度100%で実際のコースをリアルに再現)、Moderate (実際のコースの勾配を75%にしたもの)、Halved(実際のコースの勾配を50%にしたもの)から選択できる。体力に自信のない人や短い時間で体験したい人は、難易度を下げた設定が有効だ。なお、一度Real Worldを走破すると、Heroic(実際のコースの勾配を125%にしたもの)が解禁され、より厳しいコースに挑戦できるようになる。

 

有名女性ヒルクライマー「鈴なり妖怪 鈴」さんと篠さんが体験してみた

Climb Potal Mt.Fujiを体験する木下友梨奈さんと篠さん

「鈴なり妖怪 鈴」こと木下友梨菜さん(左)と篠さん(右)

 

2024年4月、Climb Potal Mt.Fujiのリリースに合わせ、都内で走行体験会が開催された。参加したのは、「鈴なり妖怪 鈴」の名前で活動し、2023年“富士ヒル”の年代別女子で優勝し同年の女子最速タイムを叩き出した木下友梨菜さん、そしてブロガー/YouTuberとして活躍する強豪女性ヒルクライマーの篠(しの)さんの2人だ。

体験走行を終えてインタビューに答える木下さん

体験走行を終えてインタビューに答える木下さん

 

スタートからゴールまで、実力の7〜8割程度で走り切った木下さん。「これは参加者にとって非常に有意義なコースですね。私は“富士ヒル”本番までに何回も現地へ試走へ行くのですが、試走へ行くまでには結構な労力を要します。それが、いつでも好きなときにすぐ実際のコースに非常に近い環境で走れるので、レース本番の対策が手軽にできます。

クライムポータルがあるから試走に行く頻度を減らすかというとそういうことはないのですが、“より本番までにできることが増える”という意味で非常に有効だと感じました」と木下さん。

体験走行を終えてインタビューに答える篠さん

体験走行を終えてインタビューに答える篠さん

 

対して篠さんは「本当に実際のコースを走っているかのように感じられて、再現度の高さに驚きです。あ、ここのカーブはあの場所か!とか、実際のコースが頭に浮かびながら走れました」とコメント。

2024年の“富士ヒル”本番まではちょうどあと1か月ほど。参加者はこの機能を使って本番を想定したトレーニングを行なってみてはいかがだろうか?