【Dailyアレ!アレ!ユキヤ】マリア・チクラミーノをアシスト ジロ・デ・イタリア第4ステージ
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ジロ・デ・イタリア2023への出場が決まった新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)を追って現地へ飛んだ、本誌の連載「アレ!アレ!ユキヤ」を担当する番記者・大前 仁のレポート。
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雨のなか、山が続くステージ
ジロ・デ・イタリア2023 第4ステージはヴェノーザからラーゴ・ラチェーノへの175km。2級山岳が3つ連なるが、主催者的には「ミディアム・ディフィカルト」。だとすれば、どんな展開があり得るのだろうか?
空はどんよりと曇り、気温は15℃から20℃に近づくがそれ以上には上がらない。時おりぱらつく雨に、選手たちの多くはレインウエアを着てスタートした。ユキヤは黒いレインベストだ。
アシストの仕事
ユキヤは「今日は逃げ切りの可能性が大なので、前半からアタック合戦が激しくなると思います」と言っていたが、そのとおり、逃げが決まったのは64km地点の山岳ポイントを過ぎ、95km地点の中間スプリントが近づくころだった。
ユキヤのチームは逃げに乗せることはなく、エースであるジャック・ヘイグやダミアーノ・カルーゾ、サンティアゴ・ブイトラゴらはマリアローザを着るレムコ・エヴェネプールと同じ集団で走る。このメイン集団が終盤にペースを上げたが、「集団で最後の上り口まで行けたら」と言っていたユキヤはマリア・チクラミーノを着るミランとともに残り49kmくらいでグルペットに合流。
僕が見ていたのはラスト4km付近の上り坂だったが、ユキヤはグルペットの前方で軽くダンシングを見せ、ミランとともにフィニッシュへ向かっていった。
アシストの仕事は多岐にわたる。ユキヤは、最近は補給を取りにチームカーまで下がるような仕事より、エースを連れて山岳の上り口まで良い位置で走らせたり、スプリンターを連れて集団の前方に上がったり、そして今回のようにマリア・チクラミーノを着る選手がチームにいれば、そのアシストをそつなくこなせる、そんな存在になっているのだ。