ハンドメイドバイシクルブランド「チクリ・ドラーリ・ミラノ」のミニストアがオープン
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イタリア・ミラノの下町生まれのハンドメイドバイシクルブランド「CICLI DRALI MILANO(チクリ・ドラーリ・ミラノ)」のミニストア「SPAZIO DRALI(スパッツィオドラーリ)」が、東京・元浅草にあるビクシズジャパンのショールーム内に、2021年3月31日(水)までの期間限定でオープンしている。アパレルはもちろん、クロモリラグドフレーム「スペシャリッシマ」やカーボンバイク「ダルセナ」のほか、ヨーロッパを中心に人気沸騰の市街地クリテリウム「レッドフッククリット」に参戦するチームドラーリが使用するピストバイクなど4台が展示され、希望により試乗も行っている。
チクリ・ドラーリ・ミラノとは
イタリア・ミラノの下町ナヴィリオ・パヴェーゼ地区で、地元っ子の間に親しまれてきた自転車店。これがCICLI DRALI MILANO(チクリ・ドラーリ・ミラノ)のルーツである。同店の主人は1928年生まれ、92歳のジュゼッペ・ドラーリ。 9歳から自転車の仕事をやっているというから、そのキャリアは80年以上。おそらくイタリアで最もベテランの自転車職人であり、まさにチクリズモの歴史の生き字引といった存在だ。
彼の父が1925年に開業した店を息子のジュゼッペが手伝い、後に引き継いで店主になった。店は自転車の修理、販売の他にも、ドラーリをブランド名とするオリジナルバイクフレームの製作や、ビアンキのレース部門レパルトコルセに下請けとしてバイクフレームを供給していた。伝説のカンピオーネ、ファウスト・コッピが1946年にミラノ・サンレモ初優勝を飾ったときのバイクは、実はドラーリ親子が手掛けたものだったというエピソードが残っている。
今から数年前、ジュゼッペは最愛の妻マリーザに先立たれ、失意のなかで、これまで二人三脚で営んできた店を閉めて引退することを決めていたのだが、そんな彼のもとに3人の男たちがやってきた。3人は、ジュゼッペのビジネスパートナーとして、一緒に事業を続けるように、ジュゼッペにまだ引退しないように説得する。
こうして、2017年に新生チクリ・ドラーリ・ミラノのブランドが立ち上がった。ジュゼッペが長年営んだ店は、まるで洗練されたブティックのような装いに生まれ変わる。チクリ・ドラーリ・ミラノは伝統的なスチールバイクだけでなく、カーボン製ロードバイク、グラベルロード、トライアスリート向けのTTバイクなど、充実したモデルをラインナップしている。また、ファッションの街ミラノらしく、おしゃれなアパレルにも力を入れているが、これは、ジュゼッペを説得した経営陣の1人で、チクリ・ドラーリ・ミラノのマーケティングの中心的役割を担っているアンドレア・カメラーナのかじ取りによるものでもある。実はアンドレアは、イタリアが世界に誇るファッションデザイナー、ジョルジョ・アルマーニを叔父に持ち、ファミリー経営で知られるアルマーニ社を支えてきた1人なのだ(母がアルマーニの妹でアートディレクターとして知られるロザンナ・アルマーニ)。日本に来てエロイカに参加したこともある、熱心なサイクリストのアンドレアは、過去にアルマーニ社ではビアンキとコラボしたアルマーニバイシクルをプロデュースするなどしていた。
SPAZIO DRALI
※2021年3月31日までの期間限定営業
所在地:〒111-0041 東京都台東区元浅草1-15-2(ビクシズジャパンショールーム内)
電話:03-6821-1456
営業時間:12:00~20:00(3月16、23日は休業)
問 ラ・メッカ
メール:info@la-mecca.com