北林力、2冠達成!小林あか里は独走で優勝 2023MTB全日本選手権XCO
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2023年7月8日(土)〜 7月9日(日)、長野県・富士見パノラマリゾートにて第36回全日本自転車競技選手権大会-マウンテンバイク。ショートトラックの余韻が残る日曜日、クロスカントリー・オリンピック(XCO)が行なわれた。
パリオリンピックまで1年ということもあり、クップドュジャポンMTBでは見かけないメディアも姿を見せた。
前夜に強い雨が降った影響で、コースは全面ウエット。ゲレンデ付近は水を含んだ芝で「バイクが進まない」という声もあがるほど。加えて降水確率も高かったことから、すべてのレースで周回数が減算となり、序盤のポジション確保が重要となった。
マスターズ最強は40代の白石真悟
この日最初の種目、78人が出走したマスターズはXCCと同じく白石真悟と岡本紘幸が序盤からレースをリード。白石は1周目に17分34秒53とベストラップをマークすると、岡本との差をジワジワと広げていき約40秒差でフィニッシュ。
疲れの見えた岡本は最終ラップに大きくタイムを落としたものの、前半の貯金が功を奏して2位。昨年に続いて30代のチャンピオンとなった。6位でゴールした植川英治が50代、19位の有持真人が60代のチャンピオンとなっている。
異次元の速さを見せた高橋翔
近年、急速にレベルアップしているジュニア/ユース世代だが、男子はジュニア9人、ユース31人がエントリー。
ジュニアの優勝候補は、昨年アジアチャンピオンを獲得した高橋翔に、フカヤレーシングの嶋崎亮我と古江昴太。ユースはXCCの勝者、松山海司に野嵜然新、垣原弘明といった実力が拮抗している選手が顔を揃えた。
最初に1コーナーに飛び込んだのはユースの野嵜。だが、すぐに高橋が首位に立つとこれをユースの成田光志が追い、16:19.42とベストラップをたたき出し優勝。2位には最終ラップで松山をかわした垣原が入った。
1周回多いジュニアは高橋の1人旅。古江、嶋崎はユースの2人とともに周回を重ねる。最終ラップに嶋崎が猛チャージ。ベストラップをマークしたものの、前半に大量リードを築いた高橋がトップでチェッカーを受けた。
小林あか里が昨年同様の1人旅で優勝
エリート/U23/ジュニア/ユース/マスターズと全カテゴリーが同時出走となった女子クラスはエリート/U23/ジュニアが3周回、ユース/マスターズが2周回となった。
ときおり霧雨が降る中、スタートから小林が猛ダッシュ。XCCで好バトルを見せた川口、石田は出遅れる。1.2kmのオープニングラップを終え小林、川口、日吉彩華(ユース)、北津留千羽(ジュニア)の順。
20秒近いリードを得た小林は、2周目に18分52秒76とベストラップを刻むと、その後も安定したレース運びでトップでチェッカーを受けた。2位には川口、3位に橋口陽子。U23は石田唯。ジュニア北津留、ユース日吉、マスターズ片岡幸と、各クラスのチャンピオンが決定。
北林力が転倒しながらも圧勝。U23は副島達海が連覇
最後のレースエリート/U23男子は95人(エリート:82/U23:13)がエントリー。そのオープニングラップ、1コーナーを制したのは小林勇輝。その後、平林安里が先頭に立ったが、本コースに入ると北林力が前に出て後続との差を広げようとする。これを追うのが平林、沢田時、宮津旭、竹内遼の4人だが、この中で仕掛けあって北林のリードを許してしまう結果に。
周回ごとに後続との差を広げた北林だったが、4周目のゲレンデ下りで転倒。落ち着いて再スタート。トップでチェッカーを受けた。
熾烈を極めた2位争いは平林が遅れだすと竹内、沢田の順となるが、最終ラップに平林が猛ダッシュ。竹内、宮津を抜き去って3位表彰台を獲得している。
クロスカントリー・オリンピック(XCO)リザルト
男子エリート
1 北林 力(TEAM Athlete Farm SPECIALIZED)1:21:32.12
2 沢田 時(宇都宮ブリッツェン)+1:05.37
3 平林安里(TEAM SCOTT CHAOYANG TERRA SYSTEM)+1:16.94
男子U23
1 副島達海(大阪産業大学)1:26:02.15
2 松本一成(TEAM RIDE MASHUN)+1:12.33
3 柚木伸元(日本大学)+1:55.81
男子ジュニア
1 高橋翔(TeensMAP)53:09.88
2 嶋崎亮我(FUKAYA Racing)+36.70
3 古江昂太(FUKAYA RACING)+1:38.04 1
男子ユース
1 成田光志(Dream Seeker Jr. Racing Team)36:29.96
2 垣原弘明(RACING TORQUE)+23.72
3 松山海司(Sonic-Racing)+30.40
男子マスターズ(総合)
1 白石真悟*(シマノドリンキングXC A)58:00.27
2 岡本紘幸(NESTO FACTORY RACING)+39.98
3 品川真寛*(MIYATA-MERIDA BIKING TEAM)+1:12.00
*=40代
女子エリート
1 小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)1:01:06.67
2 川口うらら(TEAM TATSUNO)+2:40.29
3 橋口陽子(AX MTB team elite)+12:17.75 1
女子U23
1 石田 唯(TRKWorks)1:04:15.30
2 浜下玲音 (TEAM BG8) +4:57.30
女子ジュニア
1 北津留千羽(Q-MAX)1:06:37.46
2 日吉 愛華 (LimitedTeam846まるいち) +1:19.04
女子ユース
1 日吉彩華(LimitedTeam846まるいち) 42:56.80
2 石川七海 (Sbc Dirt Union) +1:25.57
3 綱嶋凛々音 (TEAM GRM) +5:38.99
女子マスターズ
1 片岡 幸(Team轍屋)49:19.76
2 小林真清(Team Soleil悠)+4:19.12
3 中川左裕里(SOHAYA RACING B)+5:29.91
参考サイト:日本自転車競技連盟(MTB)
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