ジロ・デ・イタリア2023 第4ステージはA・パレパントルが初優勝

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イタリアで開催中の第106回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、5月9日にヴェノーザからラーゴ・ラチェノまでの175kmで山岳区間の第4ステージを競い、逃げ切ったフランスのオレリアン・パレパントル(AG2R・シトロエン チーム)が、ノルウエーのアンドレアス・レックネスン(チームDSM)をゴールスプリントで下し、グランツール区間初優勝を果たした。
 

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■逃げ切ったA・パレパントルが区間初優勝した (photo : LaPresse)

 
マリア・ローザを着ていたレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ/ベルギー)は、2分以上遅れてゴール。前日までの総合成績で1分40秒遅れの総合18位だったレックネスンは、区間優勝を逃したが総合首位になってマリア・ローザを獲得した。
 

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■レックネスンは区間優勝を逃したが、総合首位になってマリア・ローザを獲得した (photo : LaPresse)

 
第4ステージは176選手が出走。長靴の形をしたイタリア半島の足首まで南下したこのステージは、アペニン山脈が舞台となり、カテゴリー2の峠を2カ所越えた後、最後はゴール手前3km地点に頂上がある標高1084mのコッレ・モレッラ(カテゴリー2)に挑むレイアウトだった。

雨のステージだったが、スタートからアタックの連続で高速レースになった。第2ステージで逃げて山岳賞のマリア・アッズーラを1日着用したフランスのポール・ラペラ(AG2R・シトロエン チーム)は、病気で序盤にリタイアした。

64.2kmの最初のカテゴリー2の山頂は、マリア・アッズーラを着たフランスのティボ・ピノー(グルパマ・FDJ)が先頭で通過し、山岳賞総合でのリードを広げた。ゴールまで残り89kmで、集団から7選手が逃げ出す事に成功し、そこにパレパントルとレックネスンが加わっていた。

2つ目のカテゴリー2の山頂は、逃げに加わっていたエリトリアのアマヌエル・ゲブラーザービエ(トレック・セガフレード)が先頭で通過したが、ピノーのマリア・アッズーラを脅かす事はなかった。7人の逃げは最後のコッレ・モレッラのふもとで、スーダル・クイックステップがコントロールを続けるメイン集団にまだ4分差を付けていた。
 

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■最後の峠でアタックを続けたレックネスンだったが、パレパントルを蹴落とす事はできなかった (photo : LaPresse)

 
先頭の逃げでは、ゴールまで残り4.5kmでレックネスンがアタックし、パレパントルだけが付いて行くことができた。レックネスンは数100m先でもう一度アタックしてわずかに先行したが、ゴールまで残り3.5kmでパレパントルに追いつかれてしまった。

最後は2人のゴール勝負になり、残り150mでスプリントを開始したパレパントルが難なく区間初優勝を手中に収めた。マリア・ローザを獲得したものの、区間優勝を狙っていたレックネスンは、ゴール直後に悔し涙を流していた。
 

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■23歳のレックネスンは新人賞のマリア・ビアンカも獲得した (photo : LaPresse)

 
■グランツールで区間初優勝した27歳のパレパントルのコメント
「ジロ・デ・イタリアはボクにとって今年の主要な目標だった。総合成績のために走りに来たが、今日は逃げが決まる日だと分かっていて、我々はチームのために区間優勝が欲しかった。最後の上りはとてもハードだったが、その後で連れ(レックネスン)はマリア・ローザを狙っていて、区間優勝は自分のものだと分かった。これでたぶん、皆がハッピーさ」

■マリア・ローザを獲得したレックネスンのコメント
「区間優勝を争う目的でジロに来た。それは今日の目標でもあった。マリア・ローザの可能性があると言われたが、区間優勝の事だけを考えていた。区間を狙えばマリア・ローザも付いてくるから、両方狙ったんだ。マリア・ローザだけだったが、それでもとても特別だよ」
 

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■エヴェネプールはマリア・ローザを手放し、アルカンシエルに戻った (photo : LaPresse)


■第4ステージ結果

[5月9日/ヴェノーザ~ラーゴ・ラチェノ/175 km]
1. PARET PEINTRE Aurélien (AG2R CITROEN TEAM / FRA) 4:16:04
2. LEKNESSUND Andreas (TEAM DSM / NOR) +0:02
3. SKUJINS Toms (TREK – SEGAFREDO / LAT) +0:57
4. ALBANESE Vincenzo (EOLO-KOMETA CYCLING TEAM / ITA) +0:57
5. CONCI Nicola (ALPECIN-DECEUNINCK / ITA) +1:02
6. GHEBREIGZABHIER Amanuel (TREK – SEGAFREDO / ERI) +1:07
7. BOUWMAN Koen (JUMBO-VISMA / NED) +2:01
8. CARUSO Damiano (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA) +2:01
9. DUNBAR Edward (TEAM JAYCO ALULA / IRL) +2:01
10. VLASOV Aleksandr (BORA – HANSGROHE / RUS) +2:01
19. EVENEPOEL Remco (SOUDAL QUICK-STEP / BEL) +2:01
148. ARASHIRO Yukiya (BAHRAIN VICTORIOUS / JPN) +26:11

■第4ステージ後の総合成績(マリア・ローザ)
1. LEKNESSUND Andreas (TEAM DSM / NOR) 14:35:44
2. EVENEPOEL Remco (SOUDAL QUICK-STEP / BEL) +0:28
3. PARET PEINTRE Aurélien (AG2R CITROEN TEAM / FRA) +0:30
4. ALMEIDA Joao Pedro (UAE TEAM EMIRATES / POR) +1:00
5. ROGLIC Primoz (JUMBO-VISMA / SLO) +1:12
6. THOMAS Geraint (INEOS GRENADIERS / GBR) +1:26
7. VLASOV Aleksandr (BORA – HANSGROHE / RUS) +1:26
8. SKUJINS Toms (TREK – SEGAFREDO / LAT) +1:29
9. GEOGHEGAN HART Tao (INEOS GRENADIERS / GBR) +1:30
10. VINE Jay (UAE TEAM EMIRATES / AUS) +1:36
155. ARASHIRO Yukiya (BAHRAIN VICTORIOUS / JPN) +42:59

[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ):MILAN Jonathan (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):PINOT Thibaut (GROUPAMA – FDJ / FRA)
■新人賞(マリア・ビアンカ):LEKNESSUND Andreas (TEAM DSM / NOR)
(※第5ステージは ARENSMAN Thymen (INEOS GRENADIERS / NED)が着用)
 

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(photo : LaPresse)

 

ジロ・デ・イタリア公式サイト

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