山本が総合29位にジャンプアップ!ツアー・オブ・オマーン2023 第4ステージ

ツアー・オブ・オマーン2023 第4ステージ、スタート地点は首都マスカットから120km程離れた標高500mの街“Izki”。この日はレース最長の205㎞のステージ、70㎞を過ぎた地点からマスカットに向けて下り基調になるレイアウト。しかし、ラスト15㎞からは海から再びそびえ立つ山中に入っていくうえ、終盤に山岳賞やスプリント賞が集中しているため長距離で体力を奪われた終盤にハードな展開が待ち受ける。

そしてこの日は、スプリント賞やゴール勝負で得られるボーナスタイムでも総合順位の逆転が可能なため、レース展開がワールドツアーチームの出方で大きく変わってしまう事が懸念された。JCL TEAM UKYOは石橋学を先手に攻撃に出すことで展開を落ち着かせ、終盤の展開に山本大喜と小石祐馬を温存する作戦でスタートに並んだ。

ツアー・オブ・オマーン2023 第4ステージ JCL

午前10時15分、レースはスタートから動き出す。これまでと違うのは、プロトンを飛び出していく選手が総合上位圏外のワールドツアーチームのメンバーであるという事。この展開によりチェックするプロトンのスピードは高速化、最初の2時間を47㎞/h近いアベレージで進行していく。

石橋、武山、岡もアタックにチャレンジするが、ワールドツアーチームの追撃に飲み込まれてしまう。しかし状況が一転。最初のスプリントポイントを前に強烈なスピードでUNO-XのFredrik DVERSNESが飛び出す。モーストアクティブ賞の総合成績で2位に付けている彼はプロトンの追撃を凌駕し走り続ける。

この展開に3人が加わると、100㎞地点を過ぎてようやく3分差のエスケープグループを構成する。すでに下り基調となったコースにコフィディスやモビスターの牽引するプロトンは、エスケープグループとの距離を読みながら終盤の戦いに備える。

ツアー・オブ・オマーン2023 第4ステージ JCL

JCL TEAM UKYOは補給をこまめに取り、山本と小石の風よけとなりながら終盤に備える。スタートして4時間弱、先行との差は1分半。ゴールまで15㎞の地点からの登りで一気にペースが上がる。ここで山本と小石、プラデスはメンバーのアシストを受けて前方で上りに入る。一気に絞られていくプロトン、逃げていた選手をキャッチすると展開は激化した。

この展開に食らいつく山本も少し離れては下りで追いつくなどピークの状態であったが、なんとか耐え抜いてゴールスプリント目前にトップグループの中に入り込む。そして、一気に横に広がったスプリント合戦を制したのはUAEチーム・エミレーツのディエゴ・ウリッシ、本命の実力を見事に発揮した。

山本は36位でゴールに飛び込む。53秒遅れて小石、プラデスと続き、JCL TEAM UKYOはこのロングステージを全員が走り切った。第4ステージを終えて山本は総合成績を34位から29位にジャンプアップ、ターゲットどおりの走りができた。いよいよ迎える最終ステージ、更に激しい総合争いにどこまで順位を上げていけるかが大きな目標となる。

ツアー・オブ・オマーン2023 第4ステージ JCL

36位でゴールした山本

 

山本選手のコメント
「今日は前半から作戦通りメンバーが攻撃を掛けましたが、展開が厳しく作戦どおりにはいきませんでした。しかし終盤の展開に向けてみんなが風よけになってくれたり、ボトルを運んでくれたり、前方へエスコートしてくれたりと僕らを優位に運んでくれました。上りではトツプについていくのがギリギリの状態でしたが、下りでバイクが伸びてくれて最後はメイングループでゴールできました。体調も良いので明日も全力で頑張ります。」

清水監督のコメント
「今日もみんな良くやってくれました。前半100㎞が全くスピードが緩まないという展開でしたが、レース中にコミュニケーションをとれた連携で山本選手の総合順位を上げる事にも貢献しました。レースだからこそチームが成長できる、どんどん良い状態になっています。明日も頑張ります。」

 

Tour of Oman stage4(205.0km)
Ave 44.5km/h
1. ULISSI Diego(UAE team EMIRATES)4:36:38
2. ZINGLE Axel(COFIDIS) +0:00″
3. SCHELLING Ide(BORA HANSGROHE)+0:00″
36. YAMAMOTO Masaki(JCL TEAM UKYO)+01:29″
44. KOISHI Yuma(JCL TEAM UKYO)+01:53″

フルリザルト
tour-of-oman.com

 

ツアー・オブ・オマーン2023

大会期間:2023年2月11日〜2月15日

カテゴリー:UCI 2-PRO

ステージ:第4ステージ(2月14日)

出場:18チーム出走121人/完走120人

JCL TEAM UKYOメンバー:石橋 学、小石 祐馬、岡 篤志、武山 晃輔、山本 大喜、レイモンド・クレダー、ベンジャミ・プラデス

JCL TEAM UKYO オフィシャルURL:
https://jcl-team-ukyo.jp