新城幸也は13回目の世界選を39位でフィニッシュ 2022ロード世界選手権

  • text Miwa IIJIMA
  • photo Sprint Cycling/www.sirotti.it/Team JAPAN

オーストラリアのウロンゴンで9月25日(日)に開催された2022世界選手権・男子エリートのロードレースに新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)が出場した。

シドニーにほど近い東海岸のヘレンズバラをスタートし海辺を南下、ウロンゴンを起点とする周回コースへ。最初の34kmの周回には登坂距離8.7km、平均勾配5%、最大15%のケイラ山を越え、メインとなるウロンゴン市街の周回には登坂距離900m、平均勾配5%のアウスレー山と、1.1km、平均勾配7.7%、最大14%のプレザント山の登坂を12回も繰り返す、獲得標高差は3945mにも及ぶ266.9kmのコースに50ヵ国から169人の選手が挑んだ。

国別のランキングによって出場枠が与えられるため、強豪国は最大8人の選手でレースに臨むなか、新城は日本代表として一人での出場となったが、13回目の出場は昨年同様、今大会でも世界選手権最多出場選手という誇らしい記録も築いた。

新城幸也 世界選2022

スタートポディウムで紹介される新城。今年も一人でこの舞台に立った Photo:Sprint Cycling

 

レースは266kmという長丁場でありながら意外にも強豪国が積極的に攻撃を仕掛け、例年のように逃げグループが安定することなく、それに反応する集団は毎周回ごとに選手を振るい落としていく気の抜けない展開となった。

単騎出場の新城は、とにかく無駄な動きをせずに最終盤に向けて温存する作戦で集団後方に位置する。レースが動き出すたびに前方にポジションを上げ、落ち着いて対応しながら周回をこなし、最終周回まで2位を狙えるメイン集団に残ったが最後の上りで遅れだし、単独逃げ切りに成功し世界チャンピオンに輝いた22歳、レムコ・エヴェネプール(ベルギー)から3分遅れ、2位から40秒遅れの39位でレースを終えた。

新城幸也 世界選2022

周回の登坂をこなす新城 Photo:www.sirotti.it

新城幸也 世界選2022

レース後の新城はやり切った!という清々しい表情だった Photo:Team JAPAN 浅田監督

 

新城幸也のコメント:
「今大会もスタッフのサポートのおかげで、万全の状態でレースに挑むことができました。集中して、楽しんで270kmを走る事ができたし、今できるパフォーマンスは全て出せたと思う。ジュニア女子ロードで5位、アンダー23のタイムトライアルで21位と若者達が良い成績を残してくれたおかげで、自分自身も気合いが入った。

久し振りのレースだったが序盤から調子の良さは感じ、無駄に足を使わないように気を付けて、可能な限り集団に留まることが策だったが、レース中盤過ぎに動きだし、毎周回ごとに集団は人数を減らしていった。最終周回、もう少しで2位集団に残れたが上りで遅れて、それが今の力なのだが、とても悔しかった。だって2位との差は40秒だったから…

全体的には日本チームの若い選手達の成長が見れてとても充実した世界選手権だった。日本からの応援、ありがとうございました!」

 

新城の次のレースは10月16日(日)に宇都宮で開催される2022ジャパンカップサイクルロードレースの予定。