ブエルタ・ア・エスパーニャ2022 第20ステージは山岳賞ジャージのカラパスが3勝目

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スペインで開催中の第77回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、9月10日にモラルサルサルからプエルト・デ・ナバセラダまでの181kmで、最後の山岳区間だった第20ステージを競い、山岳賞ジャージを着たエクアドルのリチャル・カラパス(イネオス・グレナディアズ)が独走で逃げ切り、今大会3勝目を上げた。
 

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■山岳賞ジャージを守ったカラパスが今大会3勝目を上げた (photo : Unipublic / Sprint Cycling Agency)

 
区間2位は8秒遅れでオランダのティメン・アレンスマン(チームDSM)、3位は13秒遅れでスペインのフアン・アユソ(UAEチーム・エミレーツ)だった。

総合リーダーのラ・ロハを着たベルギーのレムコ・エヴェネプール(クイックステップ・アルファヴィニル チーム)は、15秒遅れの区間6位でゴールし、総合初優勝に王手をかけた。
 

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■総合初優勝に王手をかけ、ゴールで感涙したエヴェネプール (photo : Unipublic / Sprint Cycling Agency)

 
第20ステージは134選手が出走。スタートからアタックして逃げ出したロバート・スタナード(アルペシン・ドゥクーニンク)が、レース前半にカテゴリー1とカテゴリー2の峠を先頭で通過し、山岳賞でカラパスの総合首位を脅かす存在となった。

カラパスはこの日3つ目の峠で先頭の逃げグループに追いつき、アルペシン・ドゥクーニンクの山岳賞奪還計画を阻止した。更に彼は4つ目のカテゴリー1の峠で、先頭グループからセルヒオ・イギタ(ボーラ・ハンスグローエ)、ルイ・メインティス(アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオー)と一緒に逃げ出した。

この日は最後のコトス峠(カテゴリー1)を越えた後、ゴールまで平坦区間が6.7km続くレイアウトだった。山頂間近で後方にラ・ロハのグループが見え始めたのを確認したカラパスは単独でアタックし、数10秒差を守って平坦区間を走り切り、今大会3勝目を上げた。

ラ・ロハのグループでは、UAEチーム・エミレーツとモビスターチームが、総合争いの最後の戦いを続けたが、エヴェネプールはチームメートが不在でも耐え切り、ライバルたちと一緒にゴールした。最後の山岳区間でラ・ロハを守り切り、マドリードに凱旋する事になった22歳のエヴェネプールは、ゴール後に感涙していた。


■第20ステージ結果

[9月10日/モラルサルサル~プエルト・デ・ナバセラダ/181km]
1. RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU) 04h 41′ 34”
2. THYMEN ARENSMAN (TEAM DSM / NED) + 00′ 08”
3. JUAN AYUSO PESQUERA (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 00′ 13”
4. JAI HINDLEY (BORA – HANSGROHE / AUS) + 00′ 13”
5. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 00′ 13”
6. REMCO EVENEPOEL (QUICK-STEP ALPHA VINYL TEAM / BEL) + 00′ 15”
7. LOUIS MEINTJES (INTERMARCHE – WANTY – GOBERT MATERIAUX / RSA) + 00′ 15”
8. MIGUEL ANGEL LOPEZ )ASTANA QAZAQSTAN TEAM / COL) + 00′ 15”
9. JOAO PEDRO GONÇALVES ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES / POR) + 00′ 17”
10. SERGIO ANDRES HIGUITA (BORA – HANSGROHE / COL) + 00′ 32”
11. BEN O’CONNOR (AG2R CITROEN TEAM /AUS) + 01′ 11”
18. CARLOS RODRIGUEZ CANO (INEOS GRENADIERS / ESP) + 01′ 23’’

■第20ステージまでの総合成績
1. REMCO EVENEPOEL (QUICK-STEP ALPHA VINYL TEAM / BEL) 78h 00′ 12”
2. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 02′ 05”
3. JUAN AYUSO PESQUERA (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 05′ 08”
4. MIGUEL ANGEL LOPEZ )ASTANA QAZAQSTAN TEAM / COL) + 05′ 56”
5. JOAO PEDRO GONÇALVES ALMEIDA (UAE TEAM EMIRATES / POR) + 07′ 16”
6. THYMEN ARENSMAN (TEAM DSM / NED) + 07′ 56”
7. CARLOS RODRIGUEZ CANO (INEOS GRENADIERS / ESP) + 07′ 57”
8. BEN O’CONNOR (AG2R CITROEN TEAM /AUS) + 10′ 30”
9. RIGOBERTO URAN (EF EDUCATION – EASYPOST / COL) + 11′ 04”
10. JAI HINDLEY (BORA – HANSGROHE / AUS) + 12′ 01”

[各賞]
■ポイント賞:MADS PEDERSEN (TREK – SEGAFREDO / DEN)
■山岳賞:RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU)
■新人賞:REMCO EVENEPOEL (QUICK-STEP ALPHA VINYL TEAM / BEL)
(※第21ステージは JUAN AYUSO PESQUERA (UAE TEAM EMIRATES / ESP) が着用)
■チーム成績:UAE TEAM EMIRATES (UAE)
■敢闘賞:ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP)
 

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■今季で引退するバルベルデが敢闘賞を獲得し、最終日に黄色いゼッケンを付けて走る栄誉を得た (photo : Unipublic / Sprint Cycling Agency)

 

ブエルタ・ア・エスパーニャ公式サイト

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