2021UCIロード世界選 チームTTはドイツが優勝し、マルティンが有終の美を飾った

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ベルギー北部フランダース地方で開催中の2021年UCIロード世界選手権大会は、9月22日に混合リレーのチームタイムトライアルを競い、ドイツが優勝した。2位はオランダ、3位はイタリアだった。
 

2021UCIロード世界選

チームタイムトライアル混合リレーで優勝し、アルカンシエルを獲得したドイツチーム(©Bettiniphoto)

優勝したドイツのメンバーには、これが現役最後のレースだったトニー・マルティン(ユンボ・ヴィスマ)が入っていた。彼はフランダース世界選初日に、個人タイムトライアルと混合リレーを最後に現役を引退すると発表していた。現在36歳のマルティンは、2011年、2012年、2013年、2016年にTT世界チャンピオンに輝き、現役最後のレースで再びアルカンシエルを獲得して有終の美を飾った。
 

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ドイツのマルティン(最後尾)はこれが現役最後のレースだった(©Bettiniphoto)

混合リレーのチームタイムトライアルは、2018年まで行われていた商業チームによるチームタイムトライアルに代わり、2019年のヨークシャー(英国)から世界選の種目に加わった。ヨークシャーではオランダが優勝したが、昨年のイモラ世界選(イタリア)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)で縮小開催されたため、混合リレーのチームタイムトライアルは行われなかった。

この種目は3人編成の男子チームと女子チームがリレーで走り、先にスタートした男子チームで2番手の選手がゴールした時点で女子チームがスタート。女子チームの2番手でゴールした選手のタイムが計測される。フランダース世界選では、男子が北海沿いのクノック・ヘイストからブルージュまでの22.5km、女子はブルージュをスタートしてブルージュにゴールする22kmを走り、総距離は44.5kmだった。

前半の男子チームは、9月19日にTT世界チャンピオンのタイトルを防衛したばかりのフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアズ)がメンバーに入っていたイタリアが、24分18秒のトップタイムを出し、マルティンが走ったドイツは19秒差の2位だった。
 

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ドイツチームは後半の女子チームが奮闘した(©Bettiniphoto)

しかし、ドイツは後半に女子チームが健闘してトップタイムでゴール。イタリアはドイツのタイムを上回る事ができなかった。ディフェンディングチャンピオンで最終走者だったオランダは、男子が42秒差の7位だったが、TT世界チャンピオンのエレン・ファンダイク(トレック・セガフレード)がメンバーに入っていた女子チームが後半巻き返した。しかし、最後にドイツを打ち負かすまでは行かなかった。

この日はベルギーのフィリップ国王が来場し、エディ・メルクス(ベルギー)と一緒にベルギーチームの追走車に同乗してレースを観戦した。残念ながらベルギーは、7位でレースを終えている。

9月24日の金曜日からは、ロードレース種目が始まる。

■引退レースでアルカンシエルを獲得したドイツのマルティン
「完璧な1日だった。ドイツチームだけでなく、ボクにとっても。プロとして最後の日が、こんなに素晴らしいとは思っていなかった。金メダルを取るのも1つの出来事だが、ファンの皆がボクに別れを告げたのは、本当に感動的だった。サヨナラを言う事ができて、本当に満足している。(この勝利は)とても価値がある。もちろん、最初の世界タイトルは自転車選手として最も素晴らしい勝利だった。でも、これも状況的にとても高く評価している。たぶん、全ての勝利の中で最も感動的な勝利だ」
 

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チームタイムトライアル混合リレーの表彰台。左から2位のオランダ、優勝したドイツ、3位のイタリア(©Bettiniphoto)

■チームタイムトライアル 混合リレー 結果
[9月22日/クノック・ヘイスト~ブルージュ~ブルージュ/44.5km]
1. GERMANY 50:49.10
BRENNAUER Lisa
KLEIN Lisa
KROEGER Mieke
ARNDT Nikias
MARTIN Tony
WALSCHEID Maximilian Richard

2. NETHERLANDS +12.79
van VLEUTEN Annemiek
van DIJK Ellen
MARKUS Riejanne
BOUWMAN Koen
MOLLEMA Bauke
van EMDEN Jos

3. ITALY +37.74
CAVALLI Marta
CECCHINI Elena
LONGO BORGHINI Elisa
AFFINI Edoardo
GANNA Filippo
SOBRERO Matteo

4. SWITZERLAND +37.79
5. GREAT BRITAIN +54.99
6. DENMARK +1:16.16
7. BELGIUM +1:21.03
8. UNITED STATES OF AMERICA +2:09.68
9. FRANCE +2:51.79
10. POLAND +3:23.18
11. SPAIN +4:05.55
12. AUSTRIA +4:33.00
13. UCI WORLD CYCLING CENTRE +6:28.98


男子ジュニア個人TTはデンマークのワンが優勝

2021UCIロード世界選

男子ジュニア個人TTの表彰台。左から2位のターリング、優勝したワン、3位のセーガール(©Bettiniphoto)

9月21日に開催された男子ジュニアの個人タイムトライアルは、デンマークのグスタフ・ワンが優勝した。2位は英国のジョシュア・ターリング、3位は開催国ベルギーのアレック・セーガールトだった。

■男子ジュニア 個人タイムトライアル
[9月21日/クノック・ヘイスト~ブルージュ/22.3km]
1. WANG Gustav (DEN) 25:37.42
2. TARLING Joshua (GBR) +20.20
3. SEGAERT Alec (BEL) +29.48


女子ジュニア個人TTはロシアのイヴァンチェンコが優勝

2021UCIロード世界選

女子ジュニア個人TTの表彰台。左から2位のバックステット、優勝したイヴァンチェンコ、3位のニーダーマイアー(©Bettiniphoto)

9月21日に開催された女子ジュニアの個人タイムトライアルは、ロシアのアレーナ・イヴァンチェンコが優勝した。2位は英国のゾーエ・バックステット、3位はドイツのアントニア・ニーダーマイアーだった。

■女子ジュニア 個人タイムトライアル
[9月21日/クノック・ヘイスト~ブルージュ/19.3km]
1. IVANCHENKO Alena (RUS) 25:05.49
2. BACKSTEDT Zoe (GBR) +10.64
3. NIEDERMAIER Antonia (GER) +25.32

フランダース世界選 公式サイト

UCI公式サイト

[フランダース世界選 日程]
9月19日(日) 個人タイムトライアル・男子エリート(クノック・ヘイスト~ブルージュ/43.3km)
9月20日(月) 個人タイムトライアル・男子アンダー23(クノック・ヘイスト~ブルージュ/30.3km)
9月20日(月) 個人タイムトライアル・女子エリート(クノック・ヘイスト~ブルージュ/30.3km)
9月21日(火) 個人タイムトライアル・女子ジュニア(クノック・ヘイスト~ブルージュ/19.3km)
9月21日(火) 個人タイムトライアル・男子ジュニア(クノック・ヘイスト~ブルージュ/22.3km)
9月22日(水) チームタイムトライアル・混合リレー(クノック・ヘイスト~ブルージュ~ブルージュ/44.5km)

9月24日(金) ロードレース・男子ジュニア(ルーヴァン・サーキット/121.8km)
9月24日(金) ロードレース・男子アンダー23(アントワープ~ルーヴァン/160.9km)
9月25日(土) ロードレース・女子ジュニア(ルーヴァン・サーキット/75km)
9月25日(土) ロードレース・女子エリート(アントワープ~ルーヴァン/157.7km)
9月26日(日) ロードレース・男子エリート(アントワープ~ルーヴァン/268.3km)