ツール・ド・フランス2021でスロベニアのポガチャルが総合２連覇
フランスで開催されていた第108回ツール・ド・フランス（ＵＣＩワールドツアー）は、７月18日にシャトゥから首都パリのシャンゼリゼ大通りまでの108.4kmで、最終区間の第21ステージを競い、スロベニアのタデイ・ポガチャル（ＵＡＥチーム・エミレーツ）が総合２連覇を果たした。
22歳のポガチャルがツール総合２連覇を果たした(©Bettiniphoto)
総合２位はデンマークのヨーナス・ヴィンゲゴール（ユンボ・ヴィスマ）、総合３位はエクアドルのリチャル・カラパス（イネオス・グレナディアズ）だった。
22歳のポガチャルは昨年に続いて今年も山岳賞と新人賞を受賞し、マイヨ・ジョーヌ、マイヨ・アポワ、マイヨ・ブランの３つのジャージを獲得した。
2021年ツールの総合トップ３。左から総合2位のヴィンゲゴール、総合優勝のポガチャル、総合3位のカラパス(©Bettiniphoto)
ポイント賞だけは英国のマーク・カヴェンディッシュ（ドゥクーニンク・クイックステップ）が受賞し、マイヨ・ベールを着てシャンゼリゼ大通りの表彰台に上がった。36歳のカヴェンディッシュがツールでポイント賞を獲得したのは、2011年以来、実に10年ぶりだった。
36歳のカヴェンディッシュが２度目のマイヨ・ベールを受賞し、子供たちと一緒に表彰台に上がった(©Bettiniphoto)
最終ステージはマイヨ・ベールを着たカヴェンディッシュが、エディ・メルクス（ベルギー）の最多区間記録を塗り替える、通算35勝目を上げるのではないかと期待されたが、それは皮肉にもベルギーチャンピオンのウァウト・ヴァンアールト（ユンボ・ヴィスマ）に阻止されてしまった。結局カヴェンディッシュは、メルクスと同じ区間通算34勝で今年のツールを終えた。
シャンゼリゼの集団ゴールスプリントを制したヴァンアールトは、今年のツールでモン・ヴァントゥを２回越えた山岳区間、個人タイムトライアル区間、スプリント区間の３つのステージで優勝し、息子を連れてシャンゼリゼの表彰台に上がる栄誉を得た。
シャンゼリゼ・ゴールはヴァンアールトがカヴェンディッシュの35勝目を阻止した(©Bettiniphoto)
今年のツール・ド・フランスで最も敢闘した選手に送られるスーパー敢闘賞は、フランスのフランク・ボナムール（Ｂ＆Ｂホテルズ・P/B ＫＴＭ）が受賞した。彼はステージごとの敢闘賞は、一度も受賞していなかった。チーム成績は、今大会で区間３勝したバーレーンのバーレーン・ヴィクトリアス（ＵＣＩワールドチーム）が受賞した。
■総合２連覇を果たしたポガチャルのコメント
「素晴らしいチームと一緒に再びマイヨ・ジョーヌになり、ここシャンゼリゼに居るのはただただクレイジーだ。今日我々は楽しみ、今はお祝いの時間だ。ステージのスタートは素晴らしく、気楽だった。お喋りを楽しんだよ。それからここの石畳に到着し、毎日と同じまたエンジン全開のレースだった。
自分がどれほど幸せな気持ちなのかを言い表す事はできない。自分の周囲に居る人々と一緒で…それは別のレベルだ。今後の数年間、ボクはモチベーションを維持する。でも、次に来るものは次に来るものだ。それについてストレスは感じていない。
去年、ボクは強くて信じられない感動を感じた。今年、またここに居て、表彰台のトップに立ったが、気分は全く違っていた。新しいカニバル？（人食いの意味。ツールで５回総合優勝したメルクスのニックネーム）ボクは他の選手たちと自分を比較するのは好きじゃあない。それぞれの選手が自分のスタイルと個性を持っている。全ての選手が唯一無二さ」
■第21ステージ結果［７月18日／シャトゥ〜パリ・シャンゼリゼ／108.4 km］
1. VAN AERT Wout (JUMBO-VISMA / BEL) 2:39:37
2. PHILIPSEN Jasper (ALPECIN-FENIX / BEL)
3. CAVENDISH Mark (DECEUNINCK – QUICK-STEP / GBR)
4. LUKA MEZGEC (TEAM BIKEEXCHANGE / SLO)
5. GREIPEL André (ISRAEL START-UP NATION / GER)
6. VAN POPPEL Danny (INTERMARCHÉ – WANTY – GOBERT MATÉRIAUX / NED)
7. MATTHEWS Michael (TEAM BIKEEXCHANGE / AUS)
8. ARANBURU DEBA Alex (ASTANA – PREMIER TECH / ESP)
9. BARTHE CyrilY (B&B HOTELS P/B KTM / FRA)
10. WALSCHEID Maximilian Richard (TEAM QHUBEKA NEXTHASH / GER)
［第108回ツール・ド・フランス 個人総合最終成績］
1. POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO) 82:56:36
2. VINGEGAARD Jonas (JUMBO-VISMA / DEN) +05:20
3. CARAPAZ Richard (INEOS GRENADIERS / ECU) +07:03
4. O’CONNOR Ben (AG2R CITROEN TEAM / AUS) +10:02
5. KELDERMAN Wilco (BORA – HANSGROHE / NED) +10:13
6. MAS NICOLAU Enric (MOVISTAR TEAM / ESP) +11:43
7. LUTSENKO Alexey (ASTANA – PREMIER TECH / KAZ) +12:23
8. MARTIN Guillaume (COFIDIS / FRA) +15:33
9. BILBAO LOPEZ DE ARMENTIA Peio (BAHRAIN VICTORIOUS / ESP) +16:04
10. URAN Rigoberto (EF EDUCATION – NIPPO / COL) +18:34
［各賞］
■ポイント賞（マイヨ・ベール）：CAVENDISH Mark (DECEUNINCK – QUICK-STEP / GBR)
■山岳賞（マイヨ・アポワ）：POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO)
用）
■新人賞（マイヨ・ブラン）：POGAČAR Tadej (UAE TEAM EMIRATES / SLO)
■チーム成績：BAHRAIN VICTORIOUS (BRN)
■スーパー敢闘賞：BONNAMOUR Franck (B&B HOTELS P/B KTM / FRA)
