ジロ・デ・イタリア2021でコロンビアのベルナルが総合初優勝

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イタリアで開催されていた第104回ジロ・デ・イタリア(UCIワールドツアー)は、5月30日にセナーゴからミラノまでの30.3kmで最終区間の個人タイムトライアルを競い、コロンビアのエガン・ベルナル(イネオス・グレナディアズ)が総合初優勝を果たした。
 

ジロ・デ・イタリア

コロンビアのベルナルがジロで初優勝した(photo : LaPresse)

コロンビアの選手がジロで総合優勝したのは、2014年のナイロ・キンタナ(チームアルケア・サムシック)以来で、史上2人目の快挙だった。現在24歳のベルナルは、新人賞のマリア・ビアンカも受賞した。

総合2位は1分29秒差で地元イタリアのダミアーノ・カルーゾ(バーレーン・ヴィクトリアス/33歳)、3位は4分15秒差で英国のサイモン・イェーツ(チームバイクエクスチェンジ/28歳)だった。
 

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最終日の個人TTはTT世界チャンピオンのガンナが勝った(photo : LaPresse)

最終日の個人タイムトライアルは143選手が出走し、タイムトライアル世界チャンピオンのフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアズ/24歳)が制し、イタリアに今大会区間7勝目をもたらした。彼はこれでジロの個人タイムトライアル5連勝(昨年3勝、今年2勝)という記録を作った。

ガンナは途中でパンクに見舞われ、自転車を交換しなければならなかったが、彼の最大のライバルだったフランスTTチャンピオンのレミ・カヴァニャ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が、残り500mのカープで転倒してタイムを失ったため、辛くも勝利を手中に収める事ができた。

ポイント賞のマリア・チクラミーノは、スロバキアのペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ/31歳)が受賞した。彼は息子のマーロン君を連れてミラノの表彰台に上がった。
 

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ポイント賞のマリア・チクラミーノを受賞したサガンは息子のマーロン君と一緒に表彰台へ上がった(photo : LaPresse)

山岳賞のマリア・アッズーラは、フランスのジョフレ・ブシャール(AG2R・シトロエン チーム/29歳)が受賞した。フランスの選手がジロで山岳賞を獲ったのは、1984年のローラン・フィニョン以来だった。
 

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ブシャールは1984年のローラン・フィニョン以来のフランス人山岳賞受賞者になった(photo : LaPresse)

日本から参加していた新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス/36歳)は、3時間36分24秒遅れの総合77位で、14回目のグランツールを完走した。
 
■ジロ初優勝したベルナルのコメント
「何が起こっているのか信じられない。ちょうどジロ・デ・イタリアで勝ったばかりで、本当に言葉がない。いくつかの問題を抱えていた2年間があり、この成功でそれを過去のものにしたい。マリア・ローザは特別で、ジロは世界で最も素晴らしいレースだ。自分が感じていることを全て説明できる言葉はない。このレースで自分が好きなように走る自由を見つけた。この3週間は決して忘れないよ」
 

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英国のイネオス・グレナディアズは2年連続でジロを制覇した(photo : LaPresse)

 
■第21ステージ結果[5月30日/セナーゴ~ミラノ/30.3km(個人TT)]
1. GANNA Filippo (INEOS GRENADIERS / ITA) 33:48.60
2. CAVAGNA Rémi (DECEUNINCK – QUICK-STEP / FRA) +12.00
3. AFFINI Edoardo (JUMBO-VISMA / ITA) +13.00
4. SOBRERO Matteo (ASTANA – PREMIER TECH / ITA) +14.00
5. ALMEIDA João (DECEUNINCK – QUICK-STEP / POR) +27.00
6. WALSCHEID Maximilian Richard (TEAM QHUBEKA ASSOS / GER) +33.00
7. BETTIOL Alberto (EF EDUCATION – NIPPO / ITA) +34.00
8. TRATNIK Jan (BAHRAIN VICTORIOUS / SLO) +42.00
9. MOSCON Gianni (INEOS GRENADIERS / ITA) +44.00
10. KEISSE Iljo (DECEUNINCK – QUICK-STEP / BEL) +47.00

 

14. MARTINEZ POVEDA Daniel Felipe (INEOS GRENADIERS / COL) +1:21.00
17. CARUSO Damiano (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA) +1:23.00
19. VLASOV Aleksandr (ASTANA – PREMIER TECH / RUS) +1:26.00
24. BERNAL GOMEZ Egan Arley (INEOS GRENADIERS / COL) +1:53.00
51. YATES Simon Philip (TEAM BIKEEXCHANGE / GBR) +2:45.00
100. ARASHIRO Yukiya (BAHRAIN VICTORIOUS / JPN) +3:55.00

第104回ジロ・デ・イタリア 個人総合最終成績
1. BERNAL GOMEZ Egan Arley (INEOS GRENADIERS / COL) 86:17:28
2. CARUSO Damiano (BAHRAIN VICTORIOUS / ITA) +1:29
3. YATES Simon Philip (TEAM BIKEEXCHANGE / GBR) +4:15
4. VLASOV Aleksandr (ASTANA – PREMIER TECH / RUS) +6:40
5. MARTINEZ POVEDA Daniel Felipe (INEOS GRENADIERS / COL) +7:24
6. ALMEIDA João (DECEUNINCK – QUICK-STEP / POR) +7:24
7. BARDET Romain (TEAM DSM / FRA) +8:05
8. CARTHY Hugh John (EF EDUCATION – NIPPO / GBR) +8:56
9. FOSS Tobias S. (JUMBO-VISMA / NOR) +11:44
10. MARTIN Daniel (ISRAEL START-UP NATION / IRL) +18:35
18. NIBALI Vincenzo (TREK – SEGAFREDO / ITA) +1:03:59
77. ARASHIRO Yukiya (BAHRAIN VICTORIOUS / JPN) +3:36:24

[各賞]
■ポイント賞(マリア・チクラミーノ):SAGAN Peter (BORA – HANSGROHE / SVK)
■山岳賞(マリア・アッズーラ):BOUCHARD Geoffrey (AG2R CITROEN TEAM / FRA)
■新人賞(マリア・ビアンカ):BERNAL GOMEZ Egan Arley (INEOS GRENADIERS / COL)
■チーム成績 : INEOS GRENADIERS (GBR)
 

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(photo : LaPresse)

ジロ・デ・イタリア公式サイト

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