中級山岳のブエルタ・ア・エスパーニャ2020 第16ステージはニルスンが区間優勝

スペインで開催中の第75回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、11月6日にサラマンカからシウダド・ロドリゴまでの162kmで中級山岳区間の第16ステージを競い、デンマークのマウヌス・コート・ニルスン(EFプロサイクリング)が集団ゴールスプリントを制し、区間通算3勝目を上げた。

ブエルタ・ア・エスパーニャ

ニルスンが集団ゴールスプリントを制し、ラ・ロハを着たログリッチが2位になった

総合リーダージャージのラ・ロハを着たスロベニアチャンピオンのプリモシュ・ログリッチ(チームユンボ・ビスマ)は区間2位に入り、6秒のボーナスタイムを獲得。最後の山岳決戦となる第17ステージの前に、総合2位のリチャル・カラパス(イネオス・グレナディアズ/エクアドル)とのタイム差を45秒に広げた。

第16ステージは144選手が出走。スペインチャンピオンのルイスレオン・サンチェス(アスタナプロチーム)が個人的な事情でスタートしなかった。15km地点でアンヘル・マドラソ(ブルゴス・BH)がアタックを成功したのをきっかけに6選手の逃げが形成された。

レース後半に越えたカテゴリー1の峠で、先頭の逃げからフランスTTチャンピオンのレミ・カヴァニャ(ドゥクーニンク・クイックステップ)がアタックし、ロバート・スタナード(ミッチェルトン・スコット)が合流した。しかし、残り35.4kmの山頂でイネオス・グレナディアズが引く集団とのタイム差は20秒しかなかった。

下りでタイム差は10秒を切り、集団は2人の姿を視界に捉えた。残り17kmでカヴァニャがアタックし、単独でゴールを目指したが、残り2kmでモビスターチームとミッチェルトン・スコットが引く集団に吸収されてしまった。この時、集団は30人ほどに減っていたが、総合上位の選手は全員揃っていた。

最後は40歳のアレハンドロ・バルベルデ(モビスターチーム)が区間優勝を試みてスパートしたが、ニルスンが先頭でフィニッシュラインを通過した。区間3位に入ったルイ・コスタ(UAEチーム・エミレーツ)は降格処分を受け、ニュージーランドのディオン・スミス(ミッチェルトン・スコット)が繰り上げで3位に入った。

区間優勝したニルスンは、9月のティレーノ〜アドリアーティコ(UCIワールドツアー)参加中に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の検査で陽性になり、イタリアのイモラで開催されたロード世界選手権を欠場していた。

ブエルタ・ア・エスパーニャ

新型コロナ罹患から復活して区間優勝したニルスン

■2016年の区間2勝に続く区間3勝目を上げたニルスンのコメント
「スプリントのタイミングはかなり良かったと思う。最後のコーナーは先頭からそう遠くない所で入った。前が開ける場所を探し、残り200mでそれを見つけ、ちょっと短かったが、そこから全力で行った。今日のスタートでは、このステージで勝つとは夢にも思わなかった。カテゴリー1の上りで、突然チャンスが見えてきた。小さくなった集団には、自分より速い選手があまり居ないと分かったからだ。カヴァニャが前に居たが、幸運にもいくつかのチームは彼を捕まえる事を望んていた。

今年は誰にとっても困難な年だったと思う。復帰して勝てたのはものすごく意味がある。長い休みの後でレースを再開した時、ボクは調子が良かったが、それからコロナに罹って走れなくなった。ここに来る前には3週間しかトレーニングができなかったから、勝てたのはとても素晴らしい」

ブエルタ・ア・エスパーニャ

総合首位のログリッチは区間2位で6秒のボーナスタイムを獲得した(©Bettiniphoto)

■区間2位になったログリッチのコメント
「ボクは常に最も完璧な選手で居たい。ブエルタがスタートした時から、毎日ベストを尽くすつもりだと言っていた。最終的には、チームにとって本当に素晴らしい1日だった。最後は多くの速い選手たちが脱落しているのに、なぜスプリントしないのかと考えた。(ポイント賞の)グリーンジャージを持っている男だから、スプリントできるのさ。今日はアングリルよりも6秒のボーナスタイムを獲得するのが簡単だった。

それでも、明日は大事な1日だ。我々は集中し続け、ベストを尽くさなければならない。それが何を意味するのかを、我々は理解している」

■第16ステージ結果[11月6日/サラマンカ~シウダド・ロドリゴ/162km]
1. MAGNUS CORT NIELSEN (EF PRO CYCLING / DEN) 04H 04′ 35”
2. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO)
3. DION SMITH (MITCHELTON – SCOTT / NZL)
4. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP)
5. RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU)
6. FELIX GROSSSCHARTNER (BORA – HANSGROHE / AUT)
7. DORIAN GODON (AG2R LA MONDIALE / FRA)
8. MICHAEL HUNDAHL VALGREN (NTT PRO CYCLING TEAM / DEN)
9. JASHA SÜTTERLIN (TEAM SUNWEB / GER)
10. ALEKSANDR VLASOV (ASTANA PRO TEAM / RUS)
32. RUI COSTA (UAE TEAM EMIRATES / POR)

■第16ステージまでの総合成績(ラ・ロハ)
1. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO) 64H 20’ 31’’
2. RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU) + 45’’
3. HUGH CARTHY (EF PRO CYCLING / GBR) + 53’’
4. DANIEL MARTIN (ISRAEL START-UP NATION / IRL) + 01′ 48’’
5. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 03’ 29’’
6. WOUTER POELS (BAHRAIN – MCLAREN / NED) + 06’ 21’’
7. FELIX GROSSSCHARTNER (BORA – HANSGROHE / AUT) + 07’ 20’’
8. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) + 08’ 45’’
9. ALEKSANDR VLASOV (ASTANA PRO TEAM / RUS) + 08’ 54’’
10. DAVID DE LA CRUZ (UAE TEAM EMIRATES / ESP) + 09’ 29’’

[各賞]
■ポイント賞 : PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO)
(※第17ステージは RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU) が着用)
■山岳賞 : GUILLAUME MARTIN (COFIDIS / FRA)
■新人賞 : ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP)
■チーム成績 : MOVISTAR TEAM


土曜日は最終決戦のコバティーリャ頂上ゴール

ブエルタ・ア・エスパーニャ

●第17ステージのプロフィールマップ (MAP : Unipublic)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)の中で開催されているブエルタも、ついに残り2ステージとなり、11月7日の土曜日には標高1965mでカテゴリー超級のアルト・デ・ラ・コバティーリャ頂上にゴールする第17ステージが行われる。コバティーリャは全長11.4kmの登坂で、平均勾配は7.1%、中盤に12%の難所がある。

日曜日はマドリードにゴールする凱旋ステージとなるため、第17ステージが今年のブエルタ総合争いの最終決戦になる。土曜日のコバティーリャは雨の予報で、気温は最高6℃と低く、雪になる可能性もある。

ブエルタ・ア・エスパーニャ公式サイト

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