ツール・ド・フランス2020 第19ステージはクラーウアナスンが今大会2勝目

第107回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、9月18日にブールカン・ブレスからシャンパニョルまでの166.5kmで平坦区間の第19ステージを競い、デンマークのセーアン・クラーウアナスン(チームサンウェブ)が逃げ切り、第14ステージに続いて今大会2度目の区間優勝を果たした。

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クラーウアナスンが今大会2勝目を上げた

マイヨ・ジョーヌはスロベニアチャンピオンのプリモシュ・ログリッチ(チームユンボ・ビスマ)が守った。

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マイヨ・ジョーヌのログリッチ


カヴァニャが単独アタック

ツール・ド・フランス2020

●第19ステージのコースプロフィール(MAP : ©A.S.O.)

第19ステージは147人が出走。マヒャエル・ゴークル(NTTプロサイクリング)とジョナタン・カストロビエホ(イネオス・グレナディアズ)がスタートしなかった。スタートの合図からアタックが始まり、地元フランスのレミ・カヴァニャ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が4km地点で逃げ出す事に成功した。

集団からはさらに5人がアタックしてカヴァニャを追ったが、ボーラ・ハンスグローエが先頭を引き、45km地点で彼らを吸収した。カヴァニャは51km/hというスピードで逃げ続けた。集団ではルーカス・ポストルベルガー(ボーラ・ハンスグローエ)が口の中を蜂に刺され、レースを棄権しなくてはならなくなった。

この日、唯一の山岳ポイントになっていたジュラ地方のシャトー・シャロンの丘は、珍しい黄色いワインの産地として有名な場所だった。この82km地点のカテゴリー4の丘をカヴァニャは先頭で通過し、集団とのタイム差は2分近くになっていた。

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カヴァニャは100km以上単独で逃げ続けた

ゴールまで残り51kmで、集団からブノワ・コスヌフロワ(AG2R・ラモンディアル)、ピエール・ローラン(B&Bホテルズ・ビタルコンセプト)、ルーク・ロウ(イネオス・グレナディアズ)がアタックし、先頭のカバニアを追った。中間スプリント地点でカヴァニャと追走の3人は23秒差、マイヨ・ベールのサム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)が先頭で通過した集団は55秒後方だった。

3人は残り46.7kmでカヴァニャに追いつき、10km先で更に10人が集団から抜け出して先頭に追いついた。しかし、タイム差は広がらず、逃げは残り32.7kmで全員集団に吸収された。

その後もアタックが続いて加速する集団の後方では、リゴベルト・ウラン(EFプロサイクリング)やケイレブ・ユアン(ロット・スーダル)が遅れ始めた。ウランは一時集団を離れていたが、チームメートたちの働きですぐ戻ってくる事ができた。

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有名なワインの産地を走る集団


終盤に12人が逃げ出した

30km地点で新たに12人が先行し、ポイント賞を争うペテル・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)とベネットも入っていた。集団はこの逃げを許し、すぐに2分のタイム差が付いた。そしてゴールまで16.7kmの短い上り坂で、マッテーオ・トレンティン(CCCチーム)がアタックし、先頭の逃げは一瞬小さくなった。

そこからカウンターで飛び出したのがクラーウアナスンだった。彼は瞬く間にライバルたちに差を付けて逃げ続け、ゴールまで残り9kmで追走グループに40秒近いタイム差を付けてしまった。クラーウアナスンはそのまま逃げ切り、今大会で区間3勝目をチームにもたらした。

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一瞬のチャンスをモノにしたクラーウアナスン

■今大会区間2勝目を上げたクラーウアナスンのコメント
「最後の数kmで、ボクは純粋に信じられなくて本当なのか確かめるために叫んでいた。同じ年のツール・ド・フランスで区間2勝するなんて、言葉が出ない。これ以上の夢は見られない。逃げのグループに誰が居るか確認した時、このタイプの起伏があるコースで世界屈指の選手と一緒である事に気が付いた。

正直なところ、彼らをどうやって打ち負かしたのか分からない。トレンティンがアタックした時、とてもキツくてボクも限界だった。でもその後、ボクがちょっと差を付けたら、彼にはお互いを見合ってしまって、成功が訪れた。ボクは幸運だったんだ」

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100km以上単独で逃げたカヴァニャが敢闘賞を受賞した

■第19ステージ結果[9月18日/ブールカン・ブレス~シャンパニョル / 166.5km]
1. SØREN KRAGH ANDERSEN (TEAM SUNWEB / DEN) 03h 36′ 33”
2. LUKA MEZGEC (MITCHELTON – SCOTT / SLO) + 53”
3. JASPER STUYVEN (TREK – SEGAFREDO / BEL) + 53”
4. GREG VAN AVERMAET (CCC TEAM / BEL) + 53”
5. OLIVER NAESEN (AG2R LA MONDIALE / BEL) + 53”
6. NIKIAS ARNDT (TEAM SUNWEB / GER) + 53”
7. LUKE ROWE (INEOS GRENADIERS / GBR) + 59”
8. SAM BENNETT (DECEUNINCK – QUICK – STEP / IRL) +01′ 02”
9. PETER SAGAN (BORA – HANSGROHE / SVK) +01′ 02”
10. MATTEO TRENTIN (CCC TEAM / ITA) +01′ 02”

■第19ステージまでの総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO) 83h 29’ 41’’
2. TADEJ POGACAR (UAE TEAM EMIRATES / SLO) + 57’’
3. MIGUEL ANGEL LOPEZ (ASTANA PRO TEAM / COL) + 01′ 27’’
4. RICHIE PORTE (TREK – SEGAFREDO / AUS) + 03’ 06’’
5. MIKEL LANDA (BAHRAIN – MCLAREN / ESP) + 03’ 28’’
6. ENRIC MAS (MOVISTAR TEAM / ESP) + 04’ 19’’
7. ADAM YATES (MITCHELTON – SCOTT / GBR) + 05’ 55’’
8. RIGOBERTO URAN (EF PRO CYCLING / COL) + 06’ 05’’
9. TOM DUMOULIN (TEAM JUMBO – VISMA / NED) + 07’ 24’’
10. ALEJANDRO VALVERDE (MOVISTAR TEAM / ESP) + 12’ 12’’

[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):SAM BENNETT (DECEUNINCK – QUICK – STEP / IRL)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):RICHARD CARAPAZ (INEOS GRENADIERS / ECU)
■新人賞(マイヨ・ブラン):TADEJ POGACAR (UAE TEAM EMIRATES / SLO)
■チーム成績:MOVISTAR TEAM (ESP)
■敢闘賞:RÉMI CAVAGNA (DECEUNINCK – QUICK – STEP / FRA)

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マイヨ・ジョーヌはログリッチが守った


ラ・プランシュ・デ・ベル・フィーユで最終決戦の個人TT

今年のツールもいよいよ残り2ステージ。最終日前日の9月19日は、リュールから標高1035mのラ・プランシュ・デ・ベル・フィーユ頂上までの36.2kmで、最終決戦となる個人タイムトライアルの第20ステージが行われる。

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●第20ステージのコースプロフィール(MAP : ©A.S.O.)

ラ・プランシュ・デ・ベル・フィーユの登坂は全長5.9km、平均勾配は8.5%だが、ゴール手前に20%の難所がある。マイヨ・ジョーヌのログリッチは「下見はした。もちろん最後の上り坂はとてもハードだ。強くなければならないし、全力でなければならない。最後の上りでバイクを交換するかどうかは、最後の瞬間まで熟考するだろう」と、語っている。

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●ラ・プランシュ・デ・ベル・フィーユのプロフィール(MAP : ©A.S.O.)

57秒差でログリッチを追いかける立場であるマイヨ・ブランのタデイ・ポガチャル(チームUAE・エミレーツ)は、「全ては可能だが、もし明日自分がツールで優勝したら、それは信じられない事だろう。山岳賞は…個人タイムトライアルだから、スタートからゴールまでエンジン全開で行くつもりだ。優先順位を決める事ではない。皆が単独で、自分自身と戦うだろう。明日自転車を交換するかどうかは秘密さ。今言ってしまったら、みんなにバレてしまうからね!」と、語っている。

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新人賞のマイヨ・ブランを着て最終決戦に挑むポガチャル。個人TTの結果次第では山岳賞獲得の可能性もある

 

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