UCIワールドツアーのドワールス・ドール・フラーンデレン2024でヨーゲンソンが初優勝

  • photo ©SprintCycling

今週末に開催されるロンド・ファン・フラーンデレン(ツール・デ・フランドル/UCIワールドツアー)の調整レースとなる第78回ドワールス・ドール・フラーンデレン(フランダース横断レース/UCIワールドツアー)が、3月27日にベルギー北部フランダース地方で開催され、米国のマッテーオ・ヨーゲンソン(チーム ヴィスマ・リースアバイク)が独走で逃げ切って初優勝した。
 

Dwars2024

ヨーゲンソンが独走で逃げ切って初優勝した (©SprintCycling)

 
24歳のヨーゲンソンは3月上旬にフランスのパリ~ニース(UCIワールドツアー)で総合初優勝したばかりで、ベルギーの石畳クラシックで優勝したのは初めてだった。

追走グループは29秒遅れでゴールスプリントを競い、ノルウエーのヨーナス・アブラハムセン(ウノエクス モビリティ)が2位、スイスのシュテファン・キュンク(グルパマ・FDJ)が3位に入った。

 
残り67kmで大落車事故

第78回大会はこの日6カ所目の坂だったベルフ・テン・ホウトを越えた後の、ゴールまで残り67kmのカナリーベルフへと向かう下り坂で発生した落車事故がレースを大きく左右した。11人の逃げ集団を1分ほど遅れて追走していた集団で10人以上が巻き込まれる落車が発生し、優勝候補だったベルギーのワウト・ヴァンアールト(チーム ヴィスマ・リースアバイク)、ヤスペル・ストゥイヴェン(リドル・トレック)、デンマークのマス・ピーダスン(リドル・トレック)らがレースを棄権した。

チーム ヴィスマ・リースアバイクはディフェンディングチャンピオンのクリストフ・ラポルト(フランス)が不調で欠場し、今大会はヴァンアールトがゼッケン1を付けて参加していた。

落車で混沌となった集団からティシュ・ベノート(チーム ヴィスマ・リースアバイク)、ヨーゲンソン、アルベルト・ベッティオルとミケル・ヴァルグレン(EFエデュケーション・イージーポスト)、キュンク、ジョシュア・ターリング(イネオス・グレナディアズ)が抜け出し、先頭グループに合流した。

トップ選手たちに追いつかれた逃げ集団の選手たちが遅れ始める中、アブラハムセンと2020年にベルギーチャンピオンになったドリース・デボント(デカトロン・AG2Rラモンディアル チーム)だけは最後まで先頭グループに留まる事ができた。

ベッティオルはゴールまで残り22kmのノークルベルフでアタックを試みて失敗した後、脚が攣って先頭グループから遅れてしまった。この日最後のノークルの上り坂ではベノートがアタックし、その後はキュンクも加速したが、決定的なアタックを成功させたのはヨーゲンソンだった。彼は激しく動き続ける先頭グループから残り7kmで飛び出し、あっという間に差を付けてしまった。その後はベノートが攻撃を潰し続け、チームメイトをきっちりアシストし続けた。

ヨーゲンソンはゴールまで残り3kmでベノートが働く追走グループに30秒差を付けていた。彼はそのまま逃げ切り、リーダーのヴァンアールトを落車で失ったチームに勝利をもたらした。米国出身の選手がドワールス・ドール・ブラーンデレンで勝ったのは初めてだった。
 

Dwars2024

左から2位のアブラハムセン、初優勝したヨーゲンソン、3位のキュンク (©SprintCycling)


■第78回ドワールス・ドール・ブラーンデレン(フランダース横断レース)結果

[3月27日/ルースラール~ワレヘム(ベルギー)/UCIワールドツアー/188.6km]
1. JORGENSON Matteo (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / USA) 4:07:44
2. ABRAHAMSEN Jonas (UNO-X MOBILITY / NOR) +0:29
3. KÜNG Stefan (GROUPAMA-FDJ / SUI) +0:29
4. BENOOT Tiesj (TEAM VISMA | LEASE A BIKE / BEL) +0:29
5. DE BONDT Dries (DECATHLON AG2R LA MONDIALE TEAM / BEL) +0:29
6. TARLING Michael Joshua (INEOS GRENADIERS / GBR) +0:44
7. MILAN Jonathan (LIDL – TREK / ITA) +1:47
8. VALGREN Michael (EF EDUCATION – EASYPOST / DEN) +1:47
9. JØRGENSEN Norsgaard Mathias (MOVISTAR TEAM / DEN) +1:47
10. GACHIGNARD Thomas (TOTALENERGIES / FRA) +1:47
92. TODOME Yuhi (EF EDUCATION – EASYPOST / JPN) +6:51
 

Dwars2024

(©SprintCycling)

 

ドワールス・ドール・ブラーンデレン公式サイト

◆サイスポ・ニュース:
ヴァンアールトとストゥイヴェンが負傷し、ロンド・ファン・フラーンデレン2024 欠場

UCIワールドチーム&プロチーム全35チームのデータを完全掲載!2024サイクルロードレース選手名鑑、発売中