2021年のサイクルロードレース流行語大賞は? #jspocycle大忘年会

スポーツテレビ局のJスポーツで、サイクルロードレースの2021年シーズンをJスポーツの解説者たちと共に振り返る番組「#jspocycle大忘年会」が2021年12月18日(土)に放送された。同番組は2020年に続き2回目で、シーズンを振り返りつつ、「リアル二刀流/ショータイム」がユーキャンの新語・流行語大賞に選ばれたように、サイクルロードレースに関連した「Jspocycle流行語大賞」を決定する。ちなみに、2020年の流行語大賞は、ユンボ・ヴィスマのプリモシュ・ログリッチがインタビューの最初に発する「フォー」だった。

 

#jspocycle大忘年会の出演者たち

乾杯する出演者たち。スタジオには栗村修さんとサッシャさん。 浅田顕さん、中野喜文さん、谷口廣明さん、飯島誠さん、狩野智也さん、宮島正典さん、中島康晴さん、辻啓さん、ルーク篁さん、宮本あさかさんはリモートで出演した ©J SPORTS

Jスポサイクル流行語大賞

2021年のJspocycle流行語大賞ノミネートの一部。これらに「カラパスアタック」「脚質ヴァンアールト」「超えろみんなで」「ポガ毛」「0%の美学」「テイテイ」が追加された ©J SPORTS

 

Jspocycle流行語大賞に今回ノミネートされたのは、「スーパータック」「〇〇年ぶり」「ジロごはん」「タコさん」「34勝」「今日の優勝者を当てるのは誰?」と、出演者が放送中に追加した「Allez opi omi」「ツール・ド・ラ・フランス」「カラパスアタック」「脚質ヴァンアールト」「超えろみんなで」「ポガ毛」「0%の美学」「テイテイ」の14語だ。

それぞれ説明すると、スーパータックは2021年から禁止になったトップチューブに乗って空気抵抗を減らすポジション。〇〇年ぶりは、Jスポーツでのジロ・デ・イタリアの中継が5年ぶり、ロード世界選手権の中継が11年ぶりに復活したことや、パリ〜ルーベが20年ぶりに雨の中で行われたことなどから。ジロごはんは、ジロ・デ・イタリアの国際映像の最後に毎日出ていた“飯テロ”な料理のVTR。タコさんは、ジロ第3ステージで劇的な逃げ切り勝ちを決めたアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオーのタコ・ファンデルホールン。34勝は、ドゥクーニンク・クイックステップのマーク・カヴェンディッシュがツール・ド・フランス2021でステージ4勝し、エディ・メルクスに並んだツールの最多区間優勝記録。今日の優勝者を当てるのは誰? は、Jスポーツの中継で2021年から始まった新企画。

Allez opi omi(アレオピオミ)は、ツール第1ステージで大落車の原因となった観客の女性が掲げていた看板に書かれていた言葉。超えろみんなでは、杉浦佳子選手が東京パラリンピックで金メダルを獲得するニュースを、聖飢魔IIのルーク篁さんがSNSで見たときにあったハッシュタグで、「超えろ、みんなで。」がパラリンピック日本代表のスローガンだった。カラパスアタックは、ツール第17ステージでのイネオス・グレナディアズのリチャル・カラパスから。山岳の頂上を3人で目指していたときに、苦しいふりをして最後尾を走り続けていたにもかかわらずアタックした。ポガ毛は、ヘルメットから飛び出す、UAEチーム・エミレーツのタデイ・ポガチャルの髪の毛。「脚質ヴァンアールト」は、今までの選手の脚質の枠にはめられない、ユンボ・ヴィスマのウァウト・ヴァンアールトから。187cmと大柄でありながらツールでは山岳の第11ステージでも個人TTの第20ステージでも勝った。ツール・ド・ラ・フランス、0%の美学、テイテイは今回の放送で登場した言葉で、ツール・ド・ラ・フランスは、マトリックスパワータグの狩野智也選手が唯一参加した、山形県で開催される“グランツール”。0%の美学は、これも狩野選手の優勝者予想クイズの正解率から、ロードレース日本代表監督の浅田顕監督が生み出した。テイテイはブエルタ・ア・エスパーニャのマスコットで、マッサーの中野喜文さんが番組用にぬいぐるみを仕込んでいた。

 

狩野智也

リモートで出演した狩野智也選手とJスポーツのキャラクター、ビクトリ ピクトリのぬいぐるみ ©J SPORTS

テイテイ

中野さんが用意していたテイテイのぬいぐるみ ©J SPORTS

 

これら14語の中で出演者から最も推されたのは、「今年はいろんな選手の復活劇が見れたと思うんですよね」(キナンサイクリングチームの中島康晴選手)といったコメントもあった〇〇年ぶり。続いて、「選手にとっては大迷惑ですけども、やっぱり今年一番印象に残ってかつ自転車界以外でも注目を浴びた」(浅田さん)Allez opi omiだったが、Jspocycle流行語大賞は、スタジオにいるというだけの理由で審査委員長を務めた、日本自転車普及協会主幹調査役の栗村修さんの「暴挙」により、ツール・ド・ラ・フランスに決まった。

 

栗村修

Jspocycle流行語大賞を発表する栗村さん ©J SPORTS

 

また、番組では、日本の自転車競技を牽引してきた2人、バーレーン・ヴィクトリアスの新城幸也選手と、2021年シーズン限りでの引退を発表したEFエデュケーション・NIPPOの別府史之選手のインタビューも放送された。新城選手は2021年の流行語として「グリーンゾーン」を挙げた。グリーンゾーンとは、レース中にボトルやゴミを捨てても良い場所のことで、それがきっちりと定められて1区間しかなかったため、選手にとってはシビアだったという。

 

新城幸也

新城選手は今シーズンを「全部完走できたんで100点」と振り返った

別府史之

スポーツライターの宮本あさかさんの質問に答える別府選手 ©J SPORTS

 

 なお、「Cycle*2021 #jspocycle大忘年会」は、Jスポーツオンデマンドで、2022年2月28日(月)まで配信されている。

問い合わせ先

Jスポーツ
https://www.jsports.co.jp/