ボルテックス・N4〜ホイールインプレッション2021 Pick Up!〜

目次

中国からやってきた注目のホイールメーカー。主力モデルはNシリーズで、太いカーボンスポークを使うことが特徴。当然リムもハブも専用設計だが、ライトウェイトのような一体型ではなく、スポークは交換可能。スポーク穴周辺のみ積層が増やされたリムはオフセットしており、スポーク角の左右差を抑える。Nシリーズは計8モデルがあるが、試乗するのはハイト40mmのディスク用チューブレスモデル。1280gとかなり軽い。

N4

ボルテックス・N4

N4のリム

オフセットしたリムは外幅26mm、ハイト40mm。タイヤベッドにはスポーク穴が開いておらずピュアチューブレスを実現。専用チューブレスバルブの反対側にウェイトが入っており、ホイールバランスを取っている

N4のスポーク

スポークパターンは前後とも2:1の21本

 

インプレッション

N4のスコア

ボルテックス・N4のスコア。評価基準はこちら

 

吉本 司

路面を捉える安定感があるのに、反応がリニアで軽い走りに驚かされる。ホイール剛性はしっかりしているが、その中にも僅かなしなりがあり、この反発の速さによって路面を蹴るような強いトルク感を、走りの全域で感じることができる。脚当たりも穏やかで高負荷域のペダリングの持続性も抜群。上りでも軽さを失わず万能な性能を持つ。独創的な構造とカーボンスポークの利点が走りに反映された見事な一本。

安井行生

スパッと加速しスコーンと巡航しサクサク上る。レーシングホイールとして出色の出来。ステンレスや、もちろんアルミより弾性率の高いカーボンをアルミスポーク並みの太さで使っているのだからガチガチなのかと思いきや、踏みやすく快適性も悪くない。設計はぶっ飛んでいるが、性能は突出ではなくバランス型。この性能でこの価格は安い。いわゆる“中華ホイール”のイメージを覆す完成度の高さ。

小笠原崇裕

軽量な重量からくる踏み出しの軽さが際立っており、カーボンリムらしいフワッとした当たりの柔らかいフィーリングが感じられ、カーボンスポークによる高い振動減衰性は全体の印象を底上げするものだ。レース的でトルクフルなライディングをすると芯から腰砕けするような動きが出てきて全体剛性をもう少し高めたいと感じるが、ケイデンスを上げる走り方に変えるだけでカーボン特有の反発が良い方向に働く。

 

スペック

チューブレス
価格/ペア:31万6250円 ※Nシリーズ(ノバコローナのページ)全て同価格(N4、N6はペア、N9はリヤのディスクホイールのみ)
スポーク本数/F:21本、R:21本
リム高/40mm
リム内幅/19mm
対応スプロケット/シマノ、カンパニョーロ、スラム
カタログ重量/ペア:1280g

 

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問い合わせ先

ノバコローナ
http://novacorona.com/