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BH・G7 ディスク 注目のBH、ディスクロード乗り比べ!「アサノ試乗します!」その8

ここ数年、勢力を急速に拡大しているディスクブレーキロード。搭載車種もエンデュランスロードだけでなく、レーシングモデルにもディスクブレーキ搭載車が増えている。BHのディスクブレーキロード乗り比べ、トリを飾るのはハイエンドレーシングモデルのG7ディスクだ。
text:浅野真則 photo:小見哲彦

ロードシーンのディスクブレーキ化を示唆する最新・最高峰のレーシングモデル

BHのレーシングモデルの最高峰にして最新作のG7ディスク。最新のG7では、キャリパーブレーキ仕様に先駆けてディスクブレーキ搭載モデルが先行して登場したことから、今後はレーシングモデルでもディスクブレーキ化が進むことを示唆している。

G7ディスクは、G6のエアロデザインとスローピングフレームを継承しながら正常進化したモデルで、軽さと剛性を高い次元で両立し、優れたレスポンスをも兼ね備える。そのフレーム形状は風洞実験とコンピューターによる流体力学シミュレーションによって生み出されている。
ディスクブレーキ専用デザインを採用し、左右非対称ステーによってフレームの剛性バランスを最適化。フラットマウント方式のディスクブレーキや前後輪ともスルーアクスル方式を採用することで、ディスクブレーキ化のメリットを最大限に生かすことに成功した。

シマノ・アルテグラDi2と油圧式ディスクブレーキ搭載の完成車のほか、フレームセットもラインナップ。完成車は同じコンポーネントでキャリパーブレーキ仕様のG6プロと比べて21万円高い78万円(税別)だが、最新のディスクブレーキ対応フレームを採用していることもあり、割高感を感じさせない。
 
フロントフォークはストレートタイプで、エアロ形状で空力性能も追求。レーシングバイクらしくハンドリングもクイックだ。ディスクブレーキはダイレクトマウント方式を採用
風洞実験やコンピューターによる流体力学分析によってもたらされたエアロ経常のダウンチューブ。。ヘッドチューブは短めで、ハンドルの低い攻撃的なポジションも出せる
シートポストはエアロ形状の専用品。シートチューブがインテグラルシートポストのようにトップチューブのはるか上の方までせり出しており、シートクランプ位置も高い
細身のシートステーは、しなりによって地面からの突き上げをいなす。リア三角はコンパクトでチェーンステーも短く、ダイレクト感あふれるリニアな走りを実現する
BB386規格によるボリューム感あるBBまわりは、ダウンチューブからチェーンステーにかけてのエリアが担うパワー伝達性能の向上に寄与。踏力をロスなく推進力に変える

ロードレーサーとディスクブレーキのマリアージュは必然の流れ

UCIがロードレースでのディスクブレーキの使用を2016シーズンに解禁し、レースモデルを含めたロードバイクのディスクブレーキ化の波が一気にロードバイクの世界に広がった。2017年モデルでは、各ブランドがハイエンドレーシングモデルにまでディスクブレーキ搭載モデルをラインナップしたが、BHも例外ではない。2017年モデルでは、ディスクブレーキ仕様のレーシングロード・G7ディスクがフラッグシップとして位置づけられている。

G7ディスクは、ヘッドチューブが短めのルックスやダウンチューブやシートチューブのエアロ形状など、たたずまいからしてピュアレーサーそのものだ。バイクにまたがり、ペダルに踏力を与えた瞬間に感じる鋭い加速も、ペダルを通じて感じられるBB周りの剛性感も、ダンシング時のバイクの振りの軽さも、上りでの軽快な走りも、あらゆる場面でレーシーなバイクであることを主張する。

ディスクブレーキ仕様だという違いを感じるのは、主に下りコーナーを走っている時。ハイエンドレーシングモデルにありがちな腰高感を感じさせず、まるで自分のライディングテクニックが向上したかのような錯覚を覚える。また、油圧ディスクブレーキの軽いレバーの引きは、大きなストッピングパワーが必要な場面でも、繊細なスピードコントロールが必要な場面でもライダーにストレスを感じさせない。


ここで一つの疑問がわき起こる。レーシングロードにそもそもディスクブレーキが必要なのか——と。

UCIレースやそれに準じる国内のJBCFレースのような、「6.8kgを下回らない」という規定がある場合は意味があるだろう。現在、各社のハイエンドレーシングモデルは、特別な軽量パーツを使わなくても易々と6.8kgを下回る。そこでウエイトを搭載してあえて重量を増やしたりしていた。ディスクブレーキ化は完成車重量の増加につながるが、悪天候時でも安定して高い制動力が得られるというメリットがある。さらにリムブレーキに比べてブレーキ自体が低い位置に装着されることによる低重心化、スルーアクスル採用による足回りの剛性感アップは、走りにも好影響をもたらす。

一方で、ホビーレース、特にヒルクライムのようなバイクの軽さが重視されるようなレースでは不利に働く面もある。どちらが正解かはケースバイケースだが、G7ディスクに乗って改めて思うのは、「多くのケースでディスクブレーキのメリットがデメリットを上回る」ということだ。



■浅野真則

実業団エリートクラスで走る自転車ライター。ロードレース、エンデューロ、ヒルクライムなど幅広くレースを楽しみ、海外のグランフォンドにも参加経験がある。愛車はスコット・アディクトとキャノンデール・キャード10。ハンドル位置が低めのレーシングバイクが好き。
 

spec.

シマノ・アルテグラDi2完成車価格/78万円(税抜)
●フレーム/カーボン ●フォーク/カーボン ●コンポーネント/シマノ・アルテグラDi2 ●ホイール/DTスイス・R23 Spline DB ●タイヤ/ヴィットリア・ザフィーロ 700×25C ●ハンドル/イーストン・EC70 SL ●ステム/イーストン・EC70 SL ●サドル/プロロゴ・ゼロ2 ●サイズ/XS、SM、MD、LA、XL ●試乗車重量/7.4kg(サイズSM)

問い合わせ先

BHバイクスジャパン
http://www.bhbikesjapan.co.jp