ヒルクライム苦手克服【ロードバイク】powered by アミノバイタル®︎
目次
ヒルクライムが苦手なロードバイクライダーへ向けて、苦手を克服し、大会で自己ベストを出すためのコツを伝授しよう! ゲストはYUKARIさんとおかだまさたかさん。アドバイザーは元プロロードレーサーの平塚吉光さんだ。
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ヒルクライムの苦手意識を克服するための3つのポイント
「得意というわけではないですが、ヒルクライムには取り組んでいます。今後ヒルクライムレースに出る予定があるので、もっと楽しく・うまく走れるコツが知りたいですね」とYUKARIさん。
「ヒルクライムは大っ嫌いですね! 僕なんて体重が3ケタを超えてますから。僕ほどじゃないにしても、男性で体格の良いサイクリストは多いでしょうから、そうした人でもヒルクライムがもっと楽に・上手に走れるようになる方法があったら教えてほしいですね」とおかだくん。
そこで、信頼できる先生に教えを受けることに。
「ヒルクライムが苦手な人は多いですよね。でも、普段のライドで峠を上ってみたり、レースには挑戦したいと同時に思っている人も多いと思います」と平塚さん。
「今回のゲストお2人のように、体格が良くて身長に対して体重の重い男性、そして体幹の筋力が不足しがちな女性に、苦手意識を持つ人は多い傾向にあると思います。ただ、もちろん体重は軽いに越したことはありませんが、だからといってヒルクライムがうまくなれないかというとそういうわけでもなく、また、もちろん体幹の筋力をつけないといけませんが走り方や心がけ次第で変わることもできます。
ポイントは3つあります。
①ヒルクライムが苦手な人の傾向として、上り坂での走り方やフォームに課題を抱えていることが多いので、それを改善すること
②(ヒルクライムに限ったことではないが)日々のコンディショニングに気をつかうこと
③ヒルクライムレースに挑戦する人なら、大会当日におけるコンディショニングで失敗しないこと
この3つのポイントを改善できれば、だいぶ苦手意識は克服できると思います」。
POINT① 上り坂での走り方を改善する
はじめに、YUKARIさんとおかだくんの、上り坂での走り方の課題点を平塚さんに分析してもらった。
【課題1】目線
「YUKARIさんの走り方で課題なのは、まず目線です。全体的に下の方ばかり見ているのが気になります。
きつい上り坂ほど、先を見ると“まだまだ先があるのか”と思ってしまい、目線が下に送られがちなのですが、これはNGです。こうするとふらふらと蛇行する原因になりやすく、その分余計な距離を走ることになってしまい、余計につらくなります」。
「目線は地面や自分から近いところだけへ向けるのではなくて、どんなにつらくても“進みたい先の方向”へと向けてください。例えばつづら折れのコーナーでも、しっかりと曲がる先へ向けましょう。こうすることで走行ラインが安定し、ふらふらせずまっすぐ走ることができ、走りの効率が良くなります」。
「言われるまで全然意識してませんでした」とYUKARIさん。「友人と一緒にライドするとき、なぜか同じコースでも私の方がサイクルコンピュータの合計距離が長く出ることが多いんです。これが原因なのかも……」。
【課題2】重心位置
「もう一つの課題として、重心位置が後ろになりすぎている点が挙げられます。
上り坂になり、特に勾配がきつい箇所になったとき平地と同じフォームのまま走っていると、重心位置が後ろに行きすぎてしまいます。このままペダリングしようとすると、前に脚を“踏み出す”ような動きとなってしまい、結果としてかかとも下がってしまいます。
このペダリングでは、骨格や体重をうまく使うことができず筋力に依存した踏み方になってしまい、疲れやすいんです。よく言われる、“体重もうまく乗せてきれいに踏み下ろす”ペダリングができなくなってしまうというわけです」。
「勾配の変化に合わせてギヤチェンジをするように、重心の位置も変化させましょう。骨盤をほんの少し前に倒し、場合によってはほんの少しだけサドルの前側へ座る位置をずらします。極端にやる必要はありません、ほんの少しでいいんです」と平塚さん。
「これも気にしてなかったです。勾配の変化に合わせて体のフォームも変えていくものなんですね」とYUKARIさん。
【課題3】握り方
続いておかだくんの走りの診断だ。
「まず、ハンドルの握り方の問題があります。握りというよりも、“指を引っかける”と言った方がいいかもしれません。おかだくんの場合は、人差し指と親指だけでハンドルを握っていて、特に小指と薬指が離れてしまっているんです。
自転車はハンドルを握りますが、ここで重要となるのが特に小指と薬指です。ここがうまくハンドルにかかっていないと、腕〜背中の筋肉の連動が失われ、全身の力をうまくペダルに伝えられなくなってしまいます。だから、おかだくんの上半身はペダリングのたびにぐねぐねと揺れ動き、自転車も蛇行をしていますね。肩も上がって背中も丸まり、呼吸も苦しくなる、悪循環に陥りやすいんです」と平塚さん。
「え〜!? そうなんですか? 自分としては、きつい勾配でもハンドルを握りしめてしまわないように、軽くハンドルに手を置くようなイメージにしていました」とおかだくん。
「その意識が、悪い方向に働いてしまっているのです」と平塚さん。
「ポイントとしては、ぎゅっと握り込むのはNGですが、小指・薬指プラス中指は、ブラケットとハンドルの間に引っかけるようにしておくことです。勾配がきつくなったときはここを起点にして軽くハンドルを引く動きを加えてあげると、腕〜背中〜脚の良い連動が生まれ、ペダルに力を伝えやすくなりますし、肩が上がったり背中が丸まって呼吸が苦しくなるのを防げます」。
【課題4】ガニ股になってしまう
「これは体型の問題でもあり難しいところですが、ガニ股になっているのでまっすぐ脚を踏み下ろすことができず、体重をうまく乗せた楽なペダリングができない状態になっています。膝の故障にもつながりかねません。お腹が邪魔をしてまっすぐ脚を上げられないので、外側に膝を逃すようにしているのが原因ですね」と平塚さん。
これに対しておかだくんは、「言わせてもらうと、もうどうしてもお腹が邪魔なんですよ〜。できるだけ膝の軌道がまっすぐになるようにした方がやっぱりいいんですか?」と質問。
「そうですね。あとは、ハンドルを高くして前傾を浅くしてあげることに加えてクランクを短かくし、なるべく足がまっすぐ上がるようにサポートするのが有効です。
ただ、セッティング変更とパーツ交換が必要で今すぐ変えられるわけではないので、おっしゃるように無理のない範囲で、できるだけ脚をまっすぐ上げてまっすぐ下に踏み下ろすように意識してみてください。
常にやり続けるのは大変ですから、例えば5分意識して続ける時間を一つの上り坂のたびに設けてみるなどするだけでも変わってきます。動画を誰かに撮影してもらって、適切な脚の上がり方になっているかチェックしてもらうのも有効です」と平塚さん。
「なるほど〜。これはすぐやってみます!」とおかだくん。
改善指導後の2人の走り
早速、教えてもらったことを意識して、YUKARIさんとおかだくんに上り坂を走ってもらった。
まずはYUKARIさん。見た目にフォームが自然になり、そしてかかとがペダリングのたびに下がってしまうのもだいぶ解消された。目線もしっかりと進む方向を向いている。
「すごく上るのが楽になりました。ちょっと意識するだけでこんなに変わるんですね!」とYUKARIさん。
「かなり良くなったと思いますよ。上るのが楽になったということは、それだけスピードも出ているということなんです。実際、明らかにスピードも上がっていました」と平塚さん。
続いておかだくん。こちらも結構変わっていた。ペダリング時に膝の軌道が外へ逃げるのがだいぶ抑えられるようになったばかりか、上半身がぐねぐねと揺れ動いてしまう動きもかなり減っている。蛇行もだいぶ減った。
「おかだくんもだいぶ良くなりました。ちょっと握り方を変えただけで、全体的に“まっすぐ”走れるようになった印象です。胸をしっかりと張ることができるようにもなったので、結果的にお腹の張り出しも抑えられて、よりまっすぐ脚を上げて踏み下ろせる動きにもつながっています」と平塚さん。
「今回の走りでちょっとやせたからかもしれませんね(笑)。今後もしっかりと意識して、この走りを自分のものにしっかりとしていきたいと思います!」とおかだくん。
POINT② 日々のコンディショニング
「コンディショニングという言葉は初めて聞きましたね。これってどういうことなんですか?」とおかだくん。
「はい。トレーニングでも、通常のサイクリングでも同じなんですが、自転車に乗って体力が向上していくためには、運動するだけではなくて、適切な休養と栄養を摂っていくことが必須なんです。つまり、鍛えるだけではだめということなんです」と平塚さん。
「休養は、例えば睡眠だったり、運動後に一定時間体を休めることなどです。
栄養については、その名のとおり食事などから体に必要な栄養素を取り入れていくことですね。で、特にこの栄養を摂ることがおろそかにされがちで、とりわけ、運動をする人にはタンパク質の摂取が非常に重要となります。普段の食事で摂ることはもちろんですが、補給食やレースのエネルギー補給時に消化が早く、体への負担も少ないアミノ酸サプリメントを摂取するのがおすすめです。
で、私は運動前と運動中にアミノバイタル®︎プロ、運動後にアミノバイタル®︎GOLDを飲むようにしています」。
※あくまで平塚さん個人の摂取方法です。
「コンディショニングかぁ……。正直、これまで全然意識してなかったです」とYUKARIさん。
「栄養の大切さ、よく分かりました。栄養バランスなんて全然考えてこなかったですね〜」とおかだくん。
POINT③ 大会当日のコンディショニング
「大会当日もコンディショニングに気をつけないといけないんですか?」とおかだくん。
「そうなんですよ。よくやりがちな失敗例があって、へたをするとそれまでのトレーニングの成果がうまく発揮できなくなってしまいます。YUKARIさん、いつもレース直前にどんなものを摂っていますか?」と平塚さん。
「何となく腹持ちが良さそうなので、バナナとかおにぎりを食べていますね」とYUKARIさん。
「なるほど、要するに糖質だけを摂るということですね。皆さんそれをやりがちなんですが、それだと、最後まで粘れない可能性があるんですよ」と平塚さん。
「え? そうなんですか」と驚くYUKARIさん。
「そうなんです。実はここでもアミノ酸が重要になります。スタート直前はアミノ酸が補給できて、かつエネルギーも補給できるものを摂ることを私はおすすめします。私は、「アミノバイタル®︎アミノショット®︎」パーフェクトエネルギー®︎を使っています。もちろん、レース中の補給にも使えます」と平塚さん
※あくまで平塚さん個人の摂取方法です。
指導を終えて
最後に、今回の指導を終えての感想を2人に聞いた。
「自分の走りを客観的にあまり見たことがなかったので、勉強になりました。今後もしっかりと改善していきたいと思います。また、アミノ酸の大切さもよく分かりました。今後もきちんと摂取するようにしていきます!」とYUKARIさん。
おかだくんは、「自分のように体格の良いサイクリストの方は多いと思いますので、ぜひ参考にしてみてほしいと思います。あと、コンディショニングという言葉自体を知らなかったので、今後はアミノバイタルの活用も含めて、自分の自転車ライフに活かしていきたいと思います」とコメント。
「はい。自転車スポーツに限らず、あらゆるトレーニングというのは、コンディショニングとセットなんです。コンディショニングに気をつけて質の高いトレーニングをぜひ積んでいただき、自分なりに納得のいく結果を出してほしいと思います。そうしたら、いつの間にかヒルクライムの苦手意識はなくなっているはずです」と最後に平塚さんは締めくくった。