ロードバイクでワンデーライドするとき持つべき装備と収納方法

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ロードバイクでワンデーライドするとき持つべき装備と収納方法

ロードバイクでワンデーライドするとき、何を持っていけばいいのか。また、それをどうやって収納すると良いのか。結構悩むところだ。今回はそんな疑問にお答えしよう。

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トラブルに対処するための装備を持ち、走りに影響のないように収納しよう

ヘルメット、前後ライト、ベルなど、安全上必ず必要になるものは持っていく(装着する)のは当然だ。また、水分補給のためのボトルとボトルケージ、あとは走行管理やナビゲーションとしてのサイクルコンピューターも皆さん装着していくだろう。また、スマホと財布、家のカギなんてのも、まあ必ず持つ。

さて、ロードバイクでワンデーで走りに出るとき、それ以外のアイテムは何を持っていったらいいのか? そして、それらをどう装着していけばいいのか? 「ロードバイク初心者が100kmを5時間以内に走り切る方法」の記事に引き続き、サイクリングガイドの田代恭崇さんに聞いた。

リンケージサイクリング代表・田代恭崇さん

リンケージサイクリング代表・田代恭崇さん。2001年/2004年全日本選手権ロードレース優勝、アテネオリンピック自転車ロードレース代表など、プロロードレーサーとして活躍。引退後はサイクリングプログラムやコーチング、サイクリングコース作成などのサービスを提供するリンケージサイクリングを創業し、現在はその代表を務めている

「まず持っていくべきものとしては、主にライド中のトラブルに対処するためのもの、です。これが中心となります。ライド中にトラブルが起きて対処できなければ、走りきれないばかりか帰宅もできないですからね。

そして、それらを走りに影響のないように収納する、ということがポイントとなります。

また、持つべき装備もご自身のスキルや目的によって取捨選択できます。“どこまで対応するか”を考えることも大切です」。

詳しく教えてもらおう。

持つべき装備

パンクに対処するためのアイテム

「ロードバイクのライド中で生じる可能性がある最も多いトラブルといえば、タイヤまわりのトラブル、つまりパンクです。これがほとんどと言っていいでしょう。

現在、ほとんどの方がチューブが中に入っているチューブドタイヤ(いわゆるクリンチャータイヤ)か、チューブを使わないチューブレスタイヤまたはチューブレスレディタイヤを使っていると思います。

その中でも圧倒的に多いのはチューブドタイヤでしょう。チューブドタイヤを使っている方は、予備チューブを最低1本と、パッチを必ず持ってください」。

予備チューブの一例

予備チューブの一例

パッチの一例

パッチの一例

「パッチというのは、チューブに開いた穴にシールを貼って埋める修理用品のことです。パンクしたらチューブをすぐ交換してしまうのが速いのでおすすめですが、最近はパッチを持って行かない人も多いと思います。しかし、万一1日に何回もパンクして予備チューブを使い切った場合に備えて、パッチも必ず持つようにしてほしいと思います。穴が開いてしまったチューブをパッチで修理し、もう一度使うということができます。ヤスリと小さなシールで穴を埋める簡易的なものなら小さくてかさばりませんから。

予備チューブについては、サイズとバルブの長さにも注意してください。タイヤの径、太さに合っていないものは当然使えませんし、ホイールのリムハイトが高い場合はバルブ長が長くないと空気を入れることができません」。

タイヤレバーの一例

タイヤレバーの一例

「パンク修理でタイヤを脱着する際に便利なタイヤレバーも持ちましょう。私達のようなプロだとタイヤレバーを使わないでタイヤを脱着できますが、一般のサイクリストの方ならこれを使った方が出先の作業としてスムーズです」。

携帯ポンプの一例

携帯ポンプの一例

「パンク修理したら、タイヤに空気を入れないといけません。携帯ポンプも必須アイテムです。

さて、ここまではチューブドタイヤの話でしたが、チューブレスタイヤあるいはチューブレスレディタイヤの場合も、一番簡単なのはチューブを中に入れて応急的にパンク修理することです。

チューブレスレディタイヤの場合は、中にシーラントという液体が入っているので、もし小さな穴が開いた場合でも塞いでくれることがあります。が、塞いでくれないくらいの穴なら、チューブを入れるか、チューブレス系タイヤ用の穴を塞ぐ専用パッチというものがあり、それを持って行って対処する方法もあります。

チューブを入れない場合、タイヤの構造上携帯ポンプだけで空気を入れるのがかなり難しいです。ですので、一気に空気を放出してくれるCO2ボンベを持って行くといいです」。

CO2ボンベの一例

CO2ボンベの一例

マシントラブルに対処するための工具

携帯ツールの一例

携帯ツールの一例

「圧倒的に多いパンクトラブル以外には、例えば緩んだボルトを締めるといったマシントラブルがありえます。そのために、コンパクトな携帯ツールを持っていくと良いです。六角レンチやプラス/マイナスドライバーがセットになっているタイプがいいですね」。

盗難に対処するためのカギ

ワイヤーロックの一例

ワイヤロックの一例

「コンビニなどで休憩するときに自転車から短時間でも離れることがあるでしょう。そんなときに盗難を防ぐため、コンパクトなカギも持ちましょう。

もちろん頑丈にロックできるタイプがあればそれに越したことはありませんが、そうしたものは大きく重量もあります。それを数時間以上に及ぶこともあるライドでずっと携行し続けるのは大きな負担になり現実的ではありませんので、ワイヤタイプで軽量なものを持つのがおすすめです」。

自走で帰宅できなくなった場合に備えた輪行バッグ

輪行バッグの一例

輪行バッグの一例

「走行中に何らかのトラブルで自走できなくなり、公共の交通機関を利用して帰宅しなければならなくなるケースもあり得ます。そうした場合に備え、輪行バッグを持っておくと良いでしょう」。

装備の収納方法

バイクへ装備をうまく収納している田代さん

体には重いものを身につけず、バイクへ装備をうまく収納している田代さん

「では、ここまでに挙げたアイテムをどう収納するかについてです。ポイントは、できるだけ体に身につけるものは軽く、重いものを自転車に装着する、ということです。

体に重いものを身につけると、結構上半身に負担がかかってつらくなります。リュックを使って道具を運ぶという手もありますが、できるだけ避けた方が良いです。

ここまでで紹介したアイテムは多くが重いものに当たりますので、自転車側に装着することをおすすめします。

収納のしかたですが、サドルバッグ、ツールケース、トップチューブバッグを活用すると良いです」。

おすすめ① ツールケースに重量のあるものを入れる

ツールケースの一例

ツールケースの一例

「私の場合は、ツールケースに携帯工具や予備チューブなどのパンク修理系アイテムといった重量物を入れることが多いです。ツールケースはバイクの最も中心に当たる部分なので、ここに重量物を入れると走りに影響が出にくいです」。

田代さんのツールケースの中身

田代さんのツールケースの中身。さまざまなアイテムがぎっしりと詰められている。「私の場合はサイクリングガイドとしてお客様と走るので、一緒に走る方のどんなトラブルにも対処できるように装備をまとめています」と田代さん。参考になる

おすすめ② 携帯ポンプはボトルケージの台座に収める

ボトルケージの台座に収めた携帯ポンプ

ボトルケージの台座に収めた携帯ポンプ

「コンパクトなタイプを使っている人はツールケースの中にも収められますが、携帯ポンプはボトルケージの台座に専用ブラケット(多くの製品で付属する)を使って収めると良いです」。

おすすめ③ 輪行バッグとカギはサドルバッグに

サドルバッグの一例

サドルバッグの一例

「大きくてかさばるものはサドルバッグに収納すると良いです。私の場合は、輪行バッグとカギを中心にサドルバッグに収納しています」

サドルバッグに入れるものの一例

サドルバッグに入れるものの一例。写真はサドルバッグとワイヤロック

おすすめ④ 頻繁に取り出すものはトップチューブバッグへ

トップチューブバッグの一例

トップチューブバッグの一例

「スマホや財布、補給食など頻繁に取り出すものや、すぐパッと取り出したいものはトップチューブバッグへ収めると便利です。これらはトップチューブバッグを使わないでジャージのポケットに収めてもいいですが、トップチューブバッグは結構便利なので使ってみると良いと思います」。

おすすめ⑤ サイクリングジャージのポケットに最も軽いものを

サイクリングジャージのポケットの一例

サイクリングジャージのポケットの一例

「サイクリングジャージには背中にポケットがついています。ここには、例えば暑くなってきたから脱いだウィンドブレーカーとか、エナジージェルなどの補給食とか、軽くてすぐ取り出して使う系のものを入れると良いです。そうすると体への負担も少なくなります。

先ほど説明しましたが、もちろんこちらへスマホ・財布・補給食系を全て収納するのもありです」。

持っていくべきものは取捨選択できる

「これだけあれば安心」という装備の一例

「これだけあれば安心」という装備の一例

田代さんの装備だが、これだけあればどんなトラブルにも対処できてしまいそうだ。

「そうですね、この装備はおおむね出先のトラブルに対処できる、“これだけあれば安心だ”という内容になっています。

しかし、いかに収納を工夫しても、やはり持っていくものを少なくした方が全体の重量は軽くなり、走りそのものは楽になります。

なので、どこまで対応するか、ということで持っていくべきものは取捨選択して良いのです。

例えば、もし出先で自走不能になってもロードサービスが呼べるのならば、輪行袋は不要ですね。また、ジャージのポケットにスマホや財布などを収納していくなら、トップチューブバッグも持たなくて良くなります」。

最低限の装備に絞った例

最低限の装備に絞った例

「すると、例えば予備チューブ2本、パッチ、携帯ツール、タイヤレバー、カギが入ったツールケース+ボトルケージ台座に取り付けた携帯ポンプのみ、という装備でOKになります。

ご自身の状況に合わせて、選んでみてください」。