最適なロードバイク用サドルの選び方【Fabricで学ぶ】
目次
サドル、それはロードバイクの快適さに関わるキーアイテム。数ある選択肢から理想の一品を見つけるには? 革新的なデザインで支持されるブランド「Fabric(ファブリック)」を例に、サドル選びの極意を“サドルブランドの中の人”に詳しく聞きました。
サドル選びのポイントとは?

今回のアドバイザー:ライトウェイプロダクツジャパン 泉敬介さん 今回のアドバイザーは、ファブリックを取り扱うライトウェイプロダクツジャパンのプロダクト担当である泉敬介さんです。製品の特性を熟知したプロの視点から、サドル選びの核となる考え方を教えていただきました。
泉さんの語るサドル選びのキーポイント、それは自分の乗り方を知ることです。
まずスタート地点として、サドルにどれだけの荷重がかかっているかを見極めましょう。また、それと関連して前傾の度合いに着目することも重要です。例えば上体を起こしたリラックスした姿勢では、体重の大部分をサドルで支える必要があります。反対に、アグレッシブな姿勢でペダルに多くの荷重が乗る場合は、サドルのサポートは最小限で済みます。
「自分の乗り方がわからない」という人は、愛車のハンドルとサドルの落差を見てみましょう。一概には言えませんが、サドルよりハンドルが高い、または同じくらいの高さの設定であればリラックス志向が強くなります。バイクにまたがった時のお尻の感覚を意識して、サドルに体重をどれだけ預けているかチェックしてみましょう。
タイプ① サドル荷重が大きくリラックスしたフォームをとることが多い

上画像の泉さんを見てみましょう。上半身が起き上がり気味の、リラックスしたポジションをとっている状態です。このような乗り方の場合は、荷重の多くがサドルにかかります。
また、サドルに座る位置もあまり動かすことなく、一点にお尻を落ち着けて座り続ける傾向にあります。
一概には言えませんが、初級者だったり、エンデュランス志向で長距離を低強度で、長時間走るような走り方をする人の場合は、このような乗り方になる場合が多いです。
→後端のせり上がりが大きくお尻を一点に落ち着けやすいタイプを選ぶと良い


こうした乗り方をする人には、横から見てカーブを描く形状をしており、サドル後部がせり上がったタイプを選ぶとフィットする傾向にあります。かつ、このタイプはパッドの厚みが大きいものが多いです。
この形状はお尻の位置を一点に落ち着けて走りやすいようにするためで、パットの厚みとの相乗効果で、サドル荷重になる乗り方に最適化されています。
サドル荷重になる乗り方をするライダーは多く見受けられるので、とりあえずサドル選びに迷ったらこのタイプを選んでおけば文句が出ない、という傾向もあります。ブルベなど、ハードで長い距離を走るタイプのサイクリストにも人気のタイプです。
反面、深い前傾姿勢は取りづらくなります。また、お尻を一点に落ち着けやすいぶん、お尻のポジションは動かしにくくなり、例えば深い前傾をとるためにお尻の位置を前方に動かすといったことには向きません。
ちなみにこのサドルは〜【ファブリック・スクープ エリート ラディウス】

ファブリック・スクープ エリート ラディウス 価格/1万5400円
「スクープ エリート ラディウス」は、快適性を追求したファブリックの代表モデルです。柔軟なベースとソフトフォームの組み合わせが、アップライトな姿勢でのライドを最後までサポート。ファブリックお得意の防水マイクロファイバー製カバー+耐久性の高いクロモリレールを採用し、末長く使える耐久性も確保しています。
タイプ② ペダル荷重でサドルへの荷重が少なく、前傾が深い

①の乗り方とは対照的に、高いパワーを維持する時間が長く、ペダルに最大限の体重をかけるレーシング志向のライダーは、自ずと上体が深く前傾します。
この場合、体重の多くがペダルにかかるため、お尻への圧力(サドルにかかる荷重)は比較的少なくなります。
また、いわゆる前乗りなど、シーンに応じてお尻の位置を前に動かしたりすることが多い傾向にあります。
→全体的にフラットな形状でお尻の位置を動かしやすいタイプを選ぶと良い


こうした乗り方のタイプは、サドルを横から見て「全体的にフラットな形状」を選ぶとフィットする傾向にあります。また、上から見たときに先端が細くなっていると、ペダリングを阻害せず、深い前傾をとったときに邪魔になりくいです。サドルに荷重があまりかからないことからパッドの厚みも薄めで、軽量に仕上がっている傾向があります。
このフラット形状によって、深い前傾を取りやすく、またポジションの自由度が確保されます。ライダーの動きをなるべく邪魔しないようにすることが主眼の作りとなっているわけです。
その反面、お尻荷重になる乗り方や、お尻を一点に落ち着けて乗るのには向かない傾向があります。
ちなみにこのサドルは〜【ファブリック・スクープ レース チーム フラット】

ファブリック・スクープ レース チーム フラット 価格/1万8700円
「スクープ レース チーム フラット」は、その名のとおりレーシング志向のライダーのための上級モデルです。レールには高級素材のチタンを採用し、軽量化と適度なしなりを両立。無駄を削ぎ落とした細身でシャープなシルエットは、ブランドを問わずどんなバイクにも合わせやすく、バイクのルックスを引き立ててくれます。
タイプ③ 中間タイプ

①と②のまさに中間的な乗り方のタイプです。サドル荷重が大きくなるシーンもあるし、前傾を深くしてペダルに荷重が多く乗るシーンもあるというタイプです。頻繁ではないですが、時にはお尻の位置を動かす場合もあるでしょう。
一概には言えませんが、①ほどハンドル位置は高めではなく、②ほど低くはないという傾向もあります。サドル、ペダル、そしてハンドルへ適度に荷重が分散されるタイプとも言えます。
→後端がややせり上がりつつフラットさも備えた中間的形状のサドルを選ぶと良い

ずばり、サドル形状は①と②の中間的な特徴を備えたタイプを選ぶとフィットする傾向にあります。横から見て座面がややカーブしており、サドル後端もややせり上がっています。一方でフラット形状の要素も備えています。
よって、お尻を一点に落ち着けた走りもできるし、前乗りをしてみるなど時にはポジションを変えることもできます。
一方で、①ほどパッドは厚くないですがレールやベースの作りが工夫されている傾向もあり、快適性も十分に確保されています。よって、このタイプは比較的多くの人が使って不満が出にくいとも言えます。
ちなみにこのサドルは〜【ファブリック・スクープ レース チーム シャロー】

ファブリック・スクープ レース チーム シャロー 価格/1万8700円
「スクープ レース チーム シャロー」は、あらゆるシチュエーションで快適に速く走るための万能モデルです。チタンレールのしなりが微細な振動を吸収し、中間的な座面形状があらゆる走りをサポートします。100kmを初めて完走した中級者や、いいとこ取りのサドルが欲しいユーザーには特におすすめ。レースからロングライドまで、これ一つで完結できる信頼の一品です。
デリケート部分に痛みが出やすい人は「穴あきタイプ」を選ぶと良い

写真のモデル:ファブリック・ライン レース チームシャロー 価格/2万2000円
会陰部(えいんぶ)、いわゆるデリケートな部分が当たってしまい、どうしても痛みが出てしまうという人は、サドル中央に溝や穴が設けられたタイプを選ぶと、痛みを解消できる可能性があります。これは、各社で工夫してさまざまな形状のものが販売されています。
ファブリックの場合は「ライン」というシリーズがそのタイプです。サドルの後端からバカっと溝が掘られるタイプとなるので、ベースがしなやかに動いてくれ、快適性を確保するという特徴も備えています。
基本的には穴・溝なしの「スクープ」シリーズでまずは試してもらい、どうしても痛みが出てしまう場合は「ライン」シリーズに移行してもらうのがいいでしょう。
価格の違いは何の違い?

チタンレール

スチールレール
ファブリックのサドルの場合は同じプロファイルでも「レースチーム」と「スポーツ」では9000円もの差があります。この価格差の理由は、採用されている「レールの材質」にあります。
上位モデルに採用されるチタンレールは、ただ軽量なだけではありません。泉さんいわく、チタンは金属特性として優れた柔軟性を備えており、乗り心地も良いのだそうです。チタンならではの「しなり」が路面からの突き上げを緩和し、おまけに軽いのでまさに一石二鳥。
一方で、スチールやクロモリを採用したベースグレード(エリートとスポーツ)も、ファブリック独自の3ピース構造による基本性能は共通で、十分なパフォーマンスを備えています。予算、求める軽さ、快適さのバランスで選ぶのがベストですが、最高のパフォーマンスを求めるならチタンレール採用のレースチームがおすすめです!
Brand Info〜Fabric(ファブリック)について
Fabric(ファブリック)は、イギリスのニック・ラーセン氏が創業した革新的なバイクアクセサリーブランドです。ジェット機やスポーツシューズの技術を応用し、シンプル・機能的・美しいをモットーに製品を生み出しています。従来のサドルの常識を覆す独自製法や美しいデザインは、世界中のサイクリストに広く支持されています。バーテープやグリップなども展開し、機能的でスタイリッシュなアイテムを求めるユーザーには注目の存在です。











