これがリア充ロードバイク乗りのサイクリングだ!【ぼくとわたしのサイクル日記 No.2】

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本田登志也さん

edit 編集部

スポーツ自転車専門メディア「Cycle Sports」に寄せられた読者の皆さんからの投稿を紹介するシリーズ「ぼくとわたしのサイクル日記」。70〜80年代におけるサイクルスポーツ誌の名物企画を、現代のWEB上で復活させました! 第2回は、兵庫県伊丹市にお住まいの本田登志也さん(40代男性)からのエピソードをご紹介。

仕事と育児に追われる日々のなかで、ふいに訪れた1泊2日のリフレッシュ休暇。ロードバイクを相棒に、瀬戸内の島へ渡り、絶景を眺め、気の向くままに走る。さらに翌朝は、話題のリフレクションスポットで“映え”も回収。最後はこんぴらさんで旅を締めくくる――。今回届いたのは、まさに「これぞリア充ロードバイク乗り」と言いたくなるような、贅沢で自由なサイクリング旅の記録です(編集部)。

 

フェリーで渡る小さな島、前島へ

待望のリフレッシュ休暇。私はその貴重な2日間を、自転車とともに過ごすことにしました。

1日目の目的地は、岡山県・牛窓の沖に浮かぶ小さな島、前島。数年前から気になっていた場所です。港に車を停め、自転車でフェリー乗り場へ向かうと、ちょうど待ち時間ゼロで小ぶりなフェリーに乗船できました。こういう滑り出しの良さだけでも、もう「今日はいい日だ」と思えてきます。

フェリーは10分もかからず前島へ到着。今回はあえてノープラン。小さな砂浜で、仕事や育児のことをいったん頭の外に置き、気の済むまでぼーっとしたり、島の名所である大坂城石切場跡を訪ねたり。だらだらと続く上り坂に汗を流しながら、「あれ、ここさっきも通らなかったか?」なんて軽く迷うのも、島ライドならではの楽しさです。

気ままに走って、止まりたいところで止まり、気になる景色があれば眺める。そんな自由な時間を、約2時間たっぷり味わいました。

 

パリディスク

愛車はピナレロ・パリ ディスク

島に広がるキャベツ畑、石切跡、前島港

上から、島に広がるキャベツ畑、石切跡、前島港 ※画像は本田さんが作成

 

瀬戸内の夕景、そして翌朝は父母ヶ浜へ

前島を楽しんだあとは、車で鷲羽山の展望台へ。瀬戸大橋の夕景を眺めてから、岡山市街のホテルにチェックインしました。海と橋と夕暮れが重なる風景は、旅気分をさらに深めてくれます。

そして翌朝。7時にチェックアウトし、思いきって香川県の人気スポット、父母ヶ浜へ向かいました。狙いはもちろん、夕景や朝景が美しく映り込む“リフレクション”の景色です。

平日の朝9時。引き潮が描く曲線的な砂浜をひとり歩き、ちょうどよさそうな潮だまりの先に自転車を立てて撮影開始。静かな浜辺で、夢中になってシャッターを切る時間はなんとも贅沢でした。

そんなふうに撮影に没頭していると、近くでゴミ拾いをしていた方から「沈みますよ〜」の声。慌てて自転車のところへ戻ると、スタンド代わりにしていたヘルメットが、まさに水没しかけているところでした。潮が満ち始めていて、このままだと今いる場所も沈むとのこと。風も出てきていたので、「そろそろ潮時だな」と判断し、30分ほどで切り上げることにしました。

絶景のなかにも、ちゃんと自然のリズムがある。そんなことも含めて、忘れがたい時間になりました。

 

父母ヶ浜でのリフレクション写真

父母ヶ浜でのリフレクション写真

 

気の向くままに走り、静かな海岸を見つける

その後は近くの岬へ続く道を、気の向くままにサイクリング。目的地を決めすぎず、流れに任せて走るのもまた、ひとり旅ならではです。

途中、海食がつくり出した奇岩が印象的な静かな海岸を見つけ、そこでひと休み。人の気配は少なく、波の音だけが響く場所で、自転車と一緒に過ごす時間はなんとも豊かでした。

折り返して車に戻る前、もう一度父母ヶ浜へ立ち寄ってみると、満ち潮によって朝とはまったく違う景色に変わっていました。同じ場所でも、時間が違えば表情も変わる。その変化を自転車旅の途中で味わえるのは、なんとも贅沢です。

 

岬で見つけた海食の海岸

岬で見つけた海食の海岸

 

旅の締めは、こんぴらさんの785段

帰り道の途中、この旅をきれいに締めくくりたくて「こんぴらさん」に寄り道しました。785段の階段を登り切って御朱印をいただき、これで記念すべき100か所目。

……とはいえ、正直に言うと、一連のサイクリングよりも最後のこの階段がいちばん脚にきました(笑)。

それでも、島を走り、絶景を眺め、写真を撮り、思いつきで寄り道をして、最後はしっかり汗をかく。そんな2日間は、まさに“理想の大人の自転車時間”だったと思います。

数年ぶりに味わった、少し贅沢で、心から満たされる自転車の旅。こういう時間があるから、また日常も頑張れる。そんなふうに思えた1泊2日でした。

 

編集部から一言

素敵です。素敵すぎます。写真もすばらしい。私もこんなロードバイク旅をしてみたいものです。(大宅)

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