マウンテンバイクは“腰のヒンジ”を崩すな!【MTBはじめよう! Season2-4】
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マウンテンバイク(MTB)のトレイルライド、エンデューロ、ダウンヒル向けの基本が学べるシリーズの“シーズン2”。今回は、基本中の基本にして多くの人が崩れがちになっている、フォームについてのお話。これができればもっとライドが安定し、楽しくなる!
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“腰のヒンジ”とは?
今回も教えてもらうのは、プロMTBライダーの板垣奏男さんだ。

板垣奏男(いたがき かなお)さん。東京サイクルデザイン専門学校を卒業後に本場カナダへ渡り、高度なライディングスキルからトレイルビルディングに至るまでを習得。現在はプロライダー/インストラクターとして活躍している。Instagram:kanao_i_into_the_ride YouTube:kanao itagaki

「腰のヒンジとは、マウンテンバイクで最も基本となるライディングフォームのニュートラルポジションとレディポジションをとるとき、重力に対して水平な線と骨盤から背中のラインの角度が一定になって変わらないようにすることです。腰骨を支点としてヒンジ(ちょうつがい)のようになることから私が命名しました」と板垣さん。

ニュートラルポジションでもレディポジションでも、腰のヒンジの角度が変わらないようにすることが重要
「ポイントは、骨盤をやや前傾させて、そのままのラインで背中をまっすぐにすることです。やや反り腰となります。
この状態とヒンジの角度を保つことで、手脚を自由に使うことが可能になり、路面からの衝撃で体の中心がぶれることがなくなります。つまり、安定して速く、うまく走ることができるということです」。

コーナリングなど、あらゆる動きで腰のヒンジを崩さないこと!
「問題はこれが崩れてしまう人が多いということです。特に、このヒンジが開いてしまうパターンの人が多いですね。体が伸び上がったような状態になってしまうわけです」。

腰のヒンジが開いて崩れてしまっている状態

腰のヒンジが開くと手脚を自由に使えず動作が悪くなり、路面からの衝撃もモロに食らってしまう
「よりアグレッシブにコーナーを攻めたり、ものすごい急坂を下るようなときは、腰のヒンジの角度がより小さくなることはあります。それはOKなのですが、問題は先ほど説明したように開いてしまうことですね」。

よりアグレッシブな動きをするときはこのくらい腰のヒンジの角度が小さくなることもある
「それから、もう一つの良くないパターンとして、骨盤が立ってしまって猫背のようになることがあります。これも腰のヒンジが開いてしまうのと同じ状態に陥ってしまいます」。

骨盤が立ってしまっている悪い例
“腰のヒンジ”を意識する練習法

自転車に乗らずに行う練習法
「腰のヒンジが崩れないように意識づけするトレーニングをしましょう。まずはバイクに乗らずに行える方法で日常的にトレーニングし、体にこの動きを覚え込ませるのが有効です。
上の写真のように、スクワットに似た動作を1日10回を目安に行ってみてください。注意点としては、立ち上がるときに腰のヒンジが開いてしまい、直立するような姿勢になってしまうことです。しっかりと手で骨盤を押さえ続けることで、意識しやすくなります。
行うタイミングとしては、ライド前がおすすめです。もちろん、それに限らずいつでもどこでも行ってOKです」。

バイクに乗って行える、ニュートラルとレディの切り替え練習
「また、バイクに乗りながらの練習も有効です。過去に何度も紹介しましたが、舗装路面の平地で助走をつけ、そのあとニュートラルポジションとレディポジションを切り替えるトレーニングをしましょう。このとき、より腰のヒンジが崩れていないか、特にレディポジションになってもヒンジの角度が変わっていないかをよく確認してください。
先ほどのバイクに乗らない練習についても同様ですが、動画を撮影して客観的にチェックすることが大切です。
ちなみに、腰のヒンジを崩さないままレディポジションを取れると、ハンドル高さのベストポジションが割り出せます。これは、後の回でハンドルまわりのセッティング法として取り上げたいと思います」。
練習場所には気をつけて
「なお、バイクに乗った練習は、絶対に公道や駐車場では行わないでください。自転車の乗り入れが禁止されていない、公園など車通りのない安全な場所で、周囲に人が居ない状況で行うようにしましょう」。
※本記事は富士見パノラマリゾート マウンテンバイクパークより特別な許可を得て駐車場で撮影をしています。絶対に当パークの駐車場では練習を行わないでください。
もしかしたら、あなたも腰のヒンジが崩れているかもしれない。どうもうまく走れないなと感じていたら、まずはこれを見直してみよう!
●撮影協力:
富士見パノラマリゾート マウンテンバイクパーク











